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Pioneer PD-50AE MQA-CD対応SACDプレーヤー PD-70AEと比較しての違いも

CDプレーヤー

パイオニアブランドのSACDプレーヤー「PD-50AE」

オンキヨーホームエンターテイメントは、パイオニアブランドのSACDプレーヤー「PD-50AE」を11月下旬より国内台数限定で発売します。税抜き価格は252,728円(税込み278,000円)。色はシルバー。

SACDプレーヤー「PD-70AE」(2017年・税抜き価格28万円)の下位モデルとして登場。2019年のIFAでの発表以来、やっと国内発売にこぎつけた印象のプレーヤーです。

「PD-70AE」の設計思想や技術を踏襲しつつ、より新しいモデルとしての機能的なアドバンテージも追加したモデルといったところ。

「PD-50AE」の内容を「PD-70AE」と比較しての違いも交えながらご紹介。

「PD-50AE」と「PD-70AE」と比較してのおおまかな違い

基本的にはアナログ・バランス出力も搭載していた「PD-70AE」からバランス出力とデジタル入力を省き、DACチップの構成も簡略化、その一方で、新たにMQA-CDやMQA記録ディスクの再生、アップサンプリング再生に対応したモデルとなっています。そのほか、筐体構造に関わる設計や物量にも違いがあります

「PD-50AE」のドライブや筐体構造

「PD-70AE」で搭載した高精度ディスク読み取り技術や、高音質デジタル/アナログ独立ディスクリート電源は同様。

ドライブのシールド構造やシャーシへのフローティング構造なども同様。高い読み取り精度と静音性・制振性を実現させています。

ダブルレイヤードトップカバーや、外来ノイズを遮断する磁性体鉄板を内側に配したアルミサイドパネルといった筐体の構造を採用。

「PD-70AE」ではトップカバーには触れず、シャーシをより強固な2重構造とすることで、高剛性の筐体をさらに底辺から支える「リジッドアンダーベース」とアルミサイドパネルを採用していました。このあたりは物量にかける予算の違いもありそうです。

脚部には定在波制御インシュレーターを採用。インシュレーターの設計手法は同様のようです。

ただ、ディスクトレイの素材は「PD-70AE」では制震性の高いアルミダイキャストでしたが、「PD-50AE」では特に触れていないため、異なる素材のようです。

「PD-50AE」のDAC部

DAC部には「PD-70AE」と同じ、ESSテクノロジー製の高性能8ch DACチップ「ES9026PRO」を搭載ただし「PD-70AE」では2基、本機は1基という違いがあります

高音質仕様のカスタム電解コンデンサーも同様。アナログオーディオ基板ではL/R両信号の経路をパターンからパーツの配置に至るまで同一に設計する左右対称設計も同様。正確なステレオイメージや優れたセパレーションにつながる手法です。

DACのロックレンジ精度を6段階で調整し、ジッターを軽減する「LOCK RANGE ADJUST」機能を引き続き装備。デジタルフィルターはシャープ、スローに加え、ショートの3つから選択可能も同様。

CDアップサンプリング機能を新搭載

音質に関わる回路面では新たにサンプリング周波数を352.8kHzに上げるCDアップサンプリング機能を備えました。非ハイレゾソースであるCDでの高音質化が期待できます。

新たにMQA-CD、ディスクの再生が可能に

再生できるディスクは従来同様CDとSACDで、SACDのマルチチャンネルには非対応。また、WAV/FLAC/Apple Lossless/AIFFの192kHz/24bitファイルや、5.6MHzまでのDSDを記録したCD-R/RW、DVD-R/RW、DVD+R/RWディスクを再生する事も従来同様に可能です。

「PD-50AE」では新たにMQA-CDの再生が可能になりました。また、MQAデータを記録したDVD-R/RW、DVD+R/RWディスクも再生できます。

「PD-50AE」の入出力

「PD-50AE」のインターフェイスは、同軸デジタル音声出力、光デジタル音声出力、アナログ音声出力が各1系統。同社ネットワークプレーヤーと接続してスマホアプリで操作できるようになるSR接続端子も備えています。

「PD-70AE」では出力端子は、RCAアンバランス、XLRバランスを各1系統装備。光デジタル、同軸デジタル出力も各1系統。さらに、光デジタル入力、同軸デジタル入力も各1系統備え、DACのみを使う事もできました。SR接続端子も備えています。

端子面では「PD-50AE」は「PD-70AE」からアナログバランス出力と、DAC単独使用のためのSFDIFデジタル入力が省かれました

「PD-50AE」の外形寸法と重量

「PD-50AE」の外形寸法は435×413×138mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は13.1kg。「PD-70AE」では外形寸法は435×413×142mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は19.6kg。筐体の高剛性化のための物量の違いが重量の違いに表れているようです。

総じて、「PD-50AE」は「PD-70AE」よりも物量面では劣る弟機という印象は受けます。ただ、MQA再生やCDアップサンプリングなど、より新しい機器としての機能面でのアドバンテージも確かにあります。

USB-DAC機能は搭載されず

残念なのは、IFA発表やその後の展示でも「PD-50AE」には「PD-70AE」にはなかったUSB-DAC機能が搭載される予定となっていたのに、製品では無くなっていることです。「PD-70AE」にはあったSFDIFデジタル入力が「PD-50AE」では無くなっているだけになおさらです。

「PD-50AE」の良さを生かす使い方は

この両機は価格がかなり接近していて、その割には「PD-50AE」の物量が減っているのも気になります。

それでも、「PD-50AE」の良さということであれば、CD再生がメインで、アナログ出力はアンバランスのみの環境の方、ハイレゾ再生はMQAソースがメインの方というのであれば「PD-70AE」より断然「PD-50AE」でしょう。

USB入力もデジタル入力もネットワーク入力も無いとはいっても、ハイレゾ音源をDVDに記録すれば難なくハイレゾ再生も楽しめます。ディスク派の人にとってはむしろ歓迎したい内容かもしれません。

コロナの影響はあるとはいえ

「PD-50AE」は限定生産ということも珍しいですが、昨今のコロナ騒動の影響を受けているのでしょうか。

また、「PD-70AE」についても、新型コロナウィルスの影響により、SACDモジュール部品の調達の遅れに加え、 金型外装部品メーカーの倒産廃業等の影響もあり、生産が大幅に遅延しているとメーカーは発表しており、なんと2020年11月現在、すでに受注済みの注文について、2021年4月以降の納品予定、となっています。やはりコロナの影響を受けているのです。

とはいえ、パイオニアブランド(オンキヨー)のコンポのこの販売状況の原因はコロナだけではなく、企業の経営状況の悪さも関係しているのではないかとネット上などでは言われています。

そうであっては欲しくないのはオーディオ愛好家の気持ちですが、たとえば、同価格帯のライバル機・マランツのSACD 30nがネットワークオーディオプレーヤー機能も搭載した最新のハイスペック・高機能を実現していることを考えると、コロナの影響だけでパイオニアのコンポがいかにも苦しそうに見えるというわけではなさそうです(SACDプレーヤー+Pioneer)。

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