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東芝 REGZA X9900LシリーズとX9400Sシリーズを比較しての違いは?

4Kテレビ

東芝 REGZA X9900Lシリーズ 2022年フラッグシップ4K有機ELテレビ

TVS REGZAは、フラッグシップ4K有機ELテレビ・REGZA「X9900L」シリーズを2022年6月中旬より順次発売します。サイズラインナップと発売当初の税込み実売価格は以下のとおりです。

4K有機ELレグザ「X9900L」
・65型「65X9900L」 約55万円  6月中旬発売
・55型「55X9900L」 約38.5万円 6月下旬発売

新開発の画像処理エンジン・ZRαを搭載するなど、従来のフラッグシップ「X9400S」シリーズに改良を加えた後継機。

「X9900L」では「X9400S」シリーズのパネルからエンジン、サウンドシステム、インターフェイスまでを刷新。特に映像においては、3年の開発期間を経て完成したZRαエンジンの信号処理によって、ネット動画からゲーム、地デジ、4K映像の描写が底上げされており、“有機ELレグザ最高峰”のクオリティになっているとしています。

そのほか、これまでのREGZA液晶テレビの高級モデルでおなじみの機能や特徴を装備。マルチアンプ駆動の音響システムや地デジ全録「タイムシフトマシン」を備えています。

また、4K120p/VRR/eARCなどのHDMI2.1機能も新たに備えており、PS5などの最新ゲーム機の性能を活かした映像美を楽しめます。

「X9900L」シリーズの内容を「X9400S」シリーズと比較しての違いを交えつつ詳しくご紹介

「X9900L」シリーズの内容を「X9400S」シリーズと比較しての違いを交えつつ詳しくご紹介します。

開発に約3年を要した新世代エンジン「ZRα」を新搭載

開発に約3年を要した新世代エンジン「ZRα」を初搭載。エンジン内に、ディープニューラルネットワーク(ディープラーニング)=DNN機能を新たに内蔵し、映像信号の処理・回析の精度を向上させ、精細感や質感のアップ、ノイズ低減などをより一層進めているというのがポイント。

ディープニューラルネットワークを駆使したハードウェアAIエンジンで、映像解析を高度化するため、高ビット精度の信号処理と最新の超解像技術を導入しています。

「ZRα」では

新しい超解像技術「AIナチュラルフォーカステクノロジー(立体感復元超解像技術)」
「美肌AIフェイストーンZRα」
「地デジAIビューティZRα」
「ネット動画AIビューティZRα」

といった高精度な回路で高画質化

「X9400S」シリーズでは映像エンジンは「ダブルレグザエンジン Cloud PRO」で、それぞれ

「AI超解像」
「ナチュラル美肌トーン」
「地デジAIビューティPROⅡ」
「ネット動画ビューティPROⅡ」

という回路であり、新世代エンジン「ZRα」のほうが全体に性能が向上しています。

そのほか、「X9400S」シリーズと比較して以下の映像関連回路・機能を搭載しています。

・広色域復元PROから3次元カラーリマスターZRαに進化
・64色軸カラーイメージコントロールから64色軸リッチカラーイメージコントロールに進化
・AI HDRオプティマイザーがAI HDRオプティマイザーZRαに進化
・有機EL瞬速ゲームモードを引き続き搭載

従来「X9400S」シリーズ比2割アップの高い輝度を実現した有機ELパネル

有機ELパネルは4K/3,840×2,160ドットの倍速対応。「X9900L」シリーズでは、輝度性能を高めた最新世代パネルと新開発の高冷却インナープレートを組み合わせ、従来「X9400S」シリーズ比2割アップの高い輝度を実現。「ピーク輝度は1,000nits超」としています。

HDRはDOLBY VISION IQにも新対応

HDR規格は、「X9400S」シリーズのHDR10、HLG、HDR10+、HDR10+ ADAPTIVE、DOLBY VISIONに加え、「X9900L」シリーズではDOLBY VISION IQにも新対応しています。

HDMI周りは4K/120p入力対応など大幅に「X9900L」シリーズで向上

「X9900L」シリーズが従来モデルと比較して大きく向上したのがHDMI端子。「X9400S」シリーズではHDMI2.1規格の機能にはほとんど対応していませんでしたが(ALLMのみ対応)、「X9900L」シリーズでは4K/120p入力対応、映像のちらつきやカクツキを軽減するVRR、自動的に低遅延モードに設定するALLM、高音質音声データのHDMI伝送に対応するeARCに一挙に対応。

ここはこれらの機能が重要なPS5や一部のPC用グラフィックカードとの組み合わせでハイスペックゲームをプレイする場合には大きな違いです。

「オリジナルフレーム」駆動も「X9900L」シリーズのみの新機能。60Hz出力のゲーム機とX9900Lを接続した場合、有機ELパネルが120Hz駆動から60Hz駆動に自動的に切り替わり。そのため従来4K/60p、1,080/60p入力では約9.3m秒だった映像遅延が、約2.4m秒まで低減され、さらに快適にゲームを楽しめます。

なお、「X9900L」シリーズでHDMI2.1に対応するのは全4系統のうち2系統です。

サウンドシステムは、総計90Wの「重低音立体音響バズーカXHR」へと進化

搭載するサウンドシステムは、総計90Wの「重低音立体音響バズーカXHR」へと変更。

フルレンジ×2、ツイーター×2、サイドツイーター×2、トップツイーター×2、ウーファー×1に加え、画面自体を振動させるスクリーンスピーカーを初搭載することで、映像と一体感のあるサウンド表現を実現しています。

「X9400S」シリーズのスピーカーシステムは「重低音バズーカオーディオシステム PRO II」と称するもので、65、55型ではフルレンジ×4、ツイータ×2、トップツイータ×2、ウーファー×2の10スピーカーと142Wものマルチアンプを構成。

「X9400S」シリーズの48型においては、合計出力72W・6スピーカーシステムの「レグザパワーオーディオXD」となっていました。

「X9900L」シリーズではDolby Atmosにも新たに対応し、立体的で迫力のあるサウンドを楽しめるとしています。また、ハイレゾにも新たに対応しています。

テレビの設置環境に応じて音響特性を補正する「オーディオキャリブレーション」機能も新搭載。リモコンに内蔵されたマイクを使って部屋の音響特性を測定し、適切な状態に調整してくれます。

全録機能「タイムシフトマシン」も引き続き搭載

搭載チューナーは、地上×9(タイムシフトマシン含む)、BS/110度CS×3、BS/CS 4K×2。別売のUSB HDDを使って、地上/BS/CSの2番組同時録画や4K放送の裏番組録画が行なえ、放送済みの番組をさかのぼって見られる全録機能「タイムシフトマシン」も引き続き搭載。

「過去番組表」やテレビ起動時やチャンネル選局時に気になる番組を見つけてもボタン1つでオープニングから視聴できる「はじめにジャンプ」、ジャンル別リストから見たい番組をすぐに再生できる「ざんまいスマートアクセス」、見たいシーンにアクセスできる「シーンリスト」、2K/4K放送番組を自動録画してくれる「おまかせ録画」などの豊富な録画機能を引き続き利用できます。

そのほか、REGZAのタイムシフトマシン内蔵テレビでおなじみの以下の機能も引き続き搭載しています。

・みるコレ
・まるごとチャンネル
・レグザリンクシェア対応
(家庭内LAN動画配信、視聴機能(DTCP-IP対応))
・レグザリンクダビング対応

リモコンの変更

ネット動画(VOD)ダイレクトボタンを拡充した、新レグザリモコンを採用。

従来(X9400S)のダイレクトボタン「ABEMA」、「Netflix」、「Hulu」、「U-NEXT」、「YouTube」、「Amazon Prime Video」のほか、新たに「Disney+」、「TVer」(ソフトウェアダウンロードで対応)、「dTV」、「Net.TV」の4ボタンが追加。業界最多となる、10個ものダイレクトボタンを搭載。

お気に入りのネット動画やHDMI接続した外部機器を登録でき、ボタンひとつですぐに起動できる「My. Choice」ボタンを引き続き搭載。「My. Choice」ボタンは「X9400S」シリーズの1つから2つに増えています。

OS

ネット接続やネット動画、ネットワーク機能などを司るOSについては、「X9400S」シリーズ同様、Linuxベースのオリジナル。近作の「X8900K」シリーズで採用したAndroid OSではありません。これはAndroid OSの動作が不安定だとか、操作後の反応が遅いなどの弱点を考慮したうえで、より快適な操作感を重視した結果のようです。

入出力端子

「X9900L」シリーズの入出力端子はHDMI入力が4系統。うち2系統が、HDMI2.1をサポート。eARC(入力2のみ)にも対応。ビデオ入力(映像・音声LR)、光デジタル音声出力、ヘッドホン出力(ライン出力非対応)、LANを各1系統用意。USB端子は3系統。

「X9400S」シリーズの入出力端子はHDMI入力が7系統。ただしHDMI2.1は非対応。ビデオ入力(映像・音声LR)、光デジタル音声出力、同軸デジタル音声出力、ヘッドホン出力(ライン出力対応)、アナログ音声入力1系統、LANを各1系統用意。USB端子は4系統(1つはタイムシフトマシン専用)。

比較するとHDMI入力は「X9400S」シリーズのほうがかなり多く、同軸デジタル出力もあります。ただ、「X9900L」シリーズのほうがHDMI2.1に対応しているのは大きなポイントです。

「X9400S」シリーズにはあった外部スピーカー出力端子を廃止ほか無くなった機能

「X9400S」シリーズのみ、市販のパッシブスピーカーをテレビに接続することで、内蔵スピーカー的な使い方ができる「外部スピーカー出力端子」を搭載。20W×2(6Ω)の外部スピーカー専用高効率デジタルアンプを搭載しています。

この機能は現在のテレビでは極めて珍しい機能であり、「X9900L」シリーズに搭載されていないとしてもそれほど問題とはならないでしょう。

また、「X9400S」シリーズにあった2画面表示機能である「ダブルウインドウ」機能は「X9900L」シリーズでは無くなっています。

「X9900L」シリーズを選ぶポイント

以上のように、「X9900L」シリーズは「X9400S」シリーズと基本的な機能性はあまり変えずに、おもに画質面と音質面を強化した高品位志向モデルです。

店頭展示を見た印象や購入者の感想などを見ても、画質・音質ともに従来「X9400S」シリーズからの向上は確かなところでしょう。

機能面ではやはり、4K/120p、VRR、eARCへの新規対応を果たしたHDMI端子がポイントでしょう。4K/120p、VRRはPS5や一部のハイスペックPCでのゲームをしない方にはあまり関係ないかもしれませんが、eARCはロスレス・サラウンド規格の音声データをテレビを通して自在に扱いたかった向きには欲しかった機能です。

「X9400S」シリーズにはあった外部スピーカー出力端子を廃止しましたが、もともと高級テレビであっても現在では一般的ではなかった機能だけに、無くなったことのマイナスは少ないでしょう。

サイズラインナップとしては、「X9400S」シリーズにはあった48型が無くなっていることには注意しましょう。REGZAの高品位な48型有機ELテレビが欲しいなら、従来の「X9400S」シリーズとなりましょう。

総じて、「X9900L」シリーズは「X9400S」シリーズ以上の高品位テレビと言えるでしょう。

悩ましいのは、昨今の半導体不足と世界情勢の不安定化による円安などが相まって、発売当初の実売価格が「X9400S」シリーズよりも高くなっていること。製品入れ替わり時期となる2022年6月の実売価格の差は実に20万円前後もあります。

(参考)「X9400S」シリーズの発売当初価格と2022年6月の実売価格

65型「65X9400S」 52万円前後 2021年4月30日発売 2022年6月の実売価格 30万円前後
55型「55X9400S」 36.5万円前後 同上       2022年6月の実売価格 20万円前後
48型「48X9400S」 26.5万円前後 同上       2022年6月の実売価格 17万円前後

人によっては、「X9900L」シリーズに「X9400S」シリーズとの価格差以上の価値を見出せないと思うかもしれません。

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