SONY BRAVIA X9500HシリーズとX8500H/X8550Hシリーズを比較しての違いは?

4Kテレビ

ソニーの4K液晶テレビ「X9500Hシリーズ」と「X8500Hシリーズ」/「X8550Xシリーズ」

ソニーの4K液晶テレビ・BRAVIAの2020年モデルのハイエンドシリーズである「X9500Hシリーズ」は5月から順次発売されています。サイズ展開と実売価格は以下のとおりです。

KJ-75X9500H(75型)40万円前後、KJ-65X9500H(65型)30万円前後、KJ-55X9500H(55型)23万円前後、KJ-49X9500H(49型)秋以降発売予定でまだ価格は未定。

今年のソニーの4K液晶テレビ・BRAVIAは「X9500Hシリーズ」の下にスタンダードクラスの「X8500Hシリーズ」と「X8550Xシリーズ」、さらにその下にベーシッククラスの「X8000H」シリーズというラインナップになっています。

「X9500Hシリーズ」はおもに画質面で下位と差別化がされていますが、価格を見ると「X8500Hシリーズ」と「X8550Xシリーズ」とはそれなりの差があり、この差額を出してまで「X9500Hシリーズ」を買うべきか迷う方もいることでしょう。

参考:
X8500Hシリーズの実売価格:43型が約13.5万円、49型が約15万円に対して、X8550Hシリーズの55型は17万円、65型は25万円。

そこで、「X9500Hシリーズ」と「X8500Hシリーズ」および「X8550Xシリーズ」を比較しての違いを解説し、どちらをどう選ぶのが良いのかを考える際の参考になるような記事をお届けします。

「X8500Hシリーズ」と「X8550Xシリーズ」は画質・機能は同等

まず、「X8500Hシリーズ」と「X8550Xシリーズ」は同じスタンダードクラスに属しています。わざわざ型番が違いますが、実は、画質面、機能面では全く同じです。では何が違うのかというと、サイズ展開とスピーカー構成です。上記のように「X8500Hシリーズ」は43・49V型のみのラインナップ、一方、
「X8550Xシリーズ」は55・65V型のみとなっており、小型は「X8500Hシリーズ」、大型は「X8550Xシリーズ」となっています。これは内容には関係ない部分でもあります。

一方、スピーカー構成は「X8500Hシリーズ」ではシンプルなフルレンジ2基構成、「X8550Xシリーズ」では高音用ツイーターを加え、回路も変更している高音質版。「X8550Xシリーズ」ではこのサウンドシステムが実は上位の「X9500Hシリーズ」と共通になっていることはポイントです。

このように「X8500Hシリーズ」と「X8550Xシリーズ」はこと画質・機能に関しては基本的には同じモデルとして扱えるような形となっています。

X9500HシリーズとX8500/X8550シリーズの違い①映像エンジン

では、「X9500Hシリーズ」と「X8500Hシリーズ」および「X8550Xシリーズ」を比較しての画質面での違いを見ていきましょう。

まず、画質に大きな影響があるとされる重要部分である映像エンジン。「X9500Hシリーズ」ではソニーの現行最上位の「X1 Ultimate」を搭載。

各被写体ごとに最適な高精細化処理を施す“オブジェクト型超解像”(たとえば空と動物を分けて処理)弾加え、超解像処理とノイズ低減のデータベースを組み合わせた“デュアルデータベース分析”で精細感と低ノイズ性の両立をより高まています。

また、14bit相当の階調処理を行なう“Super Bit Mapping 4K HDR”も搭載。下位の画像エンジンには搭載されていない高画質化回路によって、コンテンツに適した高精細で低ノイズ、かつコントラスト感に優れた映像を楽しめます。

一方、「X8500/X8550シリーズ」ではソニーの標準的な映像エンジンである「HDR X1」を搭載。放送番組からゲーム、ネット動画など、様々な素材をデータベース型超解像処理で4K化(いわゆる4Kアップコンバート)する専用エンジン「4K X-Reality PRO」とSDR映像をHDR相当に高コントラスト化する「HDRリマスター」を搭載しており、基本的な画質として十分なレベルを確保しています。なお、「4K X-Reality PRO」と「HDRリマスター」は「X1 Ultimate」にも搭載されています。

X9500HシリーズとX8500/X8550シリーズの違い②パネルやバックライトの性能

画質に映像エンジンと並んで大きな影響のあるパネルやバックライトの性能の違いです。ここでも差があります。

「X9500Hシリーズ」では高画質液晶テレビの基本ともいえるLED直下型バックライトを使用。さらに、部分駆動によりコントラストを向上させる技術ももちろん採用。

さらに、「X9500Hシリーズ」ではソニー独自の機能が満載。とくに明るい部分をより明るく、暗い部分はその逆というようによりコントラスト感を高める「X-tended Dynamic Range」が特徴。この回路のない「X8500/X8550シリーズ」と比較すると体感できる輝度が6倍にアップしているとしています。

バックライトの部分駆動制御と発光時間の最適化を組み合わせた残像低減処理「X-Motion Clarity」も「X9500Hシリーズ」のみ(倍速駆動の1種として扱われています)。

斜め視聴時でも広い視野角と高いコントラストを実現する光学設計技術「X-Wide Angle」も「X9500Hシリーズ」のみ(49型では非搭載)。

このように「X9500Hシリーズ」は「X8500/X8550シリーズ」には搭載していない数々のパネルやバックライトに関わる技術によって、コントラストと視野角の面でハイレベルなパフォーマンスを実現しています。

一方、「X8500/X8550シリーズ」はエッジ型のLEDバックライトに部分駆動非対応と、たしかに「X9500Hシリーズ」と差はあります。

それでも、パネルは「X9500Hシリーズ」同様に倍速駆動(「モーションフローXR240」という回路で内容は少し異なります)で、鮮やかな色を再現する「トリルミナスディスプレイ」も同様に搭載しています。

液晶テレビの画質を分ける大きなポイントである倍速駆動を「X8500/X8550シリーズ」は確保していることはポイントでしょう。

HDR方式はいずれもHDR10、HLG、Dolby Visionをサポート。TSUTAYA TVで展開するIMAX Enhancedコンテンツに対応。またNetflix画質モードも備えています。

X9500HシリーズとX8500/X8550シリーズの違い③サウンド面

スピーカー構成については、「X9500Hシリーズ」と「X8550Xシリーズ」がほぼ同じで、「X8500Xシリーズ」がよりシンプルになっているという違いです。

「X9500Hシリーズ」と「X8550Xシリーズ」ではテレビ下部のフルレンジスピーカーに加え、テレビ上部の左右へ高音域を再生する「サウンドポジショニング トゥイーター」を配置(49型を除く)。

さらに、まるで画面から音が出ているような自然な聴こえを実現できるという「Acoustic Multi-Audio」も搭載。音の情報量、レンジ感の拡大と、自然な聴こえを実現しています。

加えて、「X9500Hシリーズ」の55型以上ではフルレンジを「X-Balanced Speaker」と呼ぶ新形状のスピーカーを採用。振動板面積の拡大による高音質化を果たしています。また、スピーカーボックスも拡大し、低音も強化しています。

また、アンプ構成も「X9500Hシリーズ」ではフルレンジとツイーターを分けて駆動するバイアンプとなっています。ユニットごとに音の出方を細かく調整できるので、音質がアップしています。

「X8500Xシリーズ」ではテレビ下部のフルレンジスピーカーのステレオ1組(左右に1基ずつ)とシンプルな構成になっています。

いずれのシリーズにおいても、立体音響を強化したサラウンド規格である「ドルビーアトモス」に対応しています。「ドルビーアトモス」での再現力はスピーカーを強化している2シリーズのほうが優れているでしょう。また、「X9500Hシリーズ」のみ、バーチャルサラウンド技術の「S-Forceフロントサラウンド」を搭載しています。

スピーカーについては「X9500Hシリーズ」と「X8500Xシリーズ」では差が大きいように思われます。

X9500HシリーズとX8500/X8550シリーズの違い④サイズ展開

サイズ展開としては「X8500Hシリーズ」と「X8550Xシリーズ」を合わせると43~65V型まで、「X9500Hシリーズ」では49~75V型までと少し違います。43型と小型が欲しければ「X8500Hシリーズ」、75型が欲しければ「X9500Hシリーズ」というようにサイズによってシリーズ選択の余地はなくなります。

機能はほとんど同じ

機能面では3シリーズともほとんど同じです。4Kチューナーは2基で4K裏禄対応(2番組同時録画は不可)。Android TVの搭載による豊富なアプリ機能やネット動画対応、音声アシスタント機能にも対応。Chromecastにも対応と、機能面では至れり尽くせりの印象。Bluetooth送信機能により、Bluetoothヘッドホンやスピーカーでワイヤレスリスニングも楽しめます(SBCコーデックのみ対応)。豊富な機能を備えたマイク内蔵リモコンもBluetooth接続なので、テレビにリモコンを向けなくても使えるのも便利です。

「X9500Hシリーズ」と「X8500/X8550シリーズ」との機能面でのわずかな違いが「X9500Hシリーズ」の55型以上では本体にもハンズフリー操作用のマイクを内蔵していること。リモコンには全機種でマイクを内蔵しているので重要な違いにはならないところですが。

入出力はHDMI×4(eARC対応)、コンポジットビデオ入力×1、光デジタル音声出力×1、ヘッドホン出力×1(アナログ音声出力兼用)のほか、LAN端子を装備。録画用外付けHDD接続用のUSB端子も搭載しています。端子関係は共通で、HDMI2.1には非対応ながら、eARC対応なのはポイント。今後、PS5向けの機能を強化したアップデートが行われる可能性もあります。現時点では妥当な入出力と言える構成です。

どう選ぶ

以上を見てみると、機能面では3シリーズ同等。あとは画質と音質。画質については3シリーズとも倍速駆動を採用しているので、たいていの放送や動画で残像が気になることはないでしょう。精細感についても、十分に高度で低ノイズな4Kアップコンバート機能をいずれも備えていると言えるでしょう。

それでも、いっそうの繊細で情報量の多い高画質を求めれば「X9500Hシリーズ」でしょう。地上波やネット動画を多く見る人ではそれほど差がでないかもしれませんが、UHD BDのような単に4Kというわけでなく、高レートで情報量の多い高画質な4Kコンテンツを多く見るような方で画質にこだわりがあるなら「X9500Hシリーズ」でしょうか。

高画質の大きなポイントのひとつであるコントラスト感については「X9500Hシリーズ」とそのほかで大差があるようです。

音質についてもそれなりに違います。ただ、画質を後から強化することは困難ですが、スピーカーはサウンドバーの追加などで簡単に強化できます。薄型テレビの音質は単品コンポとは異なるのも確かなので、あまり音の面は重視しなくてもいいかもしれません

総じて、いずれのシリーズも、4K液晶テレビとしては十分にハイパフォーマンスなモデルであると言えるでしょう(4Kテレビ+SONY)。

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