ハイセンスの4K液晶テレビ「U7H」シリーズ
ハイセンスは、4K液晶テレビ「U7H」シリーズを、2022年6月下旬より順次発売。サイズ展開は85型、75型、65型、55型、50型、43型で、85型と43型は7月下旬発売。発売時期と発売当初の税込み実売価格は以下のとおりです。
「U7H」シリーズ
85型「85U7H」 7月下旬 40万円前後
75型「75U7H」 6月下旬 25万円前後
65型「65U7H」 6月下旬 18万円前後
55型「55U7H」 6月下旬 14万円前後
50型「50U7H」 6月下旬 12万円前後
43型「43U7H」 7月下旬 11万円前後
ハイセンスでは「U7H」に似た型番の「E7H」という4K液晶テレビもラインナップ
ハイセンスでは「U7H」に似た型番の「E7H」という4K液晶テレビもラインナップされていて、この両者はどういう関係なのか不明なので、知りたい、という声がネット上では見られます。そこで、両シリーズの違いについて解説します。
「U7H」と「E7H」シリーズはテレビの内容的には全く同一
結論から言うと、「U7H」と「E7H」シリーズはテレビの内容的には全く同一です。
何が違うかというと、「E7H」シリーズは「U7H」シリーズのアマゾン専売品ということのようです。そのため、「E7H」シリーズは家電量販店などの店頭では購入できません。
流通経路の違いによって別型番にしている
両シリーズは流通経路の違いによって同一品を別型番にしているということです。この手法は、ハイセンスのテレビ以外にも家電製品で幅広く見られるので、珍しいことではありません。
より販路が広く購入しやすいのは「E7H」シリーズ、アマゾンでの通販でのみ購入できるのが「U7H」シリーズです。
基本的には「U7H」シリーズが欲しくて、「E7H」シリーズと価格を比較した際に、安いほうを買えばお得ということは言えます。たとえば、普段は「U7H」シリーズのほうが安くてもアマゾンのセールのときには「E7H」シリーズのほうが安いということもあり得ます。
テレビとしての内容・性能・機能以外に両シリーズで異なる点
ただし、テレビとしての内容・性能・機能以外に両シリーズで異なる点はあるので、それらには留意してください。
サイズラインナップの違い
「U7H」のサイズ展開は85型、75型、65型、55型、50型、43型と6サイズラインナップされている一方、「E7H」は65型、55型、50型、43型の4サイズ。「E7H」には85型、75型がないため、このクラスで75型以上の大型機を欲しいのであれば「U7H」となります。
スタンド形状の違い
テレビとしての性能は同じですが、「U7H」シリーズと「E7H」シリーズは、スタンドの形状が異なります。
「U7H」シリーズはテレビの中央下に配置されるスタンド、「E7H」シリーズは2本足タイプのスタンドとなっています。
なお、「U7H」シリーズの85型、75型は2本足タイプのスタンドとなっています。購入の際はスタンドの形状も確認されることをおすすめします。
「U7H」シリーズと「E7H」シリーズに共通の特徴
映像エンジンは「NEOエンジンPro」を搭載
テレビの画質を大きく左右する映像エンジンは「NEOエンジンPro」を搭載。NEOエンジンProは、2018年に東芝映像ソリューション(現TVS REGZA)と共同開発した映像処理回路の最新進化版。
前世代モデルである「U7FG」シリーズの「NEOエンジン 2021」、さらには2021年モデルの上位で使用していた「NEOエンジン plus 2021」からも大幅に向上しているとしています。
最近の4K液晶テレビは4K以外の放送波やネット動画なども4K相当などの高画質にアップコンバートして表示してくれます。両シリーズともそうなのですが、その回路の内容が「U7H」「E7H」シリーズではさらにグレードアップしています。
上位機U9Hと同じ映像エンジンであり高性能
同時発表の上位機「U9H」シリーズにも同じエンジンが採用されており、同社は「ディスプレイ部の性能に差はあるものの、U9HとU7Hの映像処理や基本的な機能は同等」としているほどの性能です。
「高精細ノイズ処理」、「エリア別適性露出復元」、「3段階超解像処理」という従来の処理に加え、
具体的には以下の4つの回路による画像処理が加わっています。
「AI放送高画質処理」
「AIネット映像高画質処理」
「AIシーン別超解像処理」
「AIモーション別超解像処理」
いずれも「NEOエンジン 2021」の内容に加わるものであり、さらなる高品位な高精細画像が楽しめます。
また、「美肌リアリティーPro」回路も新規で追加されています。
カラーマネージメントについても64色軸色彩コントロールが加わっています。
120Hzの倍速パネルを採用
「U7H」「E7H」シリーズのパネルは120Hzの倍速パネルを採用。直下型バックライトに部分駆動非対応。
「U7H」「E7H」シリーズでは120Hz駆動を活かす、フレーム補間&3Dノイズリダクションのクリアモーションによる滑らかな動きもポイントです。
75/55型はADS液晶(IPS系)を搭載
パネル解像度は4K/3,840×2,160ドットで、85/65/50/43型はVA液晶、75/55型はADS液晶(IPS系)を搭載。サイズによってパネルタイプが異なることに留意してください。とくに視野角の広いIPS系パネルにこだわりがある場合は75/55型がおすすめとなります。
HDR規格への対応度
HDR規格への対応は、HDR10をはじめ、HLGとHDR10+、Dolby Vision、Dolby Vision IOなど、さまざまなフォーマットに対応。
Dolby Vision IQでは、テレビ本体の光センサーで取得した部屋の明るさ情報をHDR画質処理に反映。室内環境に左右されることなく常に最適なDolby Vision画質で映像を楽しめます。HDR10+信号を部屋の明るさに応じて自動調整するHDR10+ ADAPTIVEにも対応。
4K/120p入力、VRRやALLM、AMD FreeSync Premiumもサポート
「U7H」シリーズのHDMI入力は4系統で、このうちHDMI1~2は4K/120p入力に対応。
VRRやALLMも利用できます。AMD FreeSync Premiumもサポート。
「ゲームモードPro」
ハイセンスのテレビ全般の売りである「ゲームモード」は4K/120p入力時は約0.83msの低遅延を実現する「ゲームモードPro」を搭載。
HDMI入力自動画質調整
HDMI入力自動画質調整も備え、HDMI入力の音声フォーマットを解析し、接続したレコーダーで視聴しているコンテンツが録画番組か、Blu-rayかを判断して、適切な画質に自動調整してくれます。
4Kチューナー数と録画機能
「U7H」シリーズのチューナー数は、BS 4K/110度CS 4K×2、地上/BS/110度CS×3。「U7FG」シリーズから4Kチューナーが1基増えています。別売りのUSB HDDへの録画に対応。4K放送(裏番組録画1つ可)や、地上/BS/110度CSの裏番組を2番組同時に録画できます。
スピーカー構成、Dolby Atmos新対応などサウンド面
スピーカー構成は左右のスピーカーに加え、テレビ背面に20W出力のサブウーファーを搭載。実用最大出力は40Wで「従来の薄型テレビでは実現出来なかった迫力の重低音を実現する」としています。
Dolby Atmosに対応するほか、音響最適補正技術「Eilex PRISM」やサウンドリマスター「Eilex FOCUS」も搭載。
引き続き独自開発のVIDAAプラットフォームを採用
従来のハイセンスのテレビ同様、引き続き独自開発のVIDAAプラットフォーム3.0を採用し、多彩なインターネット動画配信サービスに対応。Android OSのような好みのアプリは追加できませんが、動画配信サービスをテレビで見る分にはとくに問題はないでしょう。
リモコンや音声操作
付属リモコンは、ボタンの文字の大きさを改善して、より見やすくなり、リモコン裏面には滑り止め加工も施されました。抗菌加工も施されています。動画配信サービスのダイレクトボタンは6つから9つに増えています。
Bluetooth対応リモコンになったので、テレビに向けなくても使えるようになりました。
そのほかスマートフォンの画面をテレビに映し出せる「スクリーンシェア」や、Bluetooth接続、音声でチャンネル、音量、入力切替などが操作できる「VIDAA Voice」も新搭載しています。
総じて「U7H」「E7H」シリーズは
総じて、「U7H」「E7H」シリーズは、4K/120p入力、VRRやALLMといった、最新ゲーム機を現在最高のスペックを楽しむための装備を2022年現在、もっともリーズナブルな価格帯で備えているのが魅力。また、通常のテレビとしてもベーシッククラスとの差が大きくなる倍速駆動に対応しているのもポイント。
一方、さらなる上位クラスとの差として、明暗のコントラストや映像の細かな表現力をアップできるバックライトの部分駆動、ミニLED技術、量子ドット技術などが「U7H」「E7H」シリーズでは非搭載です。
価格と画質のバランスを考えると、必ずしも高価な上位機でなくとも納得できる場合もあるので、店頭で実機を見て下位や上位とも比較しながら検討するのがおすすめです。
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