Astell&Kernは、Bluetoothスピーカー「ACRO BE100」を2021年12月18日に発売しました。価格は49,980円。カラーはブラックとホワイト。
一体型筐体のBluetoothスピーカー。外形寸法は261×171×164mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約3.2kg。
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「ACRO BE100」は横長でステレオ再生が可能な、よくある一体型筐体のBluetoothスピーカーの一種ではありますが、高級DAPで知られるAstell&Kernによるモデルだけに音質にこだわった製品となっています。
Astell&KernのDAPと同様に、光と影をデザインアイデンティティーとして採用。メタル、ウッド、プレミアムPUレザーを採用しており、素材と色を美しく組み合わせ。スピーカーのグリルメッシュのエッジ部分にも、AKシリーズのアイデンティティーを象徴するデザインを施しているなど、一目でAstell&Kern製品とわかるデザインとなっています。本体上部のボリュームノブは、アルミニウムにローレット加工を施し美麗な仕上がりで、モノとしての魅力も備えています。
正面グリルメッシュの奥に、インジケーターのLEDも内蔵。ボリュームを回すと、ボリューム値が数字で表示されます。このインジケーターは、Bluetoothのペアリングモードや、接続しているコーデックなども表示されます。
Bluetooth 5.0に対応。Bluetoothのコーデックとして、aptX HDやLDACに対応し、ハイレゾ伝送にも対応しています。コーデックはSBC/AAC/aptX HD/LDACに対応。
Bluetoothチップに内蔵しているDACは使わず、高品位な単体DACチップの「ES9010K2M」を別回路とともに採用し、高音質を実現。
3.5mmのAUX入力も装備し、DAPなどアナログライン出力を備えたオーディオ機器を接続する事も可能。汎用性の高いアクティブスピーカーとしても使えます。
カスタマイズされた専用スピーカーユニットを採用。低音域を担当する4インチウーファーは、耐久性と軽量性に優れたケブラー素材を使用。
1.5インチのシルクドームツイーターは2基搭載し、ステレオ再生を実現。リアポートも備え、バスレフ型による低音の充実を狙っています。背面のバスレフポートは持ち運び時に手をひっかける取っ手のようにも使えます。木製キャビネットを採用。また、内部に吸音材を使用し音質を整えています。
独自のアンプ設計技術を応用。出力は55W(25W×1/15W×2)。デジタルクロスオーバーを採用し、周波数帯域の混ざり合いを防ぎながら、クリアなサウンドを追求。高音・低音をそれぞれ独立して音質調整が可能。
「ACRO BE100」は、LDACないし、aptX HD接続によるBluetooth接続メインで高音質を手軽に楽しみたいというユーザーに向けたような機種。Wi-Fiやマイク機能もなく、音声アシスタントにも対応しないなど、最近の高級Bluetoothスピーカーとしては機能を割り切った印象。Wi-Fi非対応は仕方ありませんが、音質や機能にこだわったDAPを出しているメーカーだけに、USB入力かSFDIF入力は欲しかったところでしょうか。
「ACRO BE100」の各種レビューを見るに、Bluetoothスピーカーとしては文句なしのレベルで高音質なようです。低音を含むレンジ感、ボリューム感も通常の環境では十分なレベルのようです。
音質傾向も、Astell&KernのDAPに通じる、クリアで情報量の豊富なハイファイ調のようで、低音も締まっているようです。また、大音量時の飽和感や破綻感もかなり抑えられているようです。
とかくBluetoothスピーカーは音が大きく出せても音の細部が聴き取りにくい、低音がボワボワしてくるといった不満がある向きにも適していそうです。
外観もオーディオマニア向け機器という風情ではなく、女性や機械に疎い人にもアピールできそうなインテリア志向も十分に感じさせるので、幅広い層に違和感なく受け入れられるのではないでしょうか。
デザインと高音質を両立し、ある程度のサイズで音質を確保したBleutoothスピーカーを出すメーカーとしてはB&Oが思い浮かびますが、「ACRO BE100」はB&Oでは対応していないハイレゾコーデックに対応していることが利点でしょう。