アンカーは、CES2021において、オーディオブランドのSoundcoreより、ブランド初のアクティブノイズキャンセリング搭載の完全ワイヤレスイヤホン「Liberty Air 2 Pro」を発表。また、発表と同時に海外発売を開始しています。価格は129.99ドル。
意外にもアンカー初となるアクティブノイズキャンセリング搭載の完全ワイヤレスイヤホン。6つのマイクを搭載し、アプリからモードを切り替えられる「ターゲットアクティブノイズキャンセレーション」を搭載。また、外音取り込み機能にも対応するなど、低価格ながら騒音低減性能をはじめ、高性能をアピールしています。
ノイズキャンセリングは3つのモードを搭載。公共交通機関の騒音を最大90%削減するトランスポートモード、中低域をターゲットにノイズを抑えるアウトドアモード、耳への圧迫感を抑えながら話し声を削減するインドアモードを備えています。
アクティブノイズキャンセリング搭載イヤホンでも、なかなか人の声は効果的に低減できないものですが、この価格で果敢に挑戦している姿勢は評価できます。
コーデックはSBCとAACに対応。イヤホン単体で7時間、ケース併用で26時間の再生が可能。ケースの充電端子にはUSB Type-Cを採用し、15分で3時間再生の急速充電が可能。ワイヤレス充電にも対応。ほか、付属品として9組のシリコンイヤーピースを同梱。
型番的には「Liberty Air 2」(国内の税込み定価7,999円)がベースモデルと考えられます。スティック型のデザインなど似ているところもありますが、デザインそのものは変更になっており、単純に「Liberty Air 2」にアクティブノイズキャンセリング機能を組み込んだ、というモデルでもないようです。
両機の最大の違いはもちろん、アクティブノイズキャンセリング機能の有無ですが、それ以外にも違いはあります。また、アンカーの完全ワイヤレスイヤホンに共通の特徴も備えています。
再生音質を左右するドライバーは「Liberty Air 2」ではダイヤモンドコーティングを施した6mm径のダイナミック型ドライバーでしたが、「Liberty Air 2 Pro」では11mmのPureNoteドライバーに一新。
振動板は10層の硬化ナノレイヤーでコーティングされており、これにより45%の低音向上、通常のドライバーより30%広い周波数帯域を実現したとしています。これが本当ならば、ノイズキャンセリング機能の有無は無関係に、再生音質自体、「Liberty Air 2 Pro」では「Liberty Air 2」よりもかなり向上していることが期待できます。
対応コーデック面では「Liberty Air 2」ではBC/AAC/aptXをサポートしていたので、「Liberty Air 2 Pro」ではaptXが省略されており、この点は残念に思う向きはありそうです。
「Liberty Air 2」の再生時間は、本体のみでの再生時間は7時間、充電ケース併用時は最大28時間とほぼ同等。アクティブノイズキャンセリング機能が使えて「Liberty Air 2」同等の再生時間であれば、なかなか優秀です。
専用アプリ「Soundcore」とイコライザー機能「HearID」を両機とも搭載。「HearID」はSoundcoreアプリ上で特定の周波数帯域における音の聞き取りやすさを測定し、ユーザーにマッチした、理想的なHearing Profileを自動作成できます。デフォルトの22種類のイコライザーから、好みの設定を選択することも可能。アプリではタッチコントロールのカスタマイズも行えます。
「Liberty Air 2 Pro」ではアプリから外音取り込み機能のボリューム調整も可能です。
「Liberty Air 2 Pro」のみアクティブノイズキャンセリング機能が付いていることからして、両機は全く別のモデルですが、ドライバーの大幅な変更など、再生音質の違いも大きそうです。
総じて、130ドルという価格からすると機能も音質も良さそうな内容が並んでおり、さすが、アンカーといったところでしょうか。ノイズキャンセリング機能用も含めて、Bluetoothチップのメーカーや型番は公表されていません。「Liberty Air 2」では対応していたaptXに「Liberty Air 2 Pro」では対応しなくなっているので、少なくともクアルコム製ではないことはわかります。どこかの中国メーカーなのでしょうか?