Ankerは一体型のポータブルBluetoothスピーカー「Soundcore Motion X600」を2023年5月下旬に発売・価格は19,990円。スペースグレーが2023年5月下旬発売予定、グリーン、ブルーは夏頃の発売。
スカイチャンネルという独自技術を搭載し、Bluetoothスピーカーとしては世界初の空間オーディオ対応ポータブルスピーカーであることが最大の特徴。
Ankerの空間オーディオ再生用の独自技術「スカイチャンネル」は、ポータブルスピーカー「Anker Soundcore Motion X600」に搭載されている特徴的な機能です。
「スカイチャンネル」は、Ankerが開発した空間オーディオアルゴリズムの名称です。この技術は、「Soundcore Motion X600」においては、5つのドライバー(ウーファー、ツイーター、フルレンジユニット)を組み合わせることで、立体音響を実現します。
スピーカーの本体には、ウーファーとツイーターが正面に配置され、天面にはフルレンジユニットが搭載されています。これにより、音が多方向から降り注ぐような立体的な音響効果を生み出すことが可能です。
「スカイチャンネル」は、Bluetoothスピーカーとしては世界初の空間オーディオ対応ポータブルHi-Fiスピーカーとされており、360RA360 Reality AudioやDolby Atmosといった空間オーディオ用にエンコードされた音源だけでなく、一般的なステレオ音源など、どんな音源に対しても適用可能な独自の空間オーディオアルゴリズムを採用しているのも大きな特徴です。
この技術により、Anker Soundcore Motion X600はソースを選ばずに立体音響化して再生することができ、音楽や音声がより広がりのある臨場感豊かな体験を提供します。
本体上部に各種ボタンが配置されており、空間オーディオのオン/オフを切り替えるためのボタンも備えています。
ウーファー15W×2、ツイーター5W×2、フルレンジ10W×1のドライバーを搭載しており、合計で50Wの出力を実現しています。
BluetoothのSBC/LDACコーデックに対応しており、ハイレゾ音源の再生が可能。AUX入力も備えており、有線接続による音源再生も可能となっています。
アプリを使用して幅広い周波数を好みに合わせて調整できる「Proイコライザー」機能が備わっています。
外形寸法は約310×81×170mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約1,930gであり、持ち運びに適したサイズとなっています。メタルメッシュの筐体デザインを採用しており、持ち運びに便利なハンドルが装備。
IPX7の防水規格にも対応しており、屋外での使用や水のかかる場所でも安心して利用できます。
バッテリーの再生時間は最大12時間であり、USB-Cを使用して充電が可能。
レビューサイトによると、「Anker Soundcore Motion X600」は音質面で多くの肯定的な評価を受けており、以下のポイントが高く評価されています。
空間オーディオ再生: スカイチャンネルというAnker独自の空間オーディオアルゴリズムにより、多方向から降り注ぐような立体音響を実現しています。レビューサイトでは、周囲に広がる臨場感あふれる音場や立体感の表現に対して肯定的な評価がされています。
LDACコーデック対応: BluetoothのLDACコーデックに対応しているため、高品質な音源の再生が可能です。LDACは、伝送速度が高く詳細な音声データを伝送することができるため、ハイレゾ音源などの高音質な音楽を楽しむことができます。
また、レビューサイトでは以下の点も音質面での肯定的な評価として挙げられています:
ウーファーやツイーター、フルレンジユニットのバランスの良い出力: 各音域の再生がバランスよく行われると評価されています。これにより、低音から高音まで幅広い音域の再生が実現されています。
高いクリアリティとディテール: 音源のクリアリティとディテールの再現に対しても高い評価があります。独自の空間オーディオアルゴリズムやLDACコーデックの採用により、音楽やサウンドエフェクトの微細なニュアンスや表現力を豊かに再現しているとされています。
以上の要素から、Anker Soundcore Motion X600は空間オーディオ再生とLDACコーデックの採用により、高品質な音楽体験を提供するポータブルスピーカーとして音質面で肯定的な評価を受けていることがわかります。
本ポータブルスピーカーの音質に関する否定的な評価は、以下の要素に関連している可能性があります。
空間オーディオ再生の効果に対する批判: 空間オーディオは個々の聴衆によって異なる評価を受ける可能性があります。一部のレビューでは、空間オーディオの効果や臨場感の再現について、期待に応えられなかったという意見が見られました。その傾向としては、360 Reality AudioやDolby Atmosでエンコードされたソースでは大きな効果(スピーカーの外側にも大きく広がる立体音響)が体験できたものの、通常のステレオ音源ではそうでもなかったという評価です。また、360 Reality AudioやDolby Atmosでエンコードされたソースでも音源によって、立体音響の効果に結構なばらつきがあったという評価もあります。
音質のバランスや出力の問題: 音質に関しては、好みや期待によって評価が異なることがあります。一部のレビューでは、特定の周波数範囲でのバランスの悪さや、出力の制限に対して批判的な意見がありました。具体的には高域が耳に刺さるという意見や、マルチウェイ設計での音域のつながりの悪さや音色の不統一感といった評価もあります。
音の精度やクリアリティに関する不満: 音の精度やクリアリティは、一部のユーザーにとって重要な要素です。評価の低いレビューでは、音のディテールや解像度についての不満が述べられている可能性があります。この要因として、本機のBluetoothコーデックがSBCとLDACの2つに限られていることも考えられます。LDACに対応しない機器とのBluetooth接続では、音の情報量や音域に制限のあるSBCコーデックになってしまうため、本機のポテンシャルを発揮できない可能性があるためです。
レビューの個人的な好みや期待の違い: 音質は主観的な評価に依存するため、個々のユーザーの好みや期待によって評価が異なることがあります。否定的な評価は、個人的な嗜好や期待との不一致に起因する場合もあります。
使い勝手の評価: レビューでは、ポータブルスピーカーの持ち運びや操作のしやすさ、接続の安定性、ボタンの配置など、使い勝手に関する評価が述べられています。レビューでは、本体の操作性やアプリの機能性に対して肯定的な評価が多かったようです。持ち運びに便利な取っ手が折り畳みできない点は一部不満点として述べられています。テレビやモニターの前に置こうとすると取っ手が邪魔になるためです。
コストパフォーマンスの評価: スピーカーの価格と性能のバランスが、コストパフォーマンスとして評価されます。一部のレビューでは、価格に対して音質や機能の満足度が高いという評価があります。これは本機がBluetoothスピーカーとしては世界初の空間オーディオ対応ポータブルスピーカーであることが大きな要因となっているかもしれません。逆に言うと、空間オーディオ機能に興味のないユーザーにとっては本機の全体的な機能性や音質についてコストパフォーマンスが低いという評価を下す可能性もあります。
バッテリー寿命の評価: ポータブルスピーカーのバッテリー寿命は重要な要素です。レビューでは、バッテリーの持続時間や充電の容易さに関する評価が高い傾向です。アンカーが良質で持続時間の長いモバイルバッテリーのメーカーであることがここでは生きているようです。
デザインや耐久性の評価: スピーカーのデザインや耐久性についての評価も重要です。レビューでは、外観の美しさや素材の品質、耐久性や防水性能に対する評価が述べられることがあります。本機の場合はIPX7という音質重視型のBluetoothスピーカーとしては高い防水性能を実現していることが高い評価につながっています。メタルメッシュの筐体デザインは品位感が高く、この価格帯のスピーカーとしては高評価です。この筐体は音質に影響の出る共振も効果的に防いでおり、音質と外見をうまく両立させています。
以上の評価から、Bluetoothスピーカー「Anker Soundcore Motion X600」がおすすめのユーザーや使い方と、あまりおすすめできないユーザーと使い方について考察します。
Anker Soundcore Motion X600は、以下のようなユーザーや使い方におすすめと考えられます:
空間オーディオ再生とLDACコーデック送信が可能な音楽愛好家: 高品質な音楽再生を重視するユーザーにとって、Anker Soundcore Motion X600は魅力的な選択肢です。とくに空間オーディオ再生とLDACコーデックの採用により、広がりのある音場や高音質な音楽体験を提供できます。空間オーディオ再生とLDACコーデック送信が可能な環境にあるユーザーにはぴったりのスピーカーと言えるでしょう。
ホームエンターテイメント: Soundcore Motion X600は、ホームシアターシステムの一部として使用するのにも適しています。空間オーディオによる立体音響効果があり、臨場感のある映画視聴やゲームプレイを楽しむことができます。
アウトドアやパーティー: ポータブルで防水性能があり、バッテリー寿命も長いSoundcore Motion X600は、アウトドアやパーティーでの使用にも適しています。持ち運びが容易で、音楽を周囲に広めることができます。
高いコストパフォーマンスを求めるユーザー: Soundcore Motion X600は、空間オーディオ対応のスピーカーとしてはポータビリティーに関係なく、手頃な価格帯に位置しています(空間オーディオ対応のサウンドバーなどと比べるとよくわかります)。高品質な音質と豊かな機能を備えながら、コストパフォーマンスに優れています。
一方で、以下のようなユーザーや使い方にはあまりおすすめできないかもしれません:
空間オーディオに興味のないユーザー: Soundcore Motion X600の特徴的な機能は何といっても空間オーディオ再生です。もし立体音響にあまり興味がない場合や、通常のステレオ再生で十分な場合は、他のオプションを検討することができるでしょう。
幅広いBluetoothコーデックが必要なユーザー: 「Anker Soundcore Motion X600」はLDACコーデックに対応していますが、LDAC以外のハイレゾオーディオコーデック(例: aptX HD)や汎用性の高いコーデック(AAC)には対応していません。幅広いBluetoothコーデックが必要なユーザーは他のBluetoothスピーカーを検討することをおすすめします。
低音や高音のバランスを重視するユーザー: 「Anker Soundcore Motion X600」は、ウーファーやツイーター、フルレンジユニットのバランスの良い出力が評価されていますが、一部のユーザーからは高域が耳に刺さるなどの評価もあります。特定の音域に関して個人的な好みがある場合は、自身の好みに合ったスピーカーを選ぶことが重要です。
Bluetoothスピーカー以外の利用が主な場合: 「Anker Soundcore Motion X600」はBluetoothスピーカーとして使用することを想定していますが、他の用途(例: パソコンへのUSB接続やテレビとのHDMI接続など)には制約があります。もし、多様な接続方法が必要な場合は、他のスピーカーを検討した方が良いでしょう。
バッテリー持続時間が重要な場合: 「Anker Soundcore Motion X600」のバッテリー持続時間は一般的なポータブルスピーカーと比べて短い場合があります。もし、長時間の連続再生が求められる場合は、バッテリー持続時間が長い他のスピーカーを選ぶことを検討してください。
持ち運び時の利便性が重要な場合:「Anker Soundcore Motion X600」は小型・軽量性よりも、音質を重視したサイズ・重量の設計です。持ち運び時の利便性を重視したい場合はより小型で軽量なBluetoothスピーカーを選んだほうが良いでしょう。