プレシードジャパンは、AVIOTブランドの完全ワイヤレスイヤホン「TE-D01gv」を7月17日に発売します。価格は9,000円(税抜)。ブラック、コーディナルレッド、アイボリー、パールホワイトの4色を展開します。
2019年に8,880円(税抜)で発売された「TE-D01g」の後継機。「TE-D01g」のサイズはそのままに、基本性能を高めたモデルとなっています。「TE-D01g」もハイコスパな実力機として高い人気を維持してきましたので、大いに期待できるモデルチェンジとなっています。
「TE-D01gv」の内容や特徴を「TE-D01g」と比較しての違いも交えながらご紹介します。
Bluetoothイヤホンのクオリティーを大きく左右するSoCには「TE-D01g」のクアルコム「QCC3020」に替えて、新たに「QCC3040」を採用。より省電力性能に優れており、これにより、イヤホン単体で最大11時間、ケース併用で最大50時間のロング再生を実現。充電用端子は引き続きUSB Type-Cポートを搭載し、15分の充電で最大3時間再生の急速充電機能も同様です。
「TE-D01g」ではイヤホン単体で10時間、ケース併用では同じ50時間でした。イヤホン単体での再生時間はもともと「TE-D01g」でもかなり長い部類でしたが、さらに伸ばすことに成功しています。付属充電ケース併用時の最長再生時間は変わりませんが、もしかして新モデルのほうがケースをやや軽量化したのかもしれません。
Bluetoothのバージョンは最新の5.2。これも「TE-D01g」の5.0から進化しています。
対応コーデックは従来からのSBC/AAC/aptXに加えて、aptX Adaptiveに新対応しているのが大きな特徴です。
aptX AdaptiveはaptXが持つ、高音質と低遅延性を維持しつつ、電波の混雑具合や音声のデータ量に応じて、転送ビットレートを可変させ、より高い接続安定性を実現できるのが売りのaptXの新バージョンです。
具体的にはaptXの転送ビットレートの可変幅は現在280kbpsから420kbpsの間ですが、aptX Adaptiveでは新たに下は260kbps、上限は640kbpsまで拡張されます。
また、規格上、aptX AdaptiveではaptX HDの48kHz/24bitから最大96kHz/24bit対応というハイレゾ対応の高音質の伝送が可能な点も注目です。ただし、現在の完全ワイヤレスイヤホンでは再生安定性の点からハイレゾ伝送相当のデータの再生には対応していないので、本機でもハイレゾ相当の対応はありません。
とは言っても、現時点でaptX Adaptiveに対応する完全ワイヤレスイヤホンはほとんどないので、本機はこれだけでも大きなアドバンテージがあると言えます。
また、aptX Adaptiveの恩恵を受けるには、送信側の機器の対応も必要。スマホ用のSoC・Snapdragonでは対応が始まっていますので、送信が可能なスマホは今後増えるものと思われます。
ドライバーに6mm径のダイナミック型マイクロスピーカーを使用。この口径は従来と同じですが、振動板素材は「TE-D01g」のグラフェン振動板から、軽量で高剛性のチタン蒸着PUに替わっています。
振動板の変更による音の優劣はわかりませんが、「日本人の聴覚特性に合わせて、丁寧にチューニングを施した」という「TE-D01g」同様のサウンドコンセプトを有しているので、十分に高音質であると思われます。
「TE-D01gv」の具体的なサウンドについて、メーカーは、「滑らかで刺さりの少ない高音域」「美しい中音域」「聴感を騙すブーストを排除し、 深くてリニアな低音域」としています。このことからは、少なくともいわゆるドンシャリ傾向や重低音強調ではなく、フラットかかまぼこ傾向のナチュラル志向ではないかと思われます。
使い勝手の面では新たに外音取り込み機能を搭載。マイクには高感度MEMSマイクを採用し、cVcノイズキャンセリング機能も相まって、クリアな通話が行えるとしています。
イヤホン本体はIPX7の防水を搭載。これも引き続きで、完全ワイヤレスイヤホンとしてはトップクラスの防水性を維持しています。充電用USB-Cケーブルと3サイズのイヤーピースが付属。
「TE-D01gv」は「TE-D01g」との比較では、基本的に性能は大幅向上と言っていいでしょう。同じ価格で買えるのであれば、「TE-D01gv」を選ぶのでよさそうです(完全ワイヤレスイヤホン+AVIOT)。