ボーズ(Bose)は、アクティブノイズキャンセリング(ANC)搭載完全ワイヤレスイヤホン「QuietComfort Ultra Earbuds」を、2023年10月19日に39,600円で発売します。
「QuietComfort Earbuds II」(2022年9月発売・39600円)の後継機。
わずか1年での後継機の発売となりますが、ANC・ノイキャン性能に定評があるため人気だったモデルの後継機だけに大きな注目を浴びています。また、価格据え置きながら大幅に機能を向上させていることも注目の要因です。
「QuietComfort Ultra Earbuds」の最大の特徴は「かつてない臨場感のあるサウンドを実現する」と謳う、独自の空間オーディオ技術「Boseイマーシブオーディオ」に新たに対応したこと。いわゆる「空間オーディオ」と呼ばれる技術ですが、空間オーディオ用にエンコードされた素材でなくとも、一般的なステレオソースであれば楽しめるのが「Boseイマーシブオーディオ」の大きな特徴です。
新たにSnapdragon Sound認証も取得。これにより、BluetoothのaptX Adaptiveを新たにサポート。対応ビットレートは最大24bit/48kHzとなっています。そのほか従来同様にSBCとAACコーデックに対応。
Google Fast Pair機能・マルチポイント新搭載、通話品質も改善などもあります。筐体デザイン一新、軽量化、装着感の改善も見逃せません。バッテリー持続時間は従来同等で充電時間は短縮。別売りケース(7,000円)でワイヤレス充電対応も。
意外にもノイキャン性能は従来同等としています。もともと世界最高クラスのノイズキャンセリングと謳っており、ハイレベルではあります。
そのほか、それぞれの耳の特性にあわせて耳に合わせてサウンドを自動で最適化するCustomTuneサウンドキャリブレーション、タッチコントロール、IPX4の防水仕様などの機能は先代モデルから継承しています。
「QuietComfort Ultra Earbuds」の詳しい内容と従来機「QuietComfort Earbuds II」と比較しての違いはこちらの記事でご紹介しています。
注目機種ということもあり、各ニュースサイトや著名レビュアーなどによる先行レビュー、店頭試聴機の一般ユーザーの感想など、発売前から「QuietComfort Ultra Earbuds」の音質や性能についてのレビューがネット上に出回っています。
これらの試聴・先行レビューによると、まずは新機能の独自の空間オーディオ技術「Boseイマーシブオーディオ」の効果の高さや音質を称賛するレビューが目立ちます。Boseのこれまでのサラウンドシステムやサウンドバーで培った技術が生きているのではと推測する人もいました。
いわゆる「空間オーディオ」と呼ばれる技術ですが、既存のApple Musicなのでのドルビーアトモスによる空間オーディオや、ソニーの「360 Reality Audio」とは異なり、空間オーディオ用にエンコードされた素材でなくとも、一般的なステレオソースであればどれでも楽しめるのも大きなメリットとして評価されます。
再生音質についても、これまで対応していなかったハイレゾコーデックのaptX Adaptiveでは音の情報量が増え、これまでにない細やかなサウンドと迫力で楽しめるという印象です。ただし、高音質設計をさらに謳っているような他社のライバル・SONY WF-1000XM5のようなモデルには及ばないようです。ただ、従来の「QuietComfort Earbuds II」はソニーやゼンハイザーなどの音質志向モデルにはかなり水をあけられていただけに、その差は大幅に縮まったと言えるようです。
軽量化や装着性の向上を謳っているのも実感できるようで、従来よりも軽快で装着感がよく、しかもずれにくいという評価が多いです。
ノイキャン性能については従来同様ということで、もともと評価が高い項目だけに問題ないようです。装着感の向上による体感的な騒音低減性の高まりはあるかもしれません。
これだけ内容が向上していながら定価据え置きというのも評価されています。海外では299ドル(約4.4万円)なので、日本では円安や物価の低さを考慮した思い切った価格となっているようです。
称賛するレビューばかりでなく、ネガティブなものもあります。それは、せっかくワイヤレス充電が可能になったといっても、7000円するオプションの別売りワイヤレス充電ケースカバーが必要な点。最初から付けて欲しかったという声があります。そうすると価格が上がってしまうための苦肉の策なのでしょう。
なぜかマルチポイント機能が後日でのアップデート対応というのも、最初から対応して欲しかったという声はあります。