サードウェーブは、上海問屋より“USB Type-C接続タイプのポータブルDAC/ヘッドホンアンプ「DN-915972」を販売開始しました。価格は1,969円(税込)。
USB Type-Cで接続する変換ケーブル状のコンパクトなDAC/ヘッドホンアンプ。音声出力端子として、3.5mmミニピンジャックを採用。一般的な3.5mm径端子を採用したイヤホンやヘッドホンを接続して使えます。
DACチップには、Realtek「ALC5686」を搭載し、PCM系の音源で最大384kHz/32bitの再生に対応。
SN比は125dB、ダイナミックレンジは100dB。ケーブル長は約7cmで、質量は約8g。ケーブルには8本編みの単結晶銅線を使用するなど、音質に配慮した設計だとアピールしています。
接続元の対応機器はAndroidスマホ(5.0以降)をはじめ、Windows 10やMac(10.11以降)、iPad Pro(2018以降)となっており、PC用のUSB-DACとしてだけでなく、スマホやタブレット用のモバイルDAC/ヘッドホンアンプとして使えます。
USB-C接続タイプのDAC/ヘッドホンアンプとしてはかなりリーズナブルなクラスですが、スペックはなかなか立派。PCM専用のポータブルDACとしては数万円クラスの機器とも変わりないほどの対応スペックを誇ります。
一方、DSD再生には対応していません。ただ、接続元の機器側でアプリやソフトを使ってリアルタイムにPCM変換して再生できる機能を使えば、問題なく再生できます。
本体に音量ボリュームはなく、これも接続機器側で調整することになります。もっと高級なDAC/ヘッドホンアンプでは、たとえばAndroid用に音質劣化を防いでボリューム調整できる機構を搭載しているものもありますが、さすがに本機はそこまでの対応はありません。手軽にハイレゾ音源再生が可能な点を評価すべきでしょう。
Realtek「ALC5686」というDACチップは、国内では他に搭載しているオーディオ機器は現在はないようです。リーズナブルでハイレゾ再生を実現できるハイコスパなチップであると言えるでしょう。
使用できる機器のOSのバージョンがやや限られているようにも見えますが、その一方で、ドライバー不要でハイレゾ再生ができるメリットがあるので、このような初心者も意識した低価格品では妥当な設計に思います。
使用が可能な機器やOSを満たせる人(実際にはかなり広いでしょう)であれば、外付けDAC初心者からポータブルオーディオの上級者まで幅広くおすすめできる堅実なモデルという印象です。
上海問屋は以前のように楽天市場で簡単に買えなくなったのは残念です。自社(上海問屋)の通販サイトでは問題なく買えるので、たいしたことではないかもしれませんが。
アマゾンなどで簡単に買える同様の超小型DAC/ヘッドホンアンプ
なお、USB-C接続でDSD再生に対応し、Android用に音質劣化を防いでボリューム調整できる機構を搭載、さらに、イヤホンのバランス接続にも対応しているハイスペックなモデルとしては、iBasso AudioのDC01があります。また、通常の3.5mmイヤホン接続対応型のDC02もあります。
いずれも7,000円程度と、この内容としては圧倒的なコストパフォーマンスと言われており、発売後から似たようなUSB-C接続タイプのコンパクトDAC/ヘッドホンアンプのなかではトップクラスの人気を誇っています。
予算や再生させたい音源のスペック、使用しているイヤホンの規格によってとはなりますが、iBasso Audioのようなモデルがあることも知っておいて欲しいと思います。