エミライは、中国・FiiO Electronicsのカナル型イヤホン「FA1」を7月2日より発売。オープン価格で税抜き実売11,000円前後が予想されます。
Knowlesと共同開発のカスタムBAドライバー「ED-33357」 を1基搭載し、色付けの少ないモニター志向の音を特徴とするとしています。
シングルBAでは特筆レベルの再生周波数帯域は20Hz – 40kHzの広帯域もポイント。ハイレゾ対応要件もクリアしています。最大入力は100mW。感度は111dB/1kHz,1mW。
ハウジングはシュア掛け前提のインイヤーモニタータイプ。シェルは肌への刺激が少ない高透明度樹脂素材で製造、スマートフォンとの組み合わせでも鳴らしやすいことを意識したという15Ωのほどほどのインピーダンスなど、初心者向けも意識したハイコスパ志向な印象。
ケーブルはMMCX対応で、リケーブルも可能です。付属コードは銀メッキ処理無酸素銅線を採用し、長さは1.2m。
実は昨年の6月7日、もう1,500円ほど高い価格で、「FA1J」というモデルが発売されていました。「FA1J」は今回発売の「FA1」を日本向けに音質チューニングを変えたというモデル。じつは「FA1」はワールドワイドモデルとしてはすでに海外では発売されていたモデルなのでした。国内では「FA1J」を売るために発売されていなかったのです。
それが、「FA1J」の販売終了に伴って、ベースモデルの「FA1」が晴れて国内発売となったものです。
両機を比較しての違いは価格以外は、音質チューニングとカラバリ(FA1だけブラックに加え、片側ブルーと片側レッドが追加)だけ、ということのようです(再生周波数のスペックが異なっていますが、実際には同じと思われます)。どうやら日本向けモデルのほうが低音をすっきりさせてフラット基調にしているようです。ただ、もともと低音の量感は少ない傾向があるシングルBAだけに、むしろ海外モデルのほうが好バランスの音だという意見も以前からありました。
「FA1J」自体も、シングルBA、1万円台前半、という2つの条件のなかではかなりハイコスパで高音質なイヤホンという評価もされています。
シングルBAにこだわるユーザーで「FA1J」は買っていない、聴いていないというユーザーにとっては要チェックのモデルではないでしょうか?
また、シングルBAのイヤホンはスペック上も音の聴こえ上もワイドレンジにするのは困難なのですが、本機では例外的に20Hz – 40kHzの広帯域。ことに、シングルBAでハイレゾ対応相当の40kHz再生をクリアしているモデルは数えるほどしかありません。ハイレゾ対応にこだわり続けているソニーでさえ、XBA-100で25kHz止まりです(そもそもソニーのシングルBAイヤホンの現行機もありません)。
本機は、シングルBAイヤホンにスペックを求めるユーザーにとっても見逃せないのではないでしょうか(イヤホン+FiiO)。