中国のFiiO(フィーオ)が、完全ワイヤレスイヤホンの新モデル「FW5」を本国で発表しました。発売日や価格は未定です。
Qualcomm QCC5141のBluetoothチップ、AKM製のDAC・AK4332を独立構成で搭載することで、Snapdragon Sound対応とLHDCコーデックに対応。最大24bit/96kHzのハイレゾ相当信号の受信に対応します。0.0014%の低歪み率、最大108dBの高SNR、104dBのダイナミックレンジという、完全ワイヤレスイヤホンとは思えないハイスペックも実現しています。
イヤホン部は2BA+1DDのハイブリッドドライバー構成。Knowles製のバランスドアーマチュアとFiiOが開発したダイナミックドライバーを組み合わせて、妥協のない音響ソリューションを実現していると謳っています。
筐体は有線イヤホンの「FD5」と同様のフェイスプレートデザイン。同じ筐体かはわかりませんが、FiiOのイヤホンユーザーにとってはなじみのあるデザインと言えそうです。
操作は4つの物理ボタン式。音質特化型の高級モデルでは珍しい操作形態です。タッチ式では不確実という判断があるのかもしれません。
有線イヤホンでは多くのモデルを幅広い価格にラインナップし、いずれも高い評価を得ているFiiO。意外にも完全ワイヤレスイヤホンは「FW1」に続く2作目。
内容から推測するに、高音質に特化したモデルのように見受けられます。というのも、Qualcomm QCC5141のBluetoothチップ、AKM製のDAC・AK4332を独立構成で搭載というのは、実売4万円で国内発売されている「Astell&Kern AK UW100」と同一の構成だからです。また、「AK UW100」は音質特化のため、アクティブノイズキャンセリング機能を搭載していませんが、「FW5」も同様のようです。
「FW5」は「AK UW100」をマネしたのではなく、有線イヤホンを完全ワイヤレスイヤホン化するアダプターの既存モデル「UTWS5」が同様の構成を採っていることから、「UTWS5」で得られた設計ノウハウを「FW5」に活用したということでしょう。
実際にFiiOも、完全ワイヤレスイヤホン化するアダプター・UTWS1 / 3/5の3つのモデルのTWSソフトウェアとハードウェアでの3年間の自己開発の経験の後、ユーザーフレンドリーな使用経験と信頼できる品質が十分に保証されたとアピールしています。