2021年12月に国内発売された、中国・FiiOによる据え置き型のUSB-DAC/ヘッドホンアンプ/プリアンプ・「K9 Pro LTD」(税込み実売価格92,400円程度)。
発売されたばかりではありますが、搭載DACチップが、現在、まだ新規の供給が見通せていないAKM(旭化成エレクトロニクス・AKM)製フラッグシップDACチップ「AK4499EQ」(1基使用)であるため、当初から限定数を売り切ったら販売終了が決まっていました。
どうやら、早くも販売終了のほうに向かっているようで、国内でも「K9 Pro LTD」の入手が困難になっています。
一方、FiiOからは、「K9 Pro LTD」の基本機能を踏襲しつつ、DACチップをESSテクノロジー製の「ES9038PRO」(2基)に変更した「FiiO K9 Pro 」ESS版が本国で発表されています。価格は4999元(日本円で約9万円)。
機能に違いはないようですが、一部のスペックは変わるものと思われます。
以下の2chでの情報などをもとにすると、ボリュームノブが金色になり、筐体横に放熱用の穴が追加されるなど、外観面でも若干のマイナーチェンジが行われているようです。
性能比較表も2ch内にあり、ヘッドホンアンプ出力が若干アップするなど、内容向上も図られています。
たしかにスペックだけ見ると「FiiO K9 Pro 」ESS版が向上していますが、実際の音質となると、この場合、DACチップメーカーや型番の違いがあり、好みが出てくる可能性があります(ESSよりAKMが好みというユーザーもいます)。
AKMは一部DACチップの出荷再開を発表していますが、「AK4499EQ」のような上位クラスのチップの出荷再開については未定です。世界的な半導体不足も加わっていますが、幅広いメーカーからDACチップを自由に選んで使える以前の状況に戻るのはなかなか大変なのでしょうか。
4/8に国内発売が正式発表されました。発売日は4/15で、税込みの実売価格は129,250円前後とのこと。思ったよりも高いような気はしますが、世界的な半導体不足や国際情勢の不安定化により、こうしたオーディオ機器の製造・販売自体、先行きが不透明になってきていますので、国内で安定的に販売されるだけでもありがたいのかもしれません。