フォステクスカンパニーは、コンパクトサイズの2chアンプ「AP05mk2」を、1月下旬より発売します。オープン価格で、店頭予想価格は6,500円前後(税込)。
好評だった先代モデル・AP05に改良を加え、一層クリアでバランスの良いサウンドを実現したという後継モデル。
一定音量以下の状態が約15分間続くと、自動的にスタンバイモードに切り換わり、消費電力を約0.5W以下まで下げるオートスタンバイ機能を先代から搭載していますが、新たに底面のディップスイッチで機能のON/OFFが切替可能に。また、スタンバイ状態になるまでの時間を1分、12分のいずれかに設定もできるようになりました。
これにより、意図せずしてスタンバイモードに切り替わることを防げるようになりました。音は出さずとも、常時電源を入れてアンプを暖めておきたいという方には朗報でしょう(そんなことをしても音は変わらないという意見はさておき)。
実は先代は、オートスタンバイ機能が暴走しやすく?再生している音楽が少し無音や小さい音が続くと、勝手にスタンバイモードに切り換わるというユーザーの声がありました。おそらく、この点を気にしたメーカーが今回の改善策を取ったのでしょう。
突起を含んだ外形寸法は約86×75×28mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約200g。最大出力5W+5W。最大消費電力は22W、適合負荷インピーダンスは8Ω~16Ω、周波数特性は20Hz~20kHz、全高調波歪率は0.1%未満(1W出力、8Ω負荷、1kHz)、S/N比は80dB以上(A-weighted)。
入力端子はステレオミニジャック1系統とシンプル。DC12V電源の専用ACアダプター、1.5mのスピーカーケーブル×2本、0.8mのステレオミニケーブルが付属するのも同じ。
それでも、メーカーによると音を改善した?(手を入れた)ようには受け取れるので、先代で満足していた人が違和感を感じるような変化がないことを祈ります。音が良くなっているのであれば何も問題はありませんが。
アンプとしての内容にあまり変化がないのは、先代の完成度の高さの証でしょうか。実際、本機への音質面の評価は高く、コンパクトで安価な中国メーカー製アンプはほかにもいろいろあるにも関わらず、幅広く支持されています。
実際、結構高級で大型のスピーカーを鳴らしたり、マルチアンプ用に使っているというユーザーも少なからずいるようです。
出力の数値は低いものの、実際には一般的な環境で一般的な能率のスピーカーであれば、十分な大音量で鳴らせます。アンプは持っている能力の一部を使うよりも、最大に近いあたりのボリュームで動かしたほうが調子がよい面もあり、本機ならそういう使い方もしやすいのもメリット。
使い勝手が改善された今、リーズナブルでコンパクトなアンプの定番モデルとしての地位を盤石にしそうです(プリメインアンプ+FOSTEX)。