ステラは、スイスのゴールドムンドとディストリビューション契約を締結。日本市場における同ブランドのディストリビューターとして活動すると発表しました。具体的な輸入販売開始の日取りと製品ラインナップについては後日発表としています。
同社はステラヴォックス・ジャパンとして創立以来、2011年までの20年以上に渡り、ゴールドムンドの輸入販売を行なっていたため、およそ10年ぶりの取り扱いとなります。
この空白期間には2019年5月31日まではトライオードが輸入代理店を務めていました。
日本国内でのゴールドムンドの輸入・販売と言えば、やはりステラ(ステラヴォックス)というのが国内のオーディオ愛好家の認識ですので、元の状態に戻ったと言えます。
ゴールドムンドは超高級オーディオメーカーとして世界的にも高名ですが、2009年ごろに、オーディオ愛好家の世界で語り継がれる「ゴールドムンド事件」?(「ゴールドムンドの真実」というブログ記事)なることがあり、ゴールドムンドに対するイメージが一部のオーディオ愛好家の間で微妙なものとなった、という経緯がありました。
要は、パイオニア製のSACD再生対応DVDプレーヤーの廉価機(2万円ほど)の内容(ドライブメカだけでなく、DACなど基板も含めて)をゴールドムンドの140万円のSACD再生対応DVDプレーヤーに使っていたというもので、いくらゴールドムンドが筐体や電源部などに独自設計や物量を投入したとしても、このような価格差になるのか、そもそも、この価格のベースモデルがパイオニアの廉価プレーヤーというのはどうなの?といった疑問がいろいろとオーディオ愛好家間で沸き起こりました。
この事件?から10年以上たちますが、いまでもオーディオにまつわる怪しげな出来事の代表として語り継がれています。
とはいえ、こんなことがあったからとて現在もゴールドムンドブランドは健在ですし、国内発売も代理店が一時的に変わりながらも継続しているのですから、ハイエンドオーディオ趣味というものの奥深さは一言では言い表せないほど深遠なもののようです。