完全ワイヤレスイヤホン界に期待の新星が登場。
「Grell Audio」というメーカーから「grell TWS/1 earbuds」というアクティブノイズキャンセリング機能搭載の完全ワイヤレスイヤホンが199.99ドル(約2万2000円)で10月6日から海外発売。
「Grell Audio」は、かのゼンハイザー(SENNHEISER)で HD 580 や HD 800といった名機を設計してきたという技術者アクセル・グレル(Axel Grell)氏が設立というメーカー。どうやら、彼がゼンハイザーを独立したわけではなく、彼の思い描く完全ワイヤレスイヤホンをこのメーカーから出すということのようです。
直接販売の形態も特徴。なんでもユーザー一人一人に最適化したコンポーネントを搭載するためとしています。
基本的には、オーディオファイル級の高音質を完全ワイヤレスイヤホンで実現するための製品プロジェクトということであり、ゼンハイザーの完全ワイヤレスイヤホンの実績も考えると、相当に期待できそうです。
ドライバーはカスタム設計の10mm径のダイナミック型。口径で音質が決まるわけではありませんが、イヤホンの高級機でも7mm径程度であるゼンハイザーとの違いが興味深いところです。
Bluetoothコーデックの対応度の広さもポイント。SBCやAACといった主要なものに加えて、aptX、aptX HD、aptX adaptive、さらには台湾のSavitechが開発したLHDCまでサポート。最大24bit/96kHzまでのハイレゾ伝送に対応しています。
専用の「SoundIDアプリ」も用意。各種設定に加え、パラメトリックイコライザーで音質をきめ細かく好みに調整できます。
grell Noise Annoyance Reduction(NAR)テクノロジー(特許出願中)という新技術によるANC機能も注目。やたらと騒音を低減しても耳に不快感を感じることがあるANCイヤホンの弱点を改善し、ANC効果と不快感のなさを両立する技術のようです。
マイク配置と風切り音低減に関しても特許出願中の技術を搭載しており、通話品位にも並々ならぬ力の入れようを感じます。
Bluetoothチップはクアルコム製を使用。ハイレゾコーデックやANC性能の高さ、基本的な音質の高さなどを実現しながら、思いのほか手ごろな価格に収めていることには、汎用のチップをうまく使いこなしていることもあるのかもしれません。
最先端の工業デザインを具現化した美しいミニマルインダストリアルデザインと銘打っていますが、日本国内のネット上では「フライパンみたい」という声が多く上がっています。ただ、そのフライパンっぽさがかわいいという声もあります。
この価格でこの内容は大変に興味をそそられます
ANCを使用した状態で最大28時間の音楽再生が可能、IPX4の防水性能など実用面のスペックも上々。
LDACに対応していないことや、簡単に日本から購入できそうにないことが残念ですが、この価格でこの内容というのは、大変に興味をそそられます。
日本での販売展開はできないものなのでしょうか。ぜひ期待したいところです。