ファーウェイ・ジャパンは、アクティブノイズキャンセリング(ANC)機能を搭載した開放型完全ワイヤレスイヤフォン「FreeBuds 4」を、7月30日に発売しました。カラーはシルバーとホワイトの2色で、価格は18,480円。
インナーイヤー型による開放型構造を使用しながら、ANCを搭載しているのが最大の特徴。
開放型構造でANC機能を搭載した世界初の完全ワイヤレスイヤホン「FreeBuds 3」(税別18,800円)の後継機。
「FreeBuds 3」と比較しての違いも交えつつ、「FreeBuds 4」の内容をご紹介。
「FreeBuds 3」から、充電ケースが6.3%小さく、20.8%軽量化。「FreeBuds 4」のイヤホンは片側重量4.1g。装着感や携帯性が高まっています。また、防水性のなかった「FreeBuds 3」から「FreeBuds 4」ではIPX4の防水性能を装備。水濡れを気にする必要が無くなりました。
「FreeBuds 4」のANCはフィードフォワードマイク、フィードバックマイクのハイブリッド仕様。これに加えて風ノイズを軽減する物理的設計も盛り込み。開放型イヤフォンANC自動最適化技術(AEM)により、最大25dBまでのノイズ軽減が可能。
「FreeBuds 3」ではハイブリッド方式ではなかったようで、ノイズ低減効果も15dBも大差があります。
また、「アダプティブ・イヤー・マッチングテクノロジー」を新採用。ユーザーの耳の形や装着状態を自動的に検出し、最適なノイズキャンセリングを選択することで、効果的に低周波音を低減するとしています。
ドライバーのサイズは14.3mmと大型(「FreeBuds 3」では14mm)で、40kHz再生にも対応。開放型イヤホンで弱くなりがちな低音のパフォーマンスは「FreeBuds 3」に比べて50%上昇しているとしています。また今後のソフトウェア更新で、音漏れによる音質ロスをAIで補正する機能も搭載されるとのことで、これも新機能です。
本体をダブルタップで再生・一時停止、電話の応答、長押しでANCのオン・オフもできる基本操作系は同様。スワイプで音量調整ができるのは新機能のようです。
Bluetoothのバージョンは5.2で、対応コーデックがAAC、SBC。対応コーデックは同様。
Bluetooth関連では、新たにマルチポイントに対応したのは特筆点。そもそも完全ワイヤレスイヤホンでは対応が極めて少ない機能です。
「HUAWEI AI Life」アプリに引き続き対応。ノイズキャンセリングのレベル調整など各種設定が可能。
バッテリー駆動時間は、イヤホン単体で4時間(ノイズキャンセリングオフ時)/2.5時間(ノイズキャンセリングオン時)、充電ケース併用時で22時間(ノイズキャンセリングオフ時)/14時間(ノイズキャンセリングオン時)。充電時間は1時間。
「FreeBuds 3」では連続再生時間は約4時間(イヤホン本体)/約20時間(充電ケース使用)としていました。
ANC性能の大幅向上や、音質面の向上が期待できる内容など、ほぼ同じ価格で大幅に改善されたように見えます。
一方、「FreeBuds 3」では謳っていた、チップセット「Kirin A1」内蔵の表記はなくなっています。「Kirin A1」の特筆できる機能として低遅延を謳っていましたが、「FreeBuds 4」ではEMUIスマートフォン(該当機は少ないですが)では150msまで遅延を減らすことができると謳っています。
音声通話では、内蔵の骨伝導センサーが音声を収集して周囲のノイズを低減し、クリアな通話が可能な「骨伝導ノイズキャンセリング」が「FreeBuds 4」ではなくなっています。
「FreeBuds 3」の充電ケースはUSB-Cポートを介した有線充電と、ワイヤレス充電のいずれにも対応。さらに、付属の充電ケーブルを使えば急速充電にも対応し、30分の急速充電で約70%まで充電可能でしたが、「FreeBuds 4」ではワイヤレス充電と急速充電はなくなっています。
細かく見ると「FreeBuds 3」から少し省略した内容・機能もありますが、全体としてはANC性能、音質、使い勝手、装着性のいずれにおいても向上している印象。実売価格の差があってもこの2つから選ぶなら「FreeBuds 4」で良さそうです。