ハイコスパでコンパクトなDAC複合機を得意とする英国のiFi Audioから、据え置き型のDAC/ヘッドホンアンプ「NEO iDSD」が95,000円(税別)で発売されました。発売開始は当初の2020年12月から少し遅れて2021年1月18日となりました。
新製品が出るたびにオーディオ愛好家から注目を集めるメーカーだけに、本機も発売前から予約も多数あったようで、国内発売と同時に手元に届き、いろいろと感想やレビューも上がってきています。
「NEO iDSD」はiFi Audioが新たに展開するミドルレンジ「NEO」シリーズの第1弾製品
「NEO iDSD」はiFi Audioが新たに展開するミドルレンジ「NEO」シリーズの第1弾製品。iFi Audioはバッテリー駆動対応のポータブル機も多いのですが、本機はバッテリー非搭載のACアダプター電源。「NEO」シリーズは据え置き前提のシリーズということでしょう。
最大768kHzまでのPCM、およびDSD 512までに対応。最新機器らしくMQAのフルデコードに対応しているのが特徴。MQAデコードはUSBだけでなく、光・同軸入力時にも可能。これにより、MQA-CDを普通のCDプレーヤーのデジタル出力から本機に入力するだけでMQA再生が楽しめます。
また、有線のデジタル入力だけでなく、Bluetoothによるワイヤレス音声入力にも対応。コーデックはAAC、SBC、aptX、aptX HD、aptX Adaptive、aptX LL、LDAC、LHDC/HWAと非常に幅広く対応します。
DACチップはいつものiFi Audioどおりでバーブラウンブランドを採用。型番はDSD1793。デジタルフィルター切り替え機能は搭載していませんが、今後のファームウェアアップデートで切り替えできるようになる予定とのことです。
外形寸法は214×146×41mm(幅×奥行き×高さ)。重量は970g。筐体はアルミニウム製で美麗な仕上がり、横置きだけでなく、付属のスタンドを使っての縦置きも可能。PC脇で場所を取らずにすっきりと設置できます。各種情報を表示できるOLEDディスプレイも搭載。
入力端子はUSB-B、同軸デジタル、光デジタルを各1系統搭載。出力端子はXLRバランス、RCAアンバランスを各1系統と、4.4mmバランス、6.3mm標準のヘッドホン端子を搭載。
アナログ出力は固定だけでなく、可変出力モードも搭載しているので、プリアンプとしても利用可能。外部パワーアンプやアクティブスピーカーへの直結などに使えます。ボリューム操作対応のリモコンも付属しているので、少し離れたところにスピーカーを置いても手元でボリューム調整ができます。
多機能なヘッドホンアンプが特徴のメーカーながら、本機ではゲイン設定や低音ブーストなどの機能は一切なく、シンプルなヘッドホンアンプに徹しています。というのも、ヘッドホンアンプは、高感度イヤホンから低感度ヘッドホンまでゲイン切り替えなしで対応できるよう設計されているから、ということで、メーカーの自信の表れでもあります。
本機は下位モデルとなるZen DAC(約2万円)、上位モデルとなるPro iDSD(42万円)の中間を埋める機種であり、幅広いデジタル音源をデスクトップシステムで高音質で聴きたいユーザーに適しているようです。とくにZen DACでは安すぎる、Pro iDSDでは高すぎると思っていたけれど、iFi AudioのUSB-DACはぜひ使って見たい、と思っていた人には朗報でしょう。
本機の日本語レビューとして、国内発売後の購入者や試聴感想などが中心になりますが、海外在住の有名ブロガーが国内発売前に試聴しての詳細なレビューがあり、参考になるでしょう。この方自体、オーディオ業界では有名ですが、ことにiFi Audioについては、micro iDSDなど同社製品を2014年から多数使っているというヘビーユーザーだけに、実に説得力のあるレビューとなっていると思います。
国内での試聴会での感想をアップしているブログもあります。機能や使い方についての情報が参考になります。
また、本機の発売直後のタイミングでの2chまとめ記事もあります。