豊富な入出力・機能により、「全部入りポタアン」と言えるようなiFi Audioのバッテリー駆動対応ポータブルDAC/ヘッドホンアンプ「xDSD Gryphon」が2021年11月下旬に税込価格8.5万円程度で発売されました。購入者などのレビューから音質や使い勝手を探ります。
本機の詳しい内容についてはこちらでご紹介しています。
以下の概要を見るだけでも、いかに本機がこのコンパクトさで多機能かがわかるでしょう。
入力: Bluetooth 5.1 (aptX, aptX HD, aptX Adaptive, aptX LL, LDAC, HWA, AAC, SBCコーデック)
USB-C、S/PDIF同軸(3.5mm)/光(丸端子)
ライン入力(フルバランス4.4mm, シングルエンド3.5mm)
対応フォーマット: DSD512/256/128/64
PCM 768/705.6/384/352.8/192/176.4/ 96/88.2/48/44.1kHz
MQAフルデコード対応(~352.8/384kHz)
Bluetooth(~96kHz)
DACチップ:バーブラウン製DACチップ
出力端子:バランス4.4mm、シングルエンド3.5mm(ヘッドホン、ライン可変共用)
バッテリー:USB-C充電(BC1.2準拠、最大1.9A給電)
サイズ:123x75x19 mm
重量:215g
正直、この価格・サイズでこの機能性なら、よほどおかしい音質でない限り大きな不満は出ないように思えます。とはいえ、音質的評価や期待の高いメーカーですから、音質への評価はそれなりになされるでしょうが。
購入者のまずまず詳しいレビューが見られたのは、以下の2chまとめで、基本的な音質傾向や使い勝手について簡潔にわかります。
それによると、音質的には従来のxDSDの系統としており、フラットよりも低音が強め、micro系のような音場感の広さではなく、ZEN DACのような中域の押し出し感も強くないとのことで、つまりはニュートラルで特徴の少ない傾向のようです。際立った個性はないものの、音源そのものを客観的に聴きたい場合には適しているような印象です。
使い勝手面ではボリュームはデジタル式のようで、ギャングエラーはないとのこと。ヘッドホンアンプとしては、接続するイヤホン、ヘッドホンに応じたインピーダンス調整が効果的なようで、使いにくい小ボリューム付近で音量調整も難しい、といった高感度イヤホンで起こりがちなマイナスはないようです。ただ、イヤホンによってはホワイトノイズを感じることはあるそうで、ここは気を付けたいかもしれません。