INNOCNは、27型4K液晶モニター「27M2V」を2022年12月にAmazonにて発売。価格は12万5,000円(安いときは10万円を切ることもあり)。
リフレッシュレートが最大160Hzで中間色応答速度が1msの非光沢IPS(AHVA)パネルを採用した4Kゲーミングモニター。ミニLED+量子ドットを採用。
昨年発売の「27M2U」(約6万円)の上位モデル。「27M2U」の60Hz対応、384分割の量子ドットから性能を向上させています。
バックライトに非常に小さなLEDを分割配置し、より自然に近い映像表現を実現する「MiniLED」を搭載するほか、DisplayHDR 1000に準拠するなど、通常この価格では考えられないような画質面での装備とスペックとなっています。2304個のMiniLEDを使った1152分割の量子ドットを採用し、ローカルディミング(部分駆動)を行っています。AMD FreeSyncに対応。表面処理はノングレア。
表示色数が約10億7,000万色(10bit)、色域がsRGB 100%、DCI-P3 99%、Adobe RGB 99%、輝度が800cd/平方m。輝度:600 cd/m2(ピーク時1000 cd/m2)、コントラスト比:1000:1、視野角:178/178。
DisplayPortでの接続では160Hzのハイリフレッシュレートに対応。HDMIはHDMI 2.1に対応し、HDMIでの接続でも144Hzのハイリフレッシュレートが利用可能。USBハブ機能も利用可能。KVMスイッチ機能にも対応。
5W+5Wのステレオスピーカーも搭載。
インターフェイスは、HDMI 2.1×2、DisplayPort 1.4、USB Type-C(90W出力)、USB Type-B、USB 3.0×2、3.5mmオーディオジャックなど。背面にはLEDライティング機能を搭載。
サイズは613.9×518.7×228.8mmで、重量はスタンドなしが4.86kg、スタンドありが6.6kg。スタンドの調整機能は、上下角度・左右角度・高さ・回転に対応。リフトは12cm上下、首振りは15度、チルトは上下15度、回転が両方向90度。
100×100mmのVESAマウントも装備。各種ケーブルも付属。
ミニLEDの領域分割1152というハイスペックを生かした細かなローカルディミングによるキメ細かな明暗表現と、最大160Hzのハイリフレッシュレートによる滑らかな動きは確かな高画質として体感できるようで、この装備の4Kモニターとしては破格に安いということも大きく影響して、画質面での評価は高いものがあります。中途半端なローカルディミングではハロー現象(光ってる周りが明るく見える)の弊害が出かねませんが、本機ではその弱点は払拭されているようです。
新搭載のUSBハブ機能の利便性を賞賛する人も多く、従来機「27M2U」との画質・機能面での向上を歓迎しています。
ただ、動画以外ではローカルディミングをオフにしたほうが見やすいという意見や、OSDが使いにくい、HDR設定が面倒、リモコンは欲しかったなどといったネガティブな意見もあります。スピーカー音質もそこそこといったところのようです。しかし、使用に関して本機特有の致命的な問題はないようです(いわゆるDisplayPort問題があるそうですが、本機だけの問題ではありません)。フリッカーフリーなしあたりは気になる向きはあるでしょう。
分割数の多いミニLED搭載で量子ドット、4K、ローカルディミング、HDR性能の高さ(最大HDR1000)、これを満たすハイエンド4K液晶モニターですが、これをこの価格というのは2023年春時点では孤高の安さ。多少のアラはあっても補って余りあるハイコスパモニターということができるようです。