Jabraは完全ワイヤレスイヤホン「Elite 7 Pro」「Elite 7 Active」「Elite 3」の3機種を9月より順次発売します。価格は「Elite 3」が9,900円、「Elite 7 Pro」「Elite 7 Active」は未定。
ここでは先に発売が決まっている「Elite 3」についてご紹介するとともに、従来モデルに相当する「Elite 65t」(21年10月現在の実売価格は約8千円)と比較しての違いも解説します。
Eliteでは、一日中あらゆる場面で音楽を聴いたり、SNSや通話で情報を発信・受信したりと、多目的にイヤホンを使うような現代的なユーザー層を主なターゲット層としたイヤホンで、これまで「Elite 65t」「Elite 75t」「Elite 85t」といったモデルがありました。今回のモデルチェンジでは本体やケースの小型化、ANC(「Elite 7系のみ)通話品位の向上などがおもに図られています。
搭載する6mmドライバーは本モデルのために再設計。遮音性の高い筐体デザインを採用し、外部ノイズを低減。筐体はこれまで以上にコンパクトサイズを追求。イヤホン本体はIP55の防塵防水性能を装備。
Bluetoothはバージョン5.2。BluetoothコーデックにSBCのほか、新たにaptXに対応。
音声アシスタント機能はAmazon Alexa、Siri、Googleアシスタント(Androidのみ)に対応、Androidデバイスのみとなるものの、Google Fast Pairも新たにサポート。専用アプリのイコライザーで音質を調整可能。
4基のマイクを内蔵し、高い通話品質も実現。またヒアスルー(外音取り込み)機能に対応。ファームアップで片耳モードにも対応予定。
連続再生は最長7時間、ケース併用で28時間の使用が可能。
本体カラーはダークグレー、ライラック、ライトベージュの3色と、Amazon限定となるネイビーをラインナップ。
基本的に従来の「Elite 65t」と価格的にも内容的にも置き換わるのが「Elite 3」です。内容にはそれなりに違いがあり、新モデルが全てにおいて優れているとは限らないので注意してください。
対応コーデックは「Elite 65t」ではSBCとAACでした(Bluetoothバージョンは5.0)。これが「Elite 3」ではSBCとaptXに変わっています。アップル製品ユーザーにとってはAACコーデックが重要であり、aptXには対応していないだけに、注意が必要です。
また、Jabraの完全ワイヤレスイヤホンというと、従来はすべてマルチポイント接続に対応していましたが、今回の新製品3つの中で「Elite 3」のみマルチポイント非対応となりました。マルチポイント目当てでJabraの完全ワイヤレスイヤホンを買うという人がいるほどの機能だけに、これも要注意です。
本体と付属充電ケースは「Elite 3」で小型化され、装着性やモバイル性は向上しています。両機の見た目の比較については以下のサイトの写真が参考になります。防水・防塵性能はIP55でどちらも同じです。
「Elite 65t」は本体で最大5時間の連続再生が可能。専用の充電ケースと組み合わせると最大15時間再生可能。それぞれ7時間、28時間となっている「Elite 3」はバッテリー性能においては向上しています。
音質や通話品位については、いずれも「Elite 3」では新開発やマイク性能の高さを強く謳っているので、いずれも向上しているようです。Google Fast Pairや片耳使用といった機能性の向上もあります。専用アプリの存在はどちらも同じです。
「Elite 65t」の本体カラーはコッパーブラック、チタンブラック、ゴールドベージュの3色でした。
両機の内容を比較すると、ヘッドセット機能付き完全ワイヤレスイヤホンとしては、基本的な再生音質、通話品位では「Elite 3」が優れ、小型化、バッテリー性能の向上などによる使いやすさの向上も見られるようです。
一方、対応コーデックやマルチポイントの面では「Elite 65t」のほうが良かったという人もいるかもしれません。「Elite 65t」の実売価格もかなり安くなっていますが、「Elite 3」も最初から安く、安さだけで選ぶのは難しいかもしれません。
基本的には新モデルの「Elite 3」のほうがやはり新しい分、アドバンテージはありそうです。