JBLはCES2020において、ブランド初のゲーミングヘッドセット・Quantumシリーズを発表。一気に7モデルも発表します。
ラインナップは上位モデルから順に以下の7モデル。
Quantum ONE:299.95ドル
Quantum 800:249.95ドル
Quantum 600:199.95ドル
Quantum 400:99.95ドル
Quantum 300:79.95ドル
Quantum 200:59.95ドル
Quantum 100:39.95ドル
特徴は、ゲーミングのために専用開発したという最新の音響テクノロジー「JBL QuantumSOUND Signature」。最新のゲーミングプレイで重要な立体感と豊富な情報量を備えたサウンド再現性を追求した技術。
機器との接続には3.5mmステレオミニ、またはUSB type-C/A端子、さらには無線と、接続機器に合わせたモデルを用意し、PC、Mac、Xbox、PlayStation、ニンテンドーSwitch、スマホ、VR機器など多様化するゲーミングデバイス環境に対応できます。
最上位モデルのONEのみ、アクティブノイズキャンセル機能を備え、周囲の環境に左右されずに、一人静かにゲームに没頭できます。
また、ONEは、音響テクノロジー「JBL QuantumSPHERE 360」を搭載。独自のアルゴリズムと内蔵されたヘッドトラッキングセンサーにより、相手の動きや周辺の状況を瞬時に把握することが可能だとして、これまでにないよほどのリアリティーに溢れたゲームプレイが楽しめそうです。
800/600/400/300は、新開発のソフトウェア「JBL QuantumENGINE」によって自在に操作できるという「JBL QuantumSURROUND」音響テクノロジーを搭載。ヨコ方向だけでなくタテ方向にも広がる、立体的な音場を実現できるとしています。ゲーミング用はもちろん、映画、音楽、スポーツなど、幅広い音源にも活用できそうなサラウンド機能です。
300以外はDTS Headphone 2.0にも対応。サラウンド信号を有していない音楽ソースなどでも、立体感に溢れたヘッドホンリスニングが楽しめます。
チャットバランス、ボイスフォーカスマイクの取り外しやイヤークッションの仕様など、モデルによって、違いはありますが、総じて、ゲーム時の使用で最大限の能力を発揮できるような設計になっています。
現時点では残念ながら日本国内への導入は未定。
本格オーディオ愛好家なら知らぬ者のいない老舗ブランドであり、ホーンユニットを核とした大型スピーカーがその象徴です。
一方で、時代の変化にも敏感かつ、うまく対応しているのが近年のJBL。いつまでも、青タンスとも揶揄される大型スピーカーばかり作っているわけではありません。
PCスピーカーの需要が高まるとPebblesという名でカタツムリのようなデザインのコンパクトアクティブスピーカーで市場を席捲。また、Bluetoothスピーカーが人気になるとコンパクトでリーズナブルなモデルを多数発売。GOというモデルをはじめ、いくつものベストセラーを生んでいます。
流行の完全ワイヤレスイヤホンにも参入。こちらも人気の高いモデルを出し続けています。Bluetoothイヤホンやヘッドホンも手掛けています。
そして、ついにゲーミングヘッドホンに参入。JBLの製品は、リーズナブルでもカジュアルなジャンルであっても、高級単品スピーカーとまったくおなじあのロゴを使っています。安いからといって、ロゴのデザインを変えたり、別なブランドを作ったりしません。サウンドもフラットというより、低音と高音を強めたパワフルな志向を一貫しています。
数千円の安いモデルと何十万もするモデルを同じブランド・同じロゴで売るとブランドイメージの維持が難しいとも思いますが、JBLは実にうまくいっているようで、このあたりの戦略の巧みさが今のJBLの姿なのです。
数十年前のJBLからすると、21世紀の今、若者がJBLのロゴの入ったカラフルなゲーミングヘッドホンでFPSゲームを楽しむなどというのは想像もできないことです(ゲーミングヘッドセット+JBL)。