JVC DLA-V50 ネイティブ4Kに対応したD-ILAプロジェクター
JVCケンウッドは、Victorブランドより、ネイティブ4Kに対応したD-ILAホームプロジェクター「DLA-V50」を、2022年3月中旬に発売しました。価格は80万円。本体カラーはブラックとホワイト。
オプション品の価格は3Dメガネ(RF方式)「PK-AG3」は16,500円で、専用の3Dシンクロエミッター「PK-EM2」は11,000円。交換ランプ「PK-L2618UW」は51,700円。
ネイティブ4Kに対応したエントリーモデル
同社が昨年9月に発表した8K60p/4K120p入力対応D-ILAプロジェクター「DLA-V90R」「DLA-V80R」「DLA-V70R」の基本性能を継承しつつ、ネイティブ4Kに対応したエントリーモデル。「DLA-V70R」の125万円よりも大幅に安くネイティブ4Kを楽しめます。
HDRの最新規格「HDR10+」や4K120p入力に対応し、「リビングで気軽に4Kの高精細映像が楽しめる、コストパフォーマンスが高い、ホームシアター向けプロジェクターの入門機として提案する」としています。
上位モデル「DLA-V70R」と同様に0.69型ネイティブ4K「D-ILA」デバイスを搭載
上位モデル「DLA-V70R」と同様に0.69型ネイティブ4K「D-ILA」デバイスを搭載。D-ILA独自の狭ピッチ画素プロセスにより大画面でも格子が見えにくい、4Kネイティブならではの滑らかで、高精細な映像表現を可能にした。表示解像度は4,096×2,160ドット。
上位「DLA-V70R」と同様に15群17枚のオールガラスレンズを採用
これも上位「DLA-V70R」と同様に15群17枚のオールガラスレンズを採用した口径65mmのレンズを搭載。画面周辺部に至るまでフォーカスの合った高解像度映像を実現する。レンズシフトは上下80%、左右34%(電動)。投写サイズは60~200型。入力は4K120p/HDCP2.3対応のHDMIを2系統搭載。
4K120p入力時に処理をバイパスする低遅延モードを組み合わせることで、ハイフレームレートのゲームコンテンツを滑らかかつ低遅延に描写できる低遅延モードも利用できます。
対応する4K信号は、3,840×2,160:120/100/60/50/30/25/24p、および4,096×2,160:120/100/60/50/30/25/24pで、どちらもAB両対応。
水銀ランプを採用。1,900ルーメンの高輝度
265Wの超高圧水銀ランプと高効率化した光学エンジンの組み合わせにより、1,900ルーメンの高輝度を実現。D-ILAデバイスとワイヤグリッド採用の光学エンジンにより、ネイティブコントラストは40,000:1。また入力映像を解析し、黒レベルを自動調整する「インテリジェント・レンズ・アパーチャー」によって、ダイナミックコントラスト400,000:1も実現。
HDRや3Dにも対応
HDRは、HDR10と、放送などで採用されているHLGに加え、ダイナミックメタデータに対応した「HDR10+」にも対応。
同社独自の機能として、あらゆるHDR10コンテンツのフレームごとの最大輝度を独自アルゴリズムで瞬時に解析し、プロジェクターにおける映像投写に最適なダイナミックレンジにリアルタイムでトーンマッピングする「Frame Adapt HDR」と、設置環境や使用時間に合った最適なトーンマッピングを行なう「Theater Optimizer」も搭載。ユーザーの使用状況に応じてHDR映像の再現性を高める。独自の残像低減技術「Clear Motion Drive」も利用可能。
3D信号にも対応しており、別売りの3Dメガネと3Dシンクロエミッターを使うことで3D映像を楽しめます。3Dの規格上、対応信号はフルHDまでながら、アップコンバートにより、4K相当の3D映像が楽しめます。
上位同様の調整機能
レンズメモリーや画素調整、画面マスクなどの設置調整内容を一括して最大10種類まで保存し、簡単に呼び出すことができる「設置設定」機能を搭載。スクリーンのサイズ、ゲインに加え、アスペクトも設定できる。スクリーン特性によって生じる色のアンバランスを補正する「スクリーン補正モード」も利用可能。
市販の光学センサーと専用ソフトウェア、PC、LANケーブルを用意すれば、設置条件や使用状況などで変化する光学特性を最適化する「オートキャリブレーション機能」も利用可能。
本体は壁に近づけての設置など、さまざまな設置環境に対応できる、後面吸気、前面排気を採用。
消費電力は420Wで、通常待機時1.5W、エコモード待機時0.3W。ファンノイズは24dB。外形寸法は500×495×234mm(幅×奥行き×高さ)、重さは19.2kg。
上位モデル「DLA-V70R」との違い
上位モデル「DLA-V70R」との違いは、「DLA-V70R」では対応している8K表示・8K入力に「DLA-V50」は対応しないこと。HDMIケーブル1本による8K入力にも対応しません。
また、「DLA-V70R」は青色レーザーダイオードを使った独自のレーザー光源技術「BLU-Escent」。ランプ交換が不要となっています。「DLA-V50」は超高圧水銀ランプのため、使用2000時間を目安に交換の必要があります。交換ランプ「PK-L2618UW」は51,700円。
明るさにも違いがあり、「DLA-V70R」は2200ルーメンですが、「DLA-V50」は1900ルーメン。
8Kにこだわりがなく、4Kネイティブには価格を抑えてこだわりたいなら「DLA-V50」
基本的に以上の違い以外は、「DLA-V50」は「DLA-V70R」と同等の内容となります。これで40万円以上の違いがあります。両機とも4Kネイティブプロジェクターとしてはかなり近い内容です。4K映像を映すだけの用途なら40万円の差があるとは思えません。「DLA-V70R」の価格には間違いなく8K表示・8K入力のコストが載っています。8K云々にはこだわらない、ただし4Kネイティブにはこだわりたい、という向きには新製品の「DLA-V50」は打ってつけと言えるのではないでしょうか。
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