国内の大手オーディオ・ビジュアル系ニュースサイトではなかなか取り上げられないような中華イヤホンをご紹介。
KZ E10は、アマゾンなどでおなじみの中国のイヤホンメーカー・KZによる完全ワイヤレスイヤホンで、メーカー第1弾製品・T1 TWSに続く第2弾製品です。国内アマゾン価格は7,500円程度。
KZは、製品の主体である有線イヤホンでは、5千円前後の価格にしてマルチBAドライバーとD型ドライバーという豪華なハイブリッド型構成によるハイコスパぶりが売りで、人気の理由でもあります。
T1 TWSでは完全ワイヤレスイヤホンでは珍しいハイブリッド構成でしたが、1BA+1DDと、KZにしては物足りない?構成でした。
今回のE10ではその点が払拭され、4BA+1DDという、完全ワイヤレスイヤホンでここまで複数ドライバーを詰めこんだモデルは初めてであろうというような内容となっており、まさにKZの本領発揮と言ったところ。
高域用x2(WBFK-30095)・中域用x2(KZ 50060)のバランスドアーマチュアユニット搭載、10mm径ダイナミックドライバー搭載と、ユニット内容も有線モデル同様に詳しく明らかにしています。
KZはまた、MMCXイヤホン用のBluetoothレシーバーも手掛け始めているので、Bluetooth/内蔵アンプ部の設計も意外に?期待できそうです。
なお、本機はイヤホン本体と、バッテリー部が着脱できる珍しい機構を採用しています。このため、一般の完全ワイヤレスイヤホンよりも全体の大きさというか、棒のようなバッテリー部が余分に突き出してしまうような形ですが、この部分を耳掛けにすることで、うまく解決しています。
おそらく、ハウジング本体内に4BA+1DDという多くのドライバーを詰めた結果、ハウジング内にバッテリーを積むスペースが無くなったのでしょう。それでも、音質を追求するために、あえて、この形状にしたということです。
E10では、Bluetoothチップに1万円以下の完全ワイヤレスイヤホンでは国内外のメーカーが多数採用していてすでに実績十分の、クアルコム「QCC3020」を搭載しています。
Bluetoothのバージョンは5.0、対応コーデックはSBC、aptX、充電時間は2.5時間で、再生時間は3~5時間。専用充電ケースも付属。操作はタッチコントロール式。
購入した人たちの感想としては、驚くほどの高音質という感じではないものの、4BA+1DDから想像されるような音数の多さは備えているようです。音のまとまりに欠けるといった意見もあります。
イヤーピースを社外品に交換すると、充電端子と干渉する、ケースに入らないといったこともあるようです。
ホワイトノイズについては気にならないという意見が多く、ここは価格や構成を考えると注目できると思います。
価格、内容を考えると、完全ワイヤレスイヤホンを何個も持っているようなマニアなら、ユニット構成だけで購入必須のレベルでしょう。ライトユーザー的な人にとっては、KZの有線イヤホンを使ったことがある人なら購入しても大丈夫といった感じでしょうか(完全ワイヤレスイヤホン+KZ)。