LGの有機ELテレビの2022年モデルのスタンダードクラス機・B2シリーズ。サイズラインナップは55・65・77型の3つで、発売当初の実売価格と2023年7月現在の実売価格は以下のとおり。
■「OLED B2」シリーズ 発売当初価格→2023年5月の実売価格
77型「OLED 77B2PJA」:税込600,000円前後 税込350,000円前後
65型「OLED 65B2PJA」:税込390,000円前後 税込180,000円前後
55型「OLED 55B2PJA」:税込270,000円前後 税込120,000円前後
LG OLED B2シリーズの内容とレビュー・画質情報をお届けします。
映像処理エンジンは『α7 Gen5 AI Processor 4K』を搭載。最上位には及びませんが、まずまず高品位なエンジンを積んでいると言えましょう。AI映像機能により見ているコンテンツを自動認識して最適な画像処理を行うことで高画質化を行います。
パネルの駆動は倍速の120Hz。動きの速いスポーツやゲームなどでも等速モデルとは異なり、残像を感じずに楽しめます。動きをくっきりさせるOLED Motion機能も搭載。また、PS5などの120Hz入力にも対応。最新のハイフレームレートのゲームもその映像品位をスポイルせずに遊べます。
HDRは一般的なHDR10に加えて、HDR10 Pro、HLG、Dolby Vision IQと対応しています。
ゲーム関連の機能・性能も充実。4K/120Hz入力に対応。ピクセル自発光制御により 1ms の応答速度を実現しているハイスペック。
4K/120HzでのDolby VisionおよびDolby Atmosでのゲームプレイや、パソコンとテレビのリフレッシュレートを同期させ、ゲームの映像で発生するズレやカクつきを抑える「NVIDIA G-SYNC Compatible」「AMD FreeSync Premium」に対応。
HDRゲームの普及団体HGiGのガイドラインへの準拠や、プレイ環境やジャンルに応じて画質モードを自由に選択できる「ゲームオプティマイザ」、プレイ中にテレビの設定を確認することが出来る「ゲームダッシュボード」などの機能を搭載。クラウドゲーミングサービス「GeForce NOW」にも対応。
HDMI入力はHDMI2.1 で策定されたeARC/VRR(可変リフレッシュレート)/ALLM(自動低遅延モード)をサポート。HDMI 2.1×2 (48Gbps、4K/120p)、HDMI 2.0×2 (18Gbps、4K/60p)
サウンド関係は内蔵スピーカーはフルレンジ2基で合計20Wのアンプ出力。サラウンド回路はDolby Atmosに対応しており、AIサウンドプロ、オートサウンドチューニングといった音質調整機能も搭載しています。
Android OSは搭載していませんが、LG独自のwebOS(アプリ追加可能)を搭載することで、主要なネット動画(VOD)サービスに対応しており、テレビだけで各動画サービスやネット閲覧を楽しめます。
YouTubeをはじめ、Amazonプライムビデオ、Netflix、DAZN、Hulu、U-NEXT、Paravi、Disney+、Apple TVなどに対応。
ネット接続はWi-Fi/有線LAN対応。Bluetooth音声出力にも対応。
チューナーは4Kが1基、地デジ・BS/CSデジタルが2基。外付けHDDへの録画が可能で、裏番組録画は4K以外で可能ですが、2番組同時録画は不可。SeeQVaultは非対応。
カーソル操作やスクロール操作を行うことができる『マジックリモコン』が付属。快適に操作できます。音声検索も可能。
同社独自のAI「ThinQ AI」をテレビ本体に内蔵。音声操作により電源のオン・オフや音量調節といったハンズフリー操作を行うことが可能です。
デザインにこだわったという別売のスタンドオプションも販売。65型/55型モデルを対象とした「ギャラリースタンド」(税込44,000円前後)を用意。インテリア性にも優れています。
LGのB2シリーズは2022年有機ELモデルではLGで最も安く、倍速120Hz駆動と4K/120p入力、VRRなどHDMI2.1に対応したモデルであり、これらの機能をLGとしてはできるだけ安く買いたい、というユーザーニーズによって売れ行きや評価も変わる要素があります。
つまり、発売当初の価格はかなり高く、同様機能を備えた昨年上位モデル・C1シリーズよりも高いため、あまり売れていないようでした。
しかし、2023年春になり、C1の在庫が尽きるとともに、2023年モデルの発表も近いためかB2シリーズの価格は大幅に下落。上記のようにC1との比較や国内メーカーの同様スペック品と比較しても安くなり、本機のコスパ面での価値が高まるとともに、購入者も増えて評価も高まっています。
画質面での評価としては、2023年春の安い実売価格では文句なしという声が多いようです。上を見ればキリがありませんが、価格と画質のバランスも現実的には重要であり、本機はその点で優秀ということです。
B2シリーズには上位のC2シリーズがあり、
有機ELパネルと映像処理チップがC2が1世代新しい
チューナーが地上波/BSが1つずつC2が多く裏番組同時録画可能
スピーカーの規模がC2がアップ
などの違いがありますが、その分数万レベルで高額です。
B2シリーズへの不満としては、番組表が使いにくい、録画データのLANダビングができない、Web OSの汎用性がAndroidより低いなどが各種レビューで観られました。
ただ、これらは上位モデルでも全く同じ機能性なので、B2シリーズの価格とは関係ありません。また、LANダビングは東芝やパナソニックができますが、そのほかの国内メーカーではできないので、LGだけの不利でもありません。OSに関しても、ネット動画やネット閲覧ができればテレビのOSに汎用的なアプリでの機能性を求める向きは少ないと思います。これもあまり問題ではないでしょう。
LGの有機ELテレビ B2シリーズがおすすめのユーザーについて。
B2シリーズのメリットとしては、LGの有機ELテレビとしてはもっとも手ごろに倍速120Hz駆動と、VRRに対応していることが挙げられます。HDRへの対応や広色域も備えています。
B2シリーズのおすすめのユーザーは、以下のような方々です。
最新ゲーム用にテレビを探している方
4K HDRコンテンツを美しく楽しみたい方
高性能なテレビをコスパ良く手に入れたい方
B2シリーズは、倍速120Hz駆動に対応しているため、動きの速いゲームでも滑らかに表示することができます。また、VRR(可変リフレッシュレート)にも対応しているため、画面のチラつきやカクつきを抑えることができます。さらに、4K HDRコンテンツのHDR10やDolby Visionにも対応しているため、美しい映像を堪能することができます。
B2シリーズは、価格も性能・機能にしては比較的手頃なため、高性能な有機ELテレビをコスパ良く手に入れたい方にもおすすめです。