生産終了機器情報。C-700uはLUXMAN(ラックスマン)によるプリアンプ。2014年に税別58万円で発売されました。
同時に同価格で対になるステレオパワーアンプ・M-700uも発売されていました。
2007年11月に発売された「C-600f/M-600A」を、7年ぶりにフルモデルチェンジ。2014年当時のトップエンド「C-900u/M-900u」のコンセプトとクオリティを受け継いだミドルレンジモデルとして発売されました。
C-900uと同じ、ディスクリート方式によるプリアンプ回路をアンバランス構成で搭載。独自の帰還方式ODNF回路の当時の最新バージョン4.0を採用。
音量調節には、88ステップのアンプ回路一体化型・電子制御アッテネーターの「新LECUA1000」を搭載。プリアンプ回路のゲインは、C-600fの10.5dBから12dBになっています。
電子制御のバス/トレブル式トーンコントロールとLECUAによる音量シフト機能を使った、LRバランス調節機能、音量連動型のラウンドネス機能など、音質調整機能も豊富。リモコンも付属。
入力端子はアナログRCA×5、XLRバランス×2。録音入出力としてアナログRCA×1も搭載。出力はアナログRCA×2、XLRバランス×2。
外形寸法は440×430×130mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は14.6kg。電源ケーブルは、OFC極太線ノンツイスト構造の純正電源ケーブル「JPA-10000」を同梱。
純アナログ入出力のプリアンプ。本格オーディオ用のプリアンプとしてはオーソドックスな内容・構成。
2021年現在からすると、USBなどの各種デジタル入力がないのは残念。一方、伝統的なプリアンプとしてみればフォノ入力がないのが残念。ヘッドホンアンプも非搭載。
各種音質調整とリモコンの装備は便利です。
アナログ入力特化型のプリアンプとしては完成度は高いと思われますが、2020年の秋には生産完了となったようです。そうなると後継機が出るのかと思いますが、まだその話は出てきていません。
後継機にはさらなる多機能型になるのか、はたまた伝統的な入力タイプになるのか興味深いところ。
いずれにしても、ラックスマン得意の独自の帰還方式ODNF回路とアンプ回路一体化型・電子制御アッテネーターの「LECUA」はどんどん新しくなっているので、後継機にはこれらの新バージョンが搭載されるのは間違いないでしょう。
音質についてのレビューは価格コムやアマゾンなども含めていくつかあります。意外とプリアンプとしては難しい価格帯かもしれませんが、基本的に音質評価は高いモデルです。
ただ、いわゆる艶や厚みのあるラックストーンというよりも無色透明的で飾り気の少ない純粋性の高いサウンド傾向らしいようです。これはこれでどこのメーカーでも達成が難しいであろう本質的に高音質と言えるサウンドでしょう。また、音場の奥行きの深さや立体感も優秀なようで、このあたりはさすがに21世紀の最新モデルらしく、往年の名機群には難しい本機ならではのアドバンテージでしょう。幅広いユーザーに対応できそうです。
パワーアンプのほうに自分の好みの個性のあるモデルを当てて楽しむのもよさそうです。たとえば真空管式などもその範囲になるでしょう。
https://www.phileweb.com/review/article/201503/12/1555.html
https://review.kakaku.com/review/K0000723408/#tab
https://blog.joshinweb.jp/hiend/2015/01/luxmanc-700um-7-50e3.html
中古購入となると、生産完了品とはいえ、後継機の出ていない近作ですから、それほど安くないというのが実情。ショップ販売の完全動作品で40万円くらいするようです。今後、後継機が出ればいくらか安くなるかもしれません。逆に後継機が不評なら高くなる可能性もあります。