NICEHCK B40は国内アマゾン価格2,000円程度と手ごろな価格のインナーイヤー型イヤホン。2019年から発売されており、製品サイクルの早い最近の低価格中華イヤホンにあってはもはや定番のロングセラー機といった趣です。福袋で1,000円程度で売られたこともあったそうです。
リケーブル機構はおろか、スマホ用のマイク付きリモコンも搭載していないシンプルな内容で、まさにイヤホンの基本に立ち返ったような潔い仕様(アマゾンではマイク付きリモコンタイプも選べることにはなっています)。
本体は全体に黒いカラーリングで、どこのメーカーの品なのかわからないようなデザインで、メーカーの自己主張は弱いと言えるでしょう。メーカー自体は多くのイヤホンで実績のあるNICEHCKであり、内容には全く心配はありませんが。
14.8mmのダイナミックドライバーを搭載し、インピーダンス32Ω、感度111dB/mWと非常に真っ当というか正統派の内容で、使用機器を選ぶ感覚もなさそうです。再生周波数帯域は20-20000Hz。
ケーブルは黒色の撚線タイプ。導体素材はOFC。プラグ部分はストレート。このあたりの仕様は、かつてのポータブルオーディオプレーヤー付属のインナーイヤーイヤホンとは雰囲気が異なり、最新の中華イヤホンなのだなあと感じさせる部分です。
イヤーパッド(通常型、ドーナツ型)、布製ポーチが付属。
音質としては、有名レビュアーの方をはじめ、非常に堅実でオーソドックスなインナーイヤー型イヤホンとしているものが多く、つまりはこの予算でインナーイヤー型イヤホンを買いたいなら本機がもっとも標準的なサウンドであるという位置づけのようです。要はカナル型とは異なる、爽快で音抜けのよいサウンドに音場感を伴った空間表現力を持つ一方、やや腰高で低音はそこそこといった感じでしょうか。
どの項目もこの価格のなかでうまくバランスを取っているようで、さすがはNICEHCKというところのようです。ユニット口径が大きいせいなのか、やや本体サイズが大きく、人によっては装着感が気になることはあるようです。
かつてのポータブルオーディオプレーヤー(つまりカセットプレーヤー、CDプレーヤー、MDプレーヤーなど)付属のようなインナーイヤーイヤホンで気軽に音楽を楽しみたい幅広いユーザーに適した万能型万人向けイヤホンのひとつとさえ言えそうです。
なお、NICEHCKにはEB2という、これまた定番とされるインナーイヤー型イヤホンがありましたが、先ごろ販売終了してしまったそうです。そのEB2の代替製品としてネット上ではこのB40がすすめられていました。ただし、絶対的な品位としてはEB2のほうが良いようです。
とりあえずB40は普通に販売継続しているようですので、まだまだこの価格帯のインナーイヤー型イヤホンの定番として君臨し続けそうです(イヤホン+NICEHCK)。