エミライは、Noble Audioの有線イヤホン「STAGE3」を2023年6月2日に発売。オープン価格で、税込みの実売価格は96,800円前後。
ステージユースを想定して設計されたというユニバーサルIEM(イン・イヤーモニター)。構成は1DD+2BAのハイブリッド。
10mmのカスタム製ダイナミックドライバーでダブルマグネット構造とコンポジット振動板からなる低域ドライバー、SonionのBAドライバーが搭載されたミッドレンジ、および高域にはKnowlesのBAドライバーが搭載された3ウェイ3ドライバー構成を特徴としています。各バンドに最適なドライバーを選択することで、高い解像度とセパレーションを実現しています。また、すべてのパーツは手作業で組み立てられ、マッチングされています。
3Dプリントされた精密なコンポジットボディで、小さい耳から大きい耳まで快適にフィットする小型プロファイル。
「STAGE3」は、ステージの存在感を正確に再現し、優れたディテール表現を可能にするようにチューニングされたNoble Audioの最新のIEMです。低域は強烈なインパクトと減衰を実現し、ミッドレンジは誇張せずに鮮やかなボーカル表現に焦点を当てています。クリアで広がりのあるスムーズな高音と組み合わされた「STAGE3」は、幅広いミュージシャンやオーディオファイルに満足のいくパフォーマンスを提供します。
リケーブル可能で、イヤホン側端子は2ピン(0.78mm規格)。付属ケーブルには、伝送品質に優れるという8芯構造のモノクリスタル・カッパー(OCC)ケーブルを採用。耐久性と音質を高いレベルで両立しているとしています。また、プラグは交換可能な構造を採用しており、2.5mm/3.5mm/4.4mmのプラグが付属。
再生周波数帯域は20Hz~20kHz。能率は108dB(1kHz)。インピーダンスは35Ω未満(海外サイトでは27Ωと表記)。
ダブルフランジイヤーピース(S/M/L)、フォームイヤーピース(S/M/L)、赤軸シリコンイヤーピース(S/M/L)、青軸シリコンイヤーピース(S/M/L)、ペリカンケース、フェルト製キャリングポーチなどが付属。
ハイブリッド構成で3ウェイともなれば、低能率で鳴らしにくいイヤホンになりやすいものですが、本機の場合は108dBと能率が高く、本国の製品サイトでもスマートフォンやポータブルDAC/アンプとの使用にも十分な感度と謳っており、一般的なポータブル環境でも鳴らしやすい(音量を十分に取れる)ように設計されています。
一方、この価格帯の高級イヤホンとしてはスペック上の再生音域が狭い印象。高級イヤホンでも高域は20kHz止まりが多いのでわかりますが、低域が20Hz止まりなのはやや物足りない印象です。もっとも、このスペックが実際の音の聴こえにどれだけ関係するかは何とも言えないのもオーディオですが。
国内のレビューサイトを参考にすると、本機のサウンドは、モニターに使える音作りを基本にリスニングにも使える懐の深さがあるようです。低域の力強さと高域の煌びやかさを備えているようで、フラットなモニターとも異なるようです。音場の広さと音像の実体感のバランスに優れているということで、ステージモニターを意識した実用的な音作りもそこにはあるようです。
デフォルトで3種類のイヤホン接続に対応する使い勝手の良さも評価されています。別途バランス接続のためにリケーブルを買わなくてもいいのはありがたいでしょう。