生産終了機器情報。「TX-8150」はONKYO(オンキヨー)によるネットワークオーディオプレーヤー搭載型プリメインアンプ。2015年に税別6.48万円で発売されました。
TX-8050(2011年)の後継機。ネットワーク再生でPCM系が96kHz/24bitから192kHz/24bitまで、DSD非対応からDSDの2.8/5.6MHzのネイティブ再生対応へと性能向上したのが大きな違い。また、DACチップはバーブラウンのものから、旭化成エレクトロニクスのものに変更になっています。
また、Bluetooth受信、Wi-Fiに標準対応したのも違い(TX-8050では別売のUSB無線LANアダプター「UWF-1」を使うことでWi-Fiに対応)。
アンプ部の定格出力は100W×2ch(6Ω)、最大出力140W×2ch(6Ω)のアナログ・ステレオプリメインアンプにWi-Fi/Bluetooth対応ネットワークオーディオ機能やDAC機能、ネットラジオとFM/AMチューナーを組み合わせた複合機。スピーカー適応インピーダンスは4~16Ω。
外形寸法は435W×149H×328Dmm、質量は8.6kg。
無線LAN機能を内蔵し、NASなどに保存した音楽ファイルをLAN経由で再生可能なネットワークオーディオ機能、USB端子も備え、USBメモリなどに保存したファイルも再生できる機能、Bluetooth受信、AirPlayにも対応。無料のアプリ「Onkyo Remote」を使ってAndroid端末やiPhone/iPod touchをリモコンとして利用できる機能も対応。
DACには、旭化成エレクトロニクス製の384kHz/32bit対応DAC「AK4452」を採用。
ネットワークではMP3、WMA、WMA Losslessに加え、FLACやWAVの192kHz/24bit、Apple Losslessの96kHz/24bit、DSDの2.8/5.6MHzのネイティブ再生が可能。USBの場合はWAV・FLAC96kHz/24bit、DSDは2.8MHzまで対応。
サイマルラジオサービス「radiko.jp」や、世界中のインターネットラジオが聴ける「TuneIn」も受信可能なインターネットラジオ機能、そして、40局のプリセットが可能なFM/AMチューナーも備えています。
入力端子は光デジタル×2、同軸デジタル×2、アナログ×6、USBと豊富。MM対応Phono入力も装備。サブウーファープリアウトも備え、アクティブ型サブウーファーと組み合わせることも可能。
オンキヨー独自のアンプ技術でアンプ性能をワイドレンジ化するWRATも導入。NFB(ネガティブフィードバック)への依存を抑えつつ、ハイレゾに対応する十分な周波数特性を獲得する独自のアンプ技術です。
珪素鋼板シールド材を使い、リーケージ・フラックスを低減したハイパワーEIトランスや、8,200μFの電解コンデンサー×2基など、強力な電源回路も搭載し、アナログプリメインアンプとしての物量、基本性能も充実させています。シャーシは重量級パーツをしっかりと支えられるというオーバルシャーシで、フロントパネルには制振性に優れた高剛性アルミ材を採用(プリメインアンプ+ONKYO)。
2017年に同価格で後継機の「TX-8250(S)」(これもすでに生産終了)が発売。Apple Losslessの192kHz/24bit、DSD 11.2MHzのネイティブ再生が可能になるなどの再生ファイルスペックの向上、Spotifyに対応するなどのストリーミング・ネットラジオ系の強化、無線LANは2.8GHz/5GHzのデュアルバンド対応などが強化されています。一方、そのほか、アンプとしての基本内容は同一と思われます。
オンキヨーのTX-8000番シリーズは、ネットワークオーディオプレーヤー機能とアナログプリメインアンプ機能を巧みに統合した手ごろなモデルとして人気がありました。しかし、オンキヨーの経営難や、マランツの同タイプのモデルNR1200に人気を奪われるなどにより、このタイプの製品は2021年現在は途絶えています。今後はシャープが主導してオーディオ部門を再建しますが、このタイプの製品は出るでしょうか?
TX-8150については、2021年現在からみると、各種サブスク・ストリーミングサービスに単体で対応していないのが大きな弱点です。一方、ネットワークオーディオプレーヤーとしてはまだ現役のスペックであり、すでに成熟しているアナログ・プリメインアンプ部とともに、十分に使える性能でしょう。自分が聴く音楽ソースに適合するのであれば、まだまだ活躍できる感じです。
中古相場としてはリモコンありの動作品で2万円前後。この価格であれば、納得できる品位でハイレゾ再生を楽しめるような気がします。
使い勝手の面も含めてユーザーのレビュー情報は価格コムにあるものが参考になります。
アマゾンのも参考になります。
ユーザーレビューで気になった情報としては、DSDファイルのギャップレス再生ができない点。アップデート対応もされていないようです。連続的にトラックが打たれているオペラでは致命的になりかねないので、この点を重視する人はご注意ください。