サイラスは、Oriolusブランドのカナル型イヤホン「Crassirostris」を9月25日より発売します。オープン価格で、税抜122,000円前後での実売が想定されます。
Oriolusの従来モデル「Reborn」(税込み実売12万円程度)の派生モデルという位置づけ。バランスド・アーマチュアドライバー3基、ダイナミックドライバー1基のハイブリッド構成や樹脂製のハウジングといった基本的な部分を共通化しながら、サウンドチューニングを変えているのがおもな違い。サウンドチューニングの方向性としては、「Reborn」のモニター調から、「Crassirostris」では美音を意識したリスニング系に変えているそうです。
ただ、単にサウンドチューニングを変えているだけでなく、BAドライバーの型番変更も行われているそうです(どのBAがどう変わったかまではわかりません)。一つでもドライバーも変わっていますから、はっきりとかなり別モデルとして成り立っているようです。
再生周波数帯域は10Hz~40kHz、出力音圧レベルは115dB/mW、インピーダンスは21Ω。
なお、「Reborn」では再生周波数は同じ、音圧レベルは114dB、インピーダンスは16Ωでした。一概にどちらが鳴らしやすいかは判断できない程度のスペックの違いです。
ハウジングは「Reborn」同様に光硬化樹脂を用いて3Dプリントで製造。「Reborn」ではハウジングは塗装され、中が見えませんでしたが、「Crassirostris」では透明なスケルトンボディに変わっています。
付属ケーブルは銀メッキ銅/銅/銀の3種類を組み合わせた導体を採用し、低域から高域までカバーするとしています。このケーブルも「Reborn」では7N 高純度のOCC リッツ線から変更になっています。
プラグは3.5mmステレオミニで、2pin端子によるケーブル着脱にも対応。「Reborn」も2pin端子でしたが、MMCX端子の限定版も発売されていました。
付属品としてフォームイヤーチップ(S/M)、シリコンイヤーチップ(S/M/L/2段フリンジ)、コードクリップ、アルミケースが同梱。
総じて、どちらも10万円超の高級イヤホンとして、音質が良ければ十分に存在感を示せそうな内容は揃っています。「Reborn」を持っている人でも納得できる違いを意識的に作り上げている感じもあります。
問題は、「Crassirostris」か「Reborn」のどちらかで迷ってしまう人でしょう。両方聴き比べて納得して買うのが一番です。それが難しい場合は、自分の好みがモニター系かリスニング系かで基本的には判断することになるのでしょうか(イヤホン+Oriolus)。