ドウシシャは、「ORION」ブランドより、BS4K/110度CS4Kチューナー内蔵の65型液晶テレビ「OL65XD100」を発表。2月上旬より発売します。オープン価格で、予想実売価格は税抜き10.9万円程度。
BS4K/110度CS4Kチューナーを2基内蔵し、外付けUSB HDDへの新4K衛星放送の裏番組録画に対応しているのが機能面での最大の特徴。地上/BS/110度CSデジタルチューナーも備えているので、4K以外の番組の視聴・録画にも、もちろん対応します。
低価格帯を狙ったテレビながら、HDRにもしっかり対応。HDR10とHLGをサポートしています。HDMI入力は4系統備え、全ての端子において4K入力に対応しています。
音声出力10W+10Wのステレオスピーカーも内蔵。インターフェイスは、HDMI入力×4、AV入力×1、ヘッドホン×1、デジタル音声出力(光)×1、USB端子(録画用)×1、LAN×1。
本体サイズは144.9(幅)×89.5(高さ)×4.4(奥行)cm、重量は16.9kg 。
リーズナブルな4KテレビではHDRには対応していても、4Kアップコンバート機能が搭載されていなかったり、搭載されていても、それほど高性能でなかったりします。その点本機では、4Kアップコンバートをはじめ、かなり高性能な高画質回路を搭載しています。
4K映像だけでなく、2K映像なども4Kで映像処理するIC「4K 美・彩・細エンジン」により、高精度な4Kアップコンバートをはじめとする高画質化を実行します。
HDRではないSDR映像を、HDR相当の輝度レベルを実現するという「美:コントラストリマスター」、色相レベルで12軸補正を行ない、3D-LUTも組み合わせて適切な色補正を行なう「彩:ビビットクロマアジャスター」、独自の画像解析技術で映像の細部や輪郭部に適切な補正を行ない、精細感を高める「細:4K ハイディテールコンバーター」によって、総合的な高画質を狙います。
福井県越前市にある「ドウシシャR&Dセンター」で、メインボードの設計から開発、部品選定、製品の動作検証や製品評価にいたるまで、すべての開発工程を独自に実施したというのも最近の「ORION」テレビの売り。生産自体は中国ですが、設計も中国と思われる他社の低価格4Kテレビに対して、イメージ的な優位性があると言えそうです。
また、「ORION」テレビは国内大手メーカーよりも安いことが特徴であり、魅力ですが、本機の場合は、高画質化には注力する一方で、VODサービスやWebブラウザといった、国内大手メーカー製のテレビでは搭載している機能を思い切って省いています。これにより、低価格化を実現していると考えられます。
現在は、AmazonのFire TVはじめ、テレビに外付けすればVODサービスやWebブラウザを4K画質で楽しめるストリーミングデバイスが数千円から買えるので、どうしてもVODサービスやWebブラウザを本機で楽しみたいなら、これらのデバイスを追加で接続すればいいでしょう。
さて、このテレビは安いのか、ということですが、2020年2月5日現在、65型で4Kチューナー2基という条件では現在、最安です。
価格的な競合機は、東芝 REGZA 65M530Xが税込み実売約15万円、SONY BRAVIA KJ-65X8550Gが税込み約22万円と、かなりの差があります。
その理由としては、65型サイズで4Kチューナー2基のモデルを、低価格なテレビを得意とするメーカー(ハイセンスなど)が出していないことが挙げられます。
4Kチューナーが1基という条件なら、LGエレクトロニクス 65UM7500PJAが税込み約11万円、
ハイセンス 65U7Eが税込み約12万円などとなります。
4Kチューナー1基の競合モデルは画質や機能面では本機を上回る可能性が高いです。
本機を選ぶポイントは、65型4K/HDRテレビで、4Kチューナー2基による裏禄をテレビ本体だけで完結したい人で、安さにこだわるかどうか、だと思います(格安4Kテレビ+ORION)。