Polk Audioのスピーカー・Reserve R200は2ウェイ・ブックシェルフ型のパッシブスピーカー。2021年発売で、ペア103,400円。実売価格は8万円台程度。
一本のサイズは幅190mm、高さ359mm、奥行354mm、重さ8.7kg。
フルボディのサウンドとクリーンでタイトな低音を実現するブックシェルフスピーカーです。周波数特性は39Hz – 50kHzと広大でハイレゾ認証も取得。
R200の特徴は以下の通り。
6.5型タービンコーン・ミッド/ウーハー:明瞭で力強い低音を再生します。
1型ピナクル・リングラジエーター・ツイーター:クリアで明瞭な高音を再生します。
「X-Port」:固有音フィルター(Eigentone Filter)を搭載し、ひずみのない豊かな低音を実現します。
Hi-Res Audio認証:ハイレゾ音源の再生に対応しています。
様々なリスニング環境に設置可能:壁掛けや天井吊りにも対応しています。
R200は、ハイクオリティなサウンドを幅広いコンテンツで実現したい方に最適なスピーカーです。2チャンネル・ステレオの音楽リスニングはもちろん、映画、スポーツ、ゲームのサウンドトラックのステレオ、およびマルチチャンネル再生にも適性を持っています。
Polk Audio Reserve R200の仕様
仕様 | 値 |
---|---|
ドライバー | 6.5インチタービンコーンミッド/ウーファー、1インチピナクルリングラジエーターツイーター |
周波数特性 | 39Hz~50kHz |
感度 | 86dB |
インピーダンス | 4Ω(4~8Ω出力のアンプに対応) |
推奨アンプ出力 | 30~200ワット |
クロスオーバー周波数 | 2.5kHz |
エンクロージャータイプ | バスレフ |
寸法(H x W x D) | 190mmx 359mm x 354mm |
重量 | 8.7kg |
Polk Audio Reserve R200の各種レビューから読み取れる内容・傾向を分析・考察してみます。
Polk AudioのR200は、音楽や映画などのエンターテイメント体験を向上させるために設計された高品質のスピーカーとして知られています。以下は、一般的な肯定的な評価要点です。
音質: R200はまずはなにより、高品質の音質を提供することで評価されています。豊かでクリアなサウンドを再生し、ベースの量感と締まりを両立した迫力や、高音の自然な再現性が特に称賛されています。音楽ジャンルの適性としてはクラシックよりもロック・ポップス向けという評価が多く、やや明るめで元気のよいサウンドと言えそうです。音楽以外ではあまり得手・不得手はなく、映画、ゲームと幅広くバランスのよいサウンドで楽しめるようです。音質面での汎用性は高いようです。
コスパ:Polk Audioは日本国内では近年、コスパの高いスピーカーメーカーとしてとくに評価されるようになっています。なかでも本機はPolk Audioのスピーカーのなかでも、価格コムの売り上げでもっとも上位に位置する人気モデルです。それだけ価格に対する実力の高さが評価されていると見ることができそうです。
ことにペア10万円クラスの海外メーカー製スピーカーでは搭載がコスト的に難しいとも思われるリングラジエーター・ツイーターを搭載しているのは大きく、本機の価格を超えていると評される音質に寄与していると思われます。
デザイン: スピーカーの外観やデザインは、レビューで高く評価されています。洗練された外観や高品質な素材の使用、そして壁掛けも可能など、設置の柔軟性の高さなどが特筆されています。このあたりもインテリアとしても求められるスピーカーとして重要なポイントでしょう。なお、表面仕上げは木目に見えますが、この価格帯ではよくある塩化ビニール仕上げです。
ビルドクオリティ: R200は堅牢な構造と高品質な設計がなされているため、耐久性があり、長期間にわたって信頼性の高いパフォーマンスを提供すると評価されています。
使いやすさ: R200はセットアップが簡単で使用しやすいと評価されています。設置や接続が簡単で、一般的なオーディオシステムやホームシアターとの互換性も高いと言われています。一般にアンプを選ぶとされる4Ωを公称インピーダンスにしていますが、メーカーは4~8Ω対応のアンプで使用できるとしており、むしろアンプを選ばないのも本機の良さとなるでしょう。
Polk AudioのスピーカーR200に対する否定的な評価もあります。
2ウェイ・ブックシェルフ型という、コンパクトでデスクトップにも置けるようなサイズが期待されるタイプのスピーカーですが、本機はデスクトップ用にはやや大きいサイズという評価が見られます。とくに奥行が大きめなことが注意点となります。デスクトップPCスピーカーというよりも、ホームオーディオやサラウンドシステムといった、本格的な形態のシステムに向いていると言えそうです。
音質の不満: このスピーカーの音質に関して、個人の好みや要求に合わなかったり、他の競合製品と比較して劣っていると感じるユーザーがいるかもしれません。例えば、ベースの量や質感、高音のクリアさなどに不満を持つことがあります。本機はどちらかと言えば低音は多め、中音は普通、高音は刺激は少な目というバランスのようです。
デザインの好み: スピーカーの外観やデザインは主観的な要素であり、個人の好みによって評価が分かれることがあります。
本機の価格・サイズ・形態(ペア10万円前後までの2ウェイ・ブックシェルフ機)などからの比較対象製品・メーカーとしては、
Bowers & Wilkins 606 S2、
JBL L52 Classic、ELAC Debut Reference DBR62、DALI OPTICON1 MK2、
クリプシュ REFERENCE PREMIERE RP-600M II、Wharfedale Evo4.1
などが挙げられます。
いずれも実績と人気のあるメーカーが並びますが、本機はこれらよりも売れているモデルです。だからといって、本機が全てにおいてこれらを上回っているとも言えないでしょう。本機はどちらかというと万能型の万人向けモデルと言えますが、一方で、特定の音楽ジャンルでは上記のスピーカーのそれぞれのほうが適性が高い場合もありそうです(たとえばクラシックならB&WやDALI、ジャズならJBL、ロックならクリプシュなど)。
大手著名メーカー品は意外に万能型ではないとなれば、本機の万能型の特徴は価値が高いかもしれません。使い方や重視したい音楽ジャンルなどによって選ぶのが良さそうです。本機は幅広いジャンルで違和感や失敗の少ない結果にはなりやすそうです。
全体として、Polk Audio Reserve R200は優れた音質と製造品質を備えたエンターテイメント向けの豊かなサウンドが特徴の優れた汎用性の高いハイコスパ・スピーカーのようです。ただし、すべての人に適しているわけではありません。高音が強調されたスピーカーを探している人や、小さくてコンパクトなスピーカーを探している人は、他のオプションを検討することもいいかもしれません。