Questyle QP1R ポータブルオーディオプレーヤー
生産終了機器情報。QP1RはQuestyle Audio Technology(クエスタイル・Questyle)のポータブルオーディオプレーヤー(DAP)で、2016年1月21日に12万円前後で発売されました。
カラーはゴールド(G)とスペースグレイ(SG)。
最大の特徴は、ヘッドホンアンプ部に純A級アンプを搭載している事
最大の特徴は、ヘッドホンアンプ部に純A級アンプを搭載している事。純A級アンプは発熱量や消費電力が大きいため据置アンプでは採用されていますが、それまでDAPでの採用はありませんでした。
独自の電流コントロール技術を開発する事で、ポータブルプレーヤーとして業界初の純A級動作を可能にしたというもの。
また、内蔵リチウムポリマーバッテリは3,300mAhと大容量。電流コントロール技術で高音質と省エネを両立し、連続再生時間10時間を実現しています。ボリュームは100段階の段階アップダウン式ボリュームを採用。
アルミ削り出しでスタイリッシュな外観もポイント
筐体は一体成型アルミ削り出しで剛性が高く、不要な共振を低減。スタイリッシュな外観もポイント。ガラス部はキズに強いゴリラガラスを使用。外形寸法は133.5×65×15mm(縦×横×厚さ)で、重量は214g。操作系は、ハイレゾ対応DAPで主流のタッチパネル方式ではなく、iPodのようなホイールを配置。カラーディスプレイを搭載しています。
そのほか、機能・スペックなど
32GBの内蔵メモリに加え、2枚のmicroSDカードの増設が可能(各200GBまで)。
DACはシーラス・ロジックの「CS4398」。再生可能な音声データは、PCMが192kHz/24bitまで、DSDは5.6MHzまでのネイティブ再生が可能。フォーマットはWAV、FLAC、ALAC(Apple Lossless)、APE、AIFF、ADPCM、リニアPCM、MP3、WMA、WMA Lossless、OGG、AAC、DFF、DSF。
出力端子は、ステレオミニのイヤホン出力と光デジタル出力を装備。出力インピーダンスは0.15Ωで、最大300Ωまでのヘッドホンに対応
Androidなどの多機能なOSは搭載せず、ストリーミングにも非対応、Bluetooth、Wi-Fiにも対応しないなど、2021年現在からみると機能的にはシンプル。イヤホンのバランス接続にも対応していません。
しかし、本機は希少な純A級ヘッドホンアンプ搭載DAPであることが大きな価値でしょう。
また、新興中国メーカーながら、製造は戦略的パートナーシップを結んでいるFOXCONN(iPhoneなどの製造を担っている、業界では著名な台湾メーカー)が行っているのもポイント。製品の信頼性が実は相当に高いのも魅力です。
音質については純A級ならではの観点から高評価
音質については、やはり純A級ならではと言われる滑らかさ、温かみといった点を中心に、アコースティック楽器系音楽での質感や生々しさの高さなどに特徴があり、全体的に評価は高いです。どちらかというと、クラシックやジャズ、電気的処理の少ないボーカルものなどに向いているようで、そういった音楽をメインで聴く方たちからの評価が高いようです。
Questyle QP1R レビューサイトの情報
https://review.kakaku.com/review/J0000018111/
https://amzn.to/3tQf2ej
https://kakakumag.com/av-kaden/?id=3821
http://blog.livedoor.jp/legotudor/archives/47583672.html
Questyle国内撤退の影響など
残念なことに、Questyleは2021年5月31日を持って日本から撤退することが発表され、その後のアフターサービスなどは本国のメーカーとのやり取りが必要になりました。
そのため、本機の中古などを日本で購入しても修理などの対応が今後は難しくなります。中古相場自体は4万円台後半くらい。音質のみを考えると高くはなさそうですが、今後の修理やアフターフォローの難しさを考慮する必要はあるでしょう。最悪、使い捨てくらいの覚悟は必要かも。
それを念頭に置いたうえで、それでも本機(やバランス接続に対応した後継機のQP2Rも)を購入したいと思わせるだけの魅力を備えているのがQuestyleのような気がします。
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