REGZA 40V34は、2020年9月に東芝映像ソリューション(現・TVS REGZA)が発売した40V型のハイビジョンテレビ。2023年現在の実売価格は3.7万円程度。ハイビジョンテレビのシリーズである「V34」シリーズのモデル。
フルHD(1920×1080ドット)で直下型LEDバックライトを採用。パネルはVAパネルと推定。駆動は等速の60Hz。
新開発映像処理エンジン「レグザPower Drive」を搭載し、高速グラフィック処理を実現したとしています。「地デジビューティHD」、「美肌リアライザー」といった高画質化回路を搭載。
NetflixやYouTubeなど全13のネット動画配信サービス(VOD)に対応しているのも機能面の特徴。対応する動画配信サービスは、Netflix、Amazon Prime Video、YouTube、dTV、ABEMA、Hulu、TSUTAYA TV、DMM.com、U-NEXT、DAZN、Paravi、スカパー! オンデマンド、Rakuten TVの全13種類で、国内の主要なサービスを網羅。
ネット動画を美しくなめらかに再現する「ネット動画ビューティHD」を採用。ネット動画への接続はWi-Fiに対応。リモコンには、Netflixなどにダイレクトにアクセスできる6つのボタンを搭載。ネット動画の機能性と画質にこだわっています。なお、Android OSやネット閲覧など機能性の高いOSは搭載していません。
約0.83m secと低遅延を実現できるゲームモードも搭載。また、ポータブルゲーム接続時専用の画質モードを搭載。
チューナーは、地上・BS・110度CSデジタル×2を搭載。USB HDDによる裏番組録画にも対応。
タイムシフトリンク機能も搭載。レグザタイムシフトマシン(DBR-M4008/M3009)またはタイムシフトマシン対応レグザとの接続(LAN環境が必要)で、それらの機器での録画予約やそれらの機器で録画した番組を再生可能。録画番組の録画・視聴機能を大幅に拡充することもできます。
HDMI入力は2系統搭載。最大1080p/60Hzまでの映像入力に対応。4K映像は入力できません。HDMI1のみARC対応。VESA壁掛け(mm) 100 x 200対応。
外形寸法 90.5 x 55.3 x 17.8 cm
重量 6.5 kg
いまや数が少なくなったフルHD解像度のテレビ。世間は4Kテレビに移行しているので、あまり需要はないのかと思いきや、本機は2023年現在、価格コムのテレビ売れ筋ランキングでなんと総合2位。売り上げ上位は軒並み4Kテレビのなかでの快挙。そのほか10位以内に本機のサイズ違いで機能は同等の32V34(解像度はHD)もランクイン。つまり、2023年現在も4Kではない2Kテレビ(フルHDないしHD)の需要は結構あるうえに、その2Kテレビでは最大の人気製品が東芝(現・TVS REGZA
の「V34」シリーズであることがわかります。
本機の特徴は、デジタルテレビチューナーを搭載したうえで、外付けHDDへの録画対応という、現在のテレビに求められる基本機能を備えたうえで、主要なネット動画サービスに対応していることでしょう。
最近のハイビジョンテレビは機能を抑えて、価格も抑える傾向にあり、多くの4Kテレビのようにネット動画サービスには対応していないものが多いものです。
本機はそんな流れとは異なり、テレビ本体でネット動画サービスに対応しています。
今日、ネット動画サービスに対応していないテレビやモニターであっても、Amazon Fire TV StickやChromecast with GoogleTVのようなストリーミングデバイスを追加すれば、対応はできます。
しかし、本機の高い支持を見ると、ハイビジョンテレビに対して、テレビ内蔵型のネット動画サービス機能が求められているようです。テレビ内蔵だとやはり操作が簡単という利点が求められているためでしょうか?
そのほか、タイムシフトリンク機能もREGZAならではの機能であり、大いに注目できます。ゲームモードの充実もポイント。4K入力はできないものの、PS5やPCのような高性能ゲーム機からニンテンドースイッチのようなポータブルゲーム機まで、それぞれに合った画質や応答性で楽しめます。
本機の購入者の方々のレビューを見ると、全体的に評価が高く満足という声が多いです。そもそも本機には4Kまでの解像度が必要なく、また各種画質性能もそこそこでよい(本機はHDRや倍速駆動のような高画質機能はない)という割り切ったニーズを求めているため、とくに高い画質面での要求がないことも関係あるでしょう。
使いやすさや機能面での満足度も高いようで、過不足のない内容のバランスのよさが光ります。デザインやサイズも好評。40V型としてはコンパクトなのも好評です。
機能面では、とくにおなじREGZAの全録機やテレビとの連携性の高さも特筆点。ほかにREGZAの4Kテレビなどを持っている環境でのセカンドテレビにもぴったりです。
あえて不満を上げている感想としては、VAパネルのためか、視野角はそれほど広くなく、斜めから見ると白っぽくなるという声があります。また、HDMI入力が2つは少ないという声も。操作への反応性が遅いと感じる人もいました。スピーカーが背面を向いているため、音が聞こえづらい場合もあるという感想も。リモコン受信部が本体最下部にあり、本体手前にサウンドバーやセンタースピーカーを置くとリモコン受信しにくくなることは注意したい点です。VODではTVerに対応していないことも注意点です。内蔵チューナーが2つは少ない、という声もありました。
総じて、画質・機能性・使いやすさは価格を考慮すると非常に満足という声が多い人気モデルです。コスパのよいハイビジョンテレビと言えるでしょう。高級機ではないので、人や使い方によっては気になる点もあるようですが、そこは割り切って買うモデルでしょう。40V型のフルハイビジョンテレビはそもそも少なく、この画質条件でのテレビを探しているなら、まず検討したい一台ではないでしょうか?REGZAのタイムシフトマシンの併用機としてもおすすめでしょう。