東芝(現・TVS REGZA)の4Kテレビ・C350Xシリーズは、東芝の4K液晶テレビとしては2023年現在、もっともベーシックなクラスのモデルです。
C350Xシリーズは2020年11月13日に発売。展開サイズは43、50、55型の3種類。
55型「55C350X」
50型「50C350X」
43型「43C350X」
東芝 REGZA C350Xシリーズの内容・特徴
実売価格は55型で税込み約7万円、50型で約6万円、43型で5.5万円(2023年現在)と、国内大手メーカー製の4Kチューナー内蔵液晶テレビとしてはリーズナブルなのが特徴です。
パネルはVA型でLEDバックライトは直下型。部分駆動には非対応。駆動も等速。このあたりは4K液晶テレビのベーシックモデルとしては順当な内容です。HDRは、HDR10とHLGをサポート。
テレビの画質を大きく左右する映像処理エンジンは、高速グラフィック処理が可能な「レグザエンジン Power Drive」を搭載。また、ネット動画を高画質化する「ネット動画ビューティLE」を新搭載。「地デジビューティX」、「美肌リアライザー」といった高画質化回路を搭載。
おまかせオートピクチャー、4Kダイレクトモーション120、レグザリンク・シェア対応、タイムシフトリンク対応、ゲームモード対応などといった便利な機能も搭載。「Googleアシスタント」「Amazon Alexa」など音声アシスタント搭載スピーカーと連携することで、音声操作が可能になります。
Android OSやネット閲覧など機能性の高いOSは搭載していませんが、おもなネット動画サービスにはテレビの標準機能として対応しています。
対応する動画配信サービスは、Netflix、Amazon Prime Video、YouTube、dTV、ABEMA、Hulu、TSUTAYA TV、DMM.com、U-NEXT、DAZN、Paravi、スカパー! オンデマンド、Rakuten TVの全13種類で、国内の主要な動画サービスを網羅。リモコンにも主要VODサービスへのダイレクトボタンを搭載しています。
チューナーは、地上/BS/110度CSデジタル×2、BS/CS 4Kデジタル×1。別売のUSB HDDを接続すれば、2K放送の裏番組のシングル録画、視聴中の4K放送の録画が行なえますが、W録画には対応しません。SeeQVault非対応。
東芝のレグザタイムシフトマシン(DBR-M4008/M3009)や、タイムシフトマシンハードディスク(D-M210)などと接続すればC350Xでも録画を存分に楽しめます。
音声については、自然で明瞭な音を再現する「レグザパワーオーディオシステム」を採用。
HDMI入力は3系統。4K/120p、ALLM、VRR、eARCなど、HDMI2.1に関連する高度な規格には対応していません。
東芝 REGZA C350Xシリーズに関する各種レビューから読み取れる、肯定的な意見をまとめると、以下のとおりです。
(価格を考慮すると)画質が優れている
(この内容にしては・大手メーカーにしては)価格が安い
(この価格にしては)機能が充実している
使いやすい
本シリーズは、4K液晶テレビとしては、価格が安く、画質も優れていると評判です。また、基本的な機能も充実しており、使いやすいと評判です。ただし、その評価は価格の安さや大手メーカーということを考慮したうえでのものであることにも留意が必要です。どちらかというと、画質や機能よりも価格重視、よく知らないメーカーはいやだ、というようなライトユーザー向けのモデルと言えるでしょう。機能が多すぎないために操作が簡単というのもメリットになり得ます。
そのため、4K液晶テレビを初めて購入するユーザーや、画質や機能にこだわりのないユーザーにおすすめのテレビです。
東芝 REGZA C350Xシリーズに関する各種レビューから読み取れる、否定的な意見をまとめると、以下のとおりです。
画質が他社や同社の上位機の4K液晶テレビに比べると劣る(倍速非対応・HDMI2.1関連非対応)
機能が他社や同社の上位機の4K液晶テレビに比べると少ない(Androidやネット閲覧非対応、録画機能がやや弱い)
本シリーズは、4K液晶テレビとしては、価格が安いため、画質や機能が他社の4K液晶テレビに比べると劣る傾向があります。また、機能も他社の4K液晶テレビに比べると少ないため、画質や機能にこだわりのあるユーザーには不向きと言えるでしょう。
東芝 REGZA C350Xシリーズは55型でも約7万円と、リーズナブルな価格帯の4K液晶テレビですが、その画質や機能は大手メーカーの高級モデルに比べると劣る場合があります。そこで、このシリーズがおすすめな購入ユーザー層について考察します。
予算に制約のあるユーザー:
東芝 REGZA C350Xシリーズはリーズナブルな価格帯の4Kテレビであるため、予算に制約のあるユーザーにとって魅力的な選択肢となります。高級モデルに比べて価格が抑えられているため、4K液晶テレビを手に入れたいが予算が限られているユーザーには適しています。
一般的なテレビ視聴を重視するユーザー:
REGZA C350Xシリーズは、画質や機能が高級モデルに比べて劣るかもしれませんが、一般的なテレビ視聴においては十分な性能を提供します。差が出るとすれば、4K/120p入力が必要なPS5のゲームや動きの速いスポーツを残像感なしで見たいといった用途です。
テレビ番組や映画、ドラマなど、一般的なコンテンツを楽しむだけで満足できるユーザーにとって、REGZA C350Xは適切な選択肢となるでしょう。
基本的な機能を重視するユーザー:
REGZA C350Xシリーズは、主要動画サービス視聴や録画など、基本的な機能を備えており、必要十分な機能を提供します。4K解像度、複数の入力ポートなど、一般的なテレビ視聴に必要な機能は揃っています。高度な機能や最新のテクノロジーにこだわりがなく、基本的な使い方に満足するユーザーにとっては適しています。機能が少ない分、操作が簡単なのもポイントです。
メーカー名を重視するユーザー:
C350Xシリーズなみの機能・性能のベーシッククラスの4Kテレビは、大手メーカーにこだわらなければ同じくらいか安いくらいの価格で見つかる場合もあります。しかし、大手メーカーのネームバリューや信頼性を重視するのであれば、東芝(現在はハイセンス傘下のTVS REGZAですが)の名前にこだわりたい向きにとっては重要な選択肢になるでしょう。ハイセンスも東芝も同じメーカーになってしまいましたが、ハイセンスの名前が馴染まないという人もどうしてもいるようですし。
総合的に見て、予算に制約のあるユーザーや一般的なテレビ視聴を重視するユーザー、基本的な機能に満足するユーザーにとって、東芝 REGZA C350Xシリーズは魅力的な選択肢となるでしょう。