東芝(TVS REGZA)の4K液晶テレビのミドルクラスモデル「Z670K」シリーズと「Z570K」シリーズを比較しての違いを解説します。
それぞれのシリーズの詳しい内容についてはこちらでご紹介済みです。
両シリーズはテレビとしての基本(画質や機能)は実は同じ
この両シリーズはテレビとしての基本(画質や機能)は実は同じ。両シリーズとも4K液晶テレビで、全面直下型LEDバックライトに倍速駆動パネル、HDMI2.1のeARCと4K/120p入力対応、Android OS搭載なども同じ。バックライトやパネルの内容からすると4K液晶テレビでは倍速のないベーシックよりは上で、バックライトの部分駆動がある上位クラスよりは下のミドルクラスに当たります。
両シリーズのおもな違いはスピーカー構成を含む音響部分です。
「Z570K」シリーズは、バスレフボックス配置のフルレンジスピーカー2基本と、重低音バズーカ1基を総合出力40Wのマルチアンプで駆動する「レグザ重低音立体音響システム」を採用。
「Z670K」シリーズのスピーカーシステムは、「レグザ重低音立体音響システムZP」と称するもので、フルレンジスピーカーとクリアツイーターをバスレフボックスに配置。重低音バズーカ、トップツイーターなど合計9個のスピーカーをマルチアンプで駆動する事で、パワフルで臨場感あふれるサウンドを再現。実用最大出力は60W。
どちらのシリーズも、立体サラウンド規格のDolby Atmosにも対応し、立体的で迫力のあるサウンドを楽しめるとしています。
以上から、「Z670K」シリーズのほうが、より帯域分割の多いマルチウェイスピーカーを、より総合出力の高いアンプで駆動しているため、基本的にワイドレンジで音の情報量も多く、迫力も上回っていると思われます。
また、立体音響規格であるDolby Atmosには両シリーズとも対応していますが、Dolby Atmosのソースを再生した場合に、「Z670K」シリーズのほうが音の出どころが多い分、よりサラウンド的に高音質で再生できる可能性が高いでしょう。
また、「Z670K」シリーズのみ、大画面の75、85型がラインナップされているのも違いです。そのほか、43、50、55、65型は両シリーズともラインナップされています。
内容の違いと価格差も見極めて選びたいところ
内容的には「Z670K」シリーズからスピーカー構成をグレードダウンしただけのモデルが「Z570K」シリーズと言えます。ですから、「Z570K」シリーズは「Z670K」シリーズよりもスピーカーの内容の差分安いはずです。
ところが、「Z570K」シリーズのほうが「Z670K」シリーズよりも少し後に発売されたため、タイミングによっては同じサイズの価格が「Z570K」シリーズのほうが「Z670K」シリーズよりも高いという現象もみられますが、本来的には「Z570K」シリーズのほうが安いはずなのです。いずれ時間が経てば同じサイズでは「Z570K」シリーズのほうが安くなると思われます。
両シリーズで迷っている人は、テレビ本体のスピーカーでより高音質を楽しみたいなら「Z670K」シリーズを、それほどテレビ本体のスピーカーにはこだわらない、あるいは、テレビの音声は外付けのスピーカー(サウンドバーなど)で補う、という人には「Z570K」シリーズのほうが適しているでしょう。
また、両シリーズの実売価格もよく見極めたうえで購入したいところです。