RHA TrueControl ANCは、英国のイヤホンメーカー・RHA初となる、アクティブノイズキャンセリング(ANC)機能を搭載した完全ワイヤレスイヤホン(TWSイヤホン)。2020年12月25日に税込み実売価格3.5万円程度で発売されました。
ノイズキャンセリングにはアナログフィードバック方式を採用。人間工学に基づくフィッティング性能を追求することで、ノイズアイソレーション設計の相乗効果が加わり、「類をみないノイズキャンセリング性能」を実現するとしているのがアピールポイント。
アンビエントモード(外音取り込み機能)にも対応。モード中は自動で声の帯域を強調する設定となり、外音の音量調節も可能。通話ではマイクを2基搭載し、周囲の騒音を低減する「Qualcomm cVc」に対応。
イヤホン部には6mm径のダイナミックドライバーを採用。サウンドは原音再生をテーマにしており、RHAのサウンドチューニング技術により、ANCを常時オンにしても「“自然”なRHAのHi-Fiサウンド」で再生できるとしています。
ANC使用時の連続使用時間は、イヤホン単体で5時間、充電ケース併用で20時間。充電端子にはUSB Type-Cを採用し、約15分の充電で1時間以上再生可能な急速充電にも対応。さらにQi規格のワイヤレス充電にも対応。
Bluetoothのバージョンは5.0で、コーデックはaptx/AAC/SBCをサポート(Bluetoothチップはクアルコム製のANC機能搭載タイプ)。本体操作はタッチ式。専用アプリのRHA Connectも用意。プリセットイコライザーなどが利用可能。
質量はイヤホン単体が8.3g、ケースを含めた状態で94g。IPX4の生活防水も装備。また付属品としてS/M/Lのシリコンイヤーピースと充電用USB-Cケーブルを同梱。
有線イヤホン、Bluetoothイヤホンともに、音質面で定評のあるメーカーだけに、本機も再生音質面で期待されるモデルです。実際、再生音質面では完全ワイヤレスイヤホンとしてかなり高いレベルにあるとユーザーからおおむね評価されているようです。
一方、メーカーがその性能をアピールするANC機能については、ほどほどというのがだいたいの人の評価のようです。
それでも、ANC機能を備えたTWSイヤホンとして現状最高の音質だとか、有線イヤホンの2万円程度に匹敵などといった、非常に音質面での評価が高いレビューが見受けられ、音質第一で選ぶANC付きTWSイヤホンの有力な候補として挙げられるモデルと言ってよさそうです。
総じて、本機はANC性能中心に期待するよりも、基本的な再生音質に優れた、ANC機能も搭載する3万円代のハイクラスTWSイヤホン、といったところのようです。
弱点としてはANC性能がほどほどのほか、通話性能もほどほど、バッテリー持ちもそこそこ、イコライザー機能のカスタマイズ性が弱い、などが挙げられますが、音質重視なら我慢できる項目ではあります。タッチセンサーの効き具合に慣れるのが難しいという声もあります。
装着性のよさや遮音性の高さを評価する声も多く、そうなるとANC性能の弱さがあるにしても、相当に総合力の高い完全ワイヤレスイヤホンとなりえるのではないでしょうか(完全ワイヤレスイヤホン+RHA)。
https://review.kakaku.com/review/K0001314433/
https://www.e-earphone.jp/product_review/1308502/detail/
https://www.gizmodo.jp/2021/01/rha-true-control-anc-review.html
本機はアップデートによりその機能や性能を向上させることができます。2021年3月に発売後最初のアップデートが行われ、装着検出のオフなどが可能になるなど、少なくない項目で改善が図られています。音質にこだわるメーカーの場合、アップデートによって、再生音質やANCの効果などが変わる場合もあるので、アップデートに関しても注意が必要です。
RHA「TrueControl ANC」がアップデート、装着検出のオフなどが可能に2021/03/05
http://www.phileweb.com/news/d-av/202103/05/52233.html
RHA完全ワイヤレス「TrueControl ANC」の使い勝手向上
https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1310254.html