ゼンハイザーは、開放型の有線オーバーイヤーヘッドホン「HD 400 PRO」を、2022年3月17日に発売しました。オープン価格で税込みの実売価格は36,300円前後。
同ブランドの新しいリファレンスグレードヘッドホンで、ミキシング・編集・マスタリング向けのモニター向けモデルとしています。
特殊なポリマーをブレンドしたダイアフラムを搭載。ドライバー口径は38mm。ケーブルを除いた重さは240g。
ドライバーは、人間工学に基づく独自のテクノロジー「E.A.R.」で最適な角度に配置する事で定位感を向上。軽量なヘッドバンドとソフトで質の高いベロア素材のイヤーパッドも採用。
再生周波数帯域は6Hz~38kHzで、全高調波歪み(THD)は0.05%以下(1kHz、90dB SPL)。音圧レベルは110dB(1kHz、1Vrms)。
ケーブルは片出しで、長さ3mのカールコードケーブル、1.8mのストレートケーブルが付属。どちらのケーブルもプラグは3.5mmステレオミニで、6.3mm標準プラグへの変換アダプターが付属。ヘッドホン本体とケーブルは2.5mmプラグで接続。差し込んでから捻って固定する、バヨネット式ロック機構を備えています。社外品のリケーブルを使えば、バランス接続にも対応できるようです。
どうやら既発売モデル「HD 560S」(現在の実売約2.5万円)とヘッドホン本体は同じもののようです。実際、スペックは全く同じです。違いは付属ケーブルで、「HD 560S」では3mのストレートケーブルのみ付属していました。「HD 560S」のプラグは標準プラグで、3.5mm変換プラグが付属する形でした。
国内でもようやくHD 400 PROが発売される模様。HD 560Sより5000円ほど高いのかな。
見た目と付属品以外はHD 560Sと同じって本国の公式アカウントがツイートしてたけど。
「HD 560S」も自宅やスタジオでミックス音源や、メディアフォーマットの比較、新しいハイレゾ音源の音質チェックやアンプのサウンドチェックに適していると謳っていて、いわゆる音楽鑑賞用よりもモニターサウンドをうかがわせていました。
「HD 560S」の音質はすでに定評があり、モニター用途にも十分に使えるというレベルで大丈夫でしょう。「HD 400 PRO」もヘッドホン本体が「HD 560S」と同じということなら、音質的には問題なくモニター用途に使えると考えられます。
「HD 400 PRO」の音質レビューはこれからいろいろ上がってくるとは思いますが、とりあえず、すでに多くのレビューがある「HD 560S」の情報を見ても「HD 400 PRO」の音質を検討するのには役立つと思われます。「HD 560S」はモニター用途にも対応できる明瞭さを備えた色付けの少ない音質と一般に言われています。開放型ながら低音がしっかり出ているというのもポイント。
これまでも「HD 600」「HD 800」など、開放型のモニター対応ヘッドホンを出してきた実績と、業界標準機的な地位の確立をしているゼンハイザーだけに、「HD 400 PRO」も実力機で間違いないでしょう。「HD 600」「HD 660S」といった上位機も気になるところではあります。