2023年4月3日より、ゼンハイザーの日本国内における製品価格が平均10%程度値上げされることが報じられています。ゼンハイザーは、世界中で続く半導体不足や原材料価格の上昇、物流費の高騰などが主な理由だと説明しています。
ゼンハイザー日本法人のプレスリリースによると、値上げの対象製品は、イヤホンやヘッドホンなどのヘッドフォン製品や、ビジネス用マイクロフォン、プロフェッショナルオーディオ機器など、幅広い製品群にわたります。
ゼンハイザーは、価格改定により、より高品質な製品を提供するため、生産ラインの改善や品質管理の強化など、製品開発に投資する方針を明らかにしています。
具体的な製品と改定後の価格(税込)は以下の通りです。
・「HDV 820 US」326,700円
・「HD 569」21,890円
・「HD 599」28,930円
・「HD 600」61,380円
・「HD 560S」29,920円
・「HD 599 SE」28,930円
・「HD 458BT」29,040円
・「HD 450SE」29,040円
・「HD 400S」11,880円
・「IE 600」109,890円
・「HD 350BT BLACK」13,750円
・「HD 350BT WHITE」13,750円
・「BT T100」12,650円
・「CX True Wireless BLACK」17,930円
・「CX True Wireless WHITE」17,930円
・「CX PLUS True Wireless BLACK」24,750円
・「CX PLUS True Wireless WHITE」24,750円
・「SPORT True Wireless」21,120円
・「CX 80S」3,960円
・「Earpads HD 560S, HD 599(Black)」4,950円
・「Cable PTT, 1.2 m, CTIA 3 mm」6,600円
・「Headband Padding for HD 6xx」3,850円
・「Earpads with Foam Disk for HD 6xx」6,600円
・「CH 660 P(Pentaconn Cable for HD 6**)」30,800円
・「Headband Padding HD 800 & HD 820」9,350円
・「Earpads for HD 800」10,890円
・「Earpads for HD 820」18,480円
ゼンハイザー製品の値上げによる予想される影響や懸念点を以下にまとめます。
値上げにより、ゼンハイザー製品の販売価格が高くなることで、消費者の購買意欲が減退する可能性があります。これにより、売り上げが落ち込む恐れがあります。
一方で、値上げにより生産ラインの改善や品質管理の強化など、製品開発に投資することができるようになるため、製品の品質向上に繋がる可能性もあります。
値上げが他社競合製品との価格差を広げることで、ゼンハイザー製品の競争力が低下する可能性があります(ただ、状況は他社も同じで、他社も値上げすることで競争力自体は結果的に落ち込まない可能性もあります)。
ゼンハイザーはビジネス用マイクロフォンやプロフェッショナルオーディオ機器などの製品も値上げ対象にしており、多くの企業やプロフェッショナルユーザーに影響が及ぶ可能性があります。ゼンハイザー製品を業務用途で使用している企業・現場も少なくないからです。
今回の値上げが国内外の販売戦略に影響を与え、売り上げ減少や市場占有率の低下などの懸念があります。
以上、ゼンハイザー製品価格の値上げにより、消費者の購買意欲の低下や競争力の低下、プロフェッショナルユーザーへの影響、売り上げ減少や市場占有率の低下などの懸念が指摘できます。
一方で、製品品質の向上に繋がる可能性もあり、ゼンハイザーは投資を継続するとしています。実際に最初から定価が高めのヘッドホン「HD 660S2」などの新製品も出てきており、今後の高品位な新製品がユーザーを納得させられれば、ゼンハイザーの存在感は今後も維持できるかもしれません。
今回の値上げでは、ハイコスパな開放型ヘッドホンの大定番「HD 599」、モニター向けヘッドホンの超ロングセラー「HD 600」と、ハイクラスイヤホンの人気モデル「IE 600」、完全ワイヤレスイヤホンの人気モデル「CX True Wireless」「CX PLUS True Wireless」が軒並み値上げになっており、プロ用途だけでなく、ポータブルオーディオ界に大きな影響がありそうです。