ゼンハイザーは、ブランド初となる完全ワイヤレスイヤホンのスポーツ向けモデル「SPORT True Wireless」を、2022年5月12日に発売しました。オープン価格で税込みの実売価格は19,000円程度でしたが、2023年4月3日から21,000円程度に値上げされます。
スポーツシーンに最適化された完全ワイヤレスイヤホン。完全ワイヤレス「CX True Wireless」をベースに、スポーツ向けのカスタマイズを施しています。イヤホン本体には、ランニングやヨガ、筋トレなどのスポーツシーンに最適なデザインが採用されています。
イヤホンには、高性能のTrueResponseドライバーを搭載するなど、SENNEHEISERが誇る高音質技術が採用されています。
「アダプタブルアコースティック」機能が特徴
また、アクティブノイズキャンセリング機能は搭載していませんが、2種類のイヤーピース(「オープンイヤーアダプター」と「クローズイヤーアダプター」)とデジタル処理を組み合わせて、周囲の音の取り込み量を調整できる「アダプタブルアコースティック」機能により、外部の音を抑えたり、逆に外音取り込みができるパッシブ・ノイズキャンセリング機能を搭載しています。アプリ「Smart Control」内の設定を組み合わせることで音の通過具合を調整します。
たとえば、高い遮音性を実現する「クローズイヤーアダプター」イヤーピースを取り付け、アプリで「FOCUS」モードにすると、もっとも外部騒音を遮断できます。
また、付属のイヤーフィンアダプターを使用することで、イヤホンを完全に固定することができます。運動中にずれることなく快適に音楽を楽しめます。
各イヤーアダプターは3サイズ(S/M/L)、イヤーフィンは4サイズ(N/S1/S2/S3)付属。
重さはイヤホン両側合わせて約13.6g、ケースは約41.6g。イヤホンはIP54の防塵防滴仕様。
Bluetooth 5.2、Class 1(10mW)準拠で、コーデックはSBCとAAC、aptXをサポート。
イヤホン本体には、音楽の再生や停止、曲のスキップ、通話の応答などの操作を行うためのタッチセンサーが装備されています。
連続再生時間はイヤホン単体で最大9時間、ケース併用で最大27時間。充電時間は1.5時間で、15分の充電で1時間使える急速充電に対応。充電用端子はUSB-C。ワイヤレス充電には非対応。
SENNHEISER SPORT True Wireless 各種レビューから読み取れる傾向
各種レビューから、SENNHEISER SPORT True Wirelessの以下のような傾向が読み取れます。
高品質な音質で、低音の再生能力も高く、迫力があると評価されています。歪みが少なく滑らかで自然な聴き疲れしにくい音という、ゼンハイザーのイヤホン・ヘッドホン全般に共通している美点を本機もしっかり継承しているようです。
コーデックとしては同社のスポーツ向けではないモデルでは対応しているaptX Adaptiveに対応していないのは残念という向きもあります。
メーカーの謳い文句どおり、イヤーピースとアプリ操作の組み合わせで、外部の騒音を十分にカットする効果があり、ほどほどのうるさい場所でも自分のトレーニングに集中できるという意見が多くあります。
また、完全に外部の音をシャットアウトするわけではなく、適度に外音を取り込めるモードにもできるのは、屋外でのランニング時などの安全性確保の面で有用であるとも評価されています。
これもメーカーがアピールしている点ですが、フィット感が非常に良く、耳から落ちることがないと評価されています。
防水性能が高く、スポーツ時の汗や雨などでも安心して使用できると評価されています。ただ、もっと防水等級は高くても良かったという意見もあります。軽量で持ち運びやすく、デザインもスタイリッシュで好評という意見も多いです。
他方、タッチコントロールの反応性がやや悪く、誤動作しやすいと感じることもあるという意見もあります。連続再生時間が比較的短く、使い方によっては頻繁な充電が必要になる場合があるとも指摘されています。
総じて、スポーツ向けの完全ワイヤレスイヤホンとしての性能・機能性・利便性をカバーしつつ、普段の音楽鑑賞にも使える音質を備えた優秀機といったところでしょう。
aptX Adaptive対応の後継機か上位モデルの登場も期待したいところです。