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Shanling H5 レビュー・音質情報 H7 比較・違いは?

Shanling H5 microSDカードスロットを備えたDACポタアン

SHANLINGは、microSDカードスロットを備え、ローカルファイル再生機能を搭載したポータブルUSB-DAC/ヘッドホンアンプ「H5」を、2023年7月21日に発売。オープン価格で税込みの実売価格は52,470円前後。

同様の機能を備えたポータブルUSB-DAC/ヘッドホンアンプ「H7」の下位モデル。「H7」同様、ローカルファイル再生専用のシンプルなDAPとして使用可能。「H7」よりもコンパクトかつ半額程度の安さになっているのが特徴。

外形寸法は102×85×25mm、重さは270.4g。筐体は航空機グレードのアルミニウム製で、0.87インチのモノクロ有機ELディスプレイを搭載。3種類のLEDインジケーターも備え、サンプリングレートや充電状態などを確認可能。本体には2基のダイヤルを備え、各種設定やボリュームコントロールが可能。

最大2TBまでのmicroSDカードに対応し、ローカルファイルは最大384kHz/32bitまでのPCM、DSD 256の再生が可能。

AKM製DACチップ「AK4493SEQ」をデュアル構成で搭載。自社開発の「第3世代FPGAテクノロジー」と「KDS(大真空)製低位相雑音水晶発振器(22.5792MHz/24.576MHz)」を2基組み合わせ、位相雑音を極限まで抑制。

USBチップセットはXMOS製「XU316」で、省電力・低レイテンシーでの高品質デジタル入力を実現。UAC 2.0/1.0をサポートし、USB接続時は最大768kHz/32bit DSD 512、MQAファイルのデコード(8倍まで)に対応。USBポートはデータ用と充電用の2系統を装備。

Bluetoothレシーバー機能を備え、LDAC、AAC、SBCの受信ができるほか、同軸デジタル、光デジタル入力も装備。アナログライン出力も備えており、汎用性の高いDACとしての活用も可能。

アンプ回路にはTEXAS INSTRUMENTS製「TPA6120A2」を2基採用。内部パーツにはパナソニック製タンタル・コンデンサや、ELNA製の最高級オーディオ用アルミ電解コンデンサ「SILMIC II」など高品位なオーディオ用パーツを投入。

ヘッドホンアンプの出力は3.5mmシングルエンドと4.4mmバランスで、3段階のゲインコントロールが可能。最大出力は3.5mmシングルエンドが227mW@32Ω、4.4mmバランスが840mW@32Ω。SN比はシングルエンド出力時118dB、バランス出力時121dB。

3,500mAhのバッテリーを搭載しており、3.5mmシングルエンド時で最大12.5時間、4.4mmバランス時で同8時間の連続再生が可能。急速充電「QuickCharge 3.0」にも対応。

Android/iOS用のアプリ「Eddict Player」をインストールしたスマートフォンと「SyncLink機能」を使ってペアリングすることで、H5の各種操作・設定やmicroSDカードに保存した音楽ライブラリに、スマホからアクセス可能。

充電用のUSB-A to USB-Cケーブルや、USB-C to USB-C OTGケーブル、3.5mm to Coaxial(同軸)ケーブルなどが付属。USB-Lightning OTGケーブルを別途用意することでiPhoneとの接続も可能。

Shanling H5 上位機・H7同様のコンセプト H7との違いは?

Android OSを搭載したDAPばかりになったポータブルオーディオ界にあって、一種のアンチテーゼというか、個性を狙ったのか、あえて機能性をそぎ落としたDAPのような形態。かつてはDAPと言えばこのスタイル(しかできなかった)ので、原点回帰とも言えるでしょうか。

Android OSやWi-Fiなど音質面で悪影響の要素の排除や、コストの削減もあり、ハイコスパに高音質を狙うシンプルなDAPとも言えましょう。

先行する上位機「H7」は2倍以上の価格。その要因となる旭化成のフラグシップDAC「AK4499EX」&「AK4191EQ」の搭載から、DACのグレードを下げて低価格化を図ったようなモデル。DACチップ以外は機能・入出力などほぼ同様なので、それほどのグレードダウンという感じもありません。(「H7」はローカルファイル再生時は最大768kHz/32bit DSD 512対応と上回っています。そのほかオペアンプなどの部品も一部違います。)

すでに「H7」が出ているだけに本機は、「H7」では高いけれども、「H7」のコンセプトに共感した、シンプルなDAP機能を搭載したUSB-DAC/ヘッドホンアンプを手頃な価格で欲しいというニーズに合致しています。サイズも「H5」は「H7」よりだいぶ小さくなり、手のひらに収まる程度まで小型化されています。(「H7」の寸法:142×85×25mm、重量:352.5g。)

参考:Shanling H7の紹介記事

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Shanling H5 レビュー(ツイッター・現X)

Shanling H5 各種レビューから読み取れる傾向

「H5」の購入者などの感想を見ると、ローカルファイル再生機能メインのシンプルDAPが欲しかったユーザーが多いようで、この機能があるだけでも評価されています。

音質は「H7」が上で当然という状況ながら、なかなか立派なようで、余計な機能は付いていないぶん、単体でのコスパは良いようです。旭化成のDACチップらしい自然なサウンド傾向と一言で表現できるようで、万能性の高い音質のようです。「H7」との違い・差は、音のクリアさや解像度、情報量といったところに現れるようですが、これらの要素を高め過ぎると聴き疲れして好みではないというユーザーも少なくないため、一概に本機が音楽鑑賞用に劣っているとも言えないかもしれません。

意外にもスマホからのコントロール機能やBluetoothなど、利便性も高く、使い勝手面での評価も高いです。なお、スマホからのコントロール機能はBluetooth通信が途切れないように、本体のスリープ設定をデフォルトよりも長く取ったほうがいいようです。

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