シャープは、ウェアラブルネックスピーカー「AQUOS サウンドパートナー AN-SS2」を7月18日より発売します。オープン価格で税抜き16,000円程度での実売が予想されます。
2018年11月に発売された「AQUOS サウンドパートナー AN-SS1」(現在の実売価格約1万円)の後継機。
「AN-SS2」と「AN-SS1」を比較しての違いも交えながら、「AN-SS2」の内容、特徴をご紹介します。
テレビやスマートフォンの音声を耳元で楽しめる、いわゆるウェアラブルネックスピーカー。
首に掛けて装着することで、ヘッドホンやイヤホンのように耳を塞ぐことなく、周囲の音を遮るもことなく、テレビなど再生機器の音声を楽しめるのが特徴。スピーカーのように遠いところから音を放射させるタイプで起こりやすい聴こえにくさや、音量の上げすぎが防げるのもメリットです。
再生機器との接続はBluetoothワイヤレス方式を採用。再生機器側にBluetooth送信機能がなくても使えるように、専用のBluetooth送信機も付属しています。Bluetooth送信機に音声を入力するのはアナログと光デジタルの両方に対応します。再生機器側にBluetooth送信機能があればこの送信機を使う必要は必ずしもありません。
Bluetoothのバージョン5.0。対応プロファイルがHSP、HFP、A2DP、AVRCP。音楽再生に加え、スマホなどでのハンズフリー通話も可能です。また、Google アシスタント、Siriをワンタッチで起動可能。本機を2台用意し、同じ送信機器の音声を楽しめる、デュアルストリーミングにも対応。音声ガイダンスも搭載しているので、初心者でも簡単に使えます。
対応コーデックがSBC、AAC、aptX、aptX Low Latencyをサポート。aptX Low Latencyを利用すれば、動画コンテンツを視聴するときに気になりやすい遅延を抑えた使用ができます。aptX Low Latency送信に対応していない機器と接続する際は、付属のBluetooth送信機を間に使用するとaptX Low Latencyでの受信が可能です。
本体のサイズは184(幅)×185(高さ)×18(奥行)mm、重量は約88g。長時間装着していても疲れにく軽量・コンパクト設計。本体のボディカラーは、ブラック、ホワイト、ローズゴールド、レッド。
送信機のサイズは60(幅)×60(高さ)×22(奥行)mm、重量は約40g。
音楽再生時間は約16時間、充電時間は約2時間30分。充電用端子はマイクロUSB。
ソニーやJBLといったオーディオメーカー製の競合機が音質重視の分、重くなっているのに対して、「AN-SS1」は本体重量88gの軽量により、安定した人気を誇るウェアラブルネックスピーカーの定番モデルです。
「AN-SS2」は「AN-SS1」で好評だった重量やサイズ感を維持したまま、品位の向上を図った新モデルです。
「AN-SS2」ではあらたに音が効率よく耳に向かうように設計したリフレクター構造のスピーカーを採用。音楽などの再生音の全体的な底上げが図られています。加えて、人の声を聴きやすくするという「クリアボイス機能」も追加。テレビなどのアナウンスやセリフ、通話時の相手の声までがより聴き取りやすくなっています。「クリアボイス機能」は本体に設けられた専用のボタンで簡単にオン・オフできるのもポイントです。
「AN-SS1」では同じ充電時間で音楽再生時間は約14時間だったので、2時間ほどロングバッテリー化しています。
対応コーデックについては「AN-SS2」ではあらたにaptXとaptX Low Latency対応する一方、「AN-SS1」で対応していたFastStreamが省かれています。FastStreamもaptX Low Latencyも低遅延コーデックですが、汎用性の高さではaptX Low Latencyが有利なので、この変更は歓迎されるところでしょう。
また、高音質コーデックのaptXに対応したのもポイント。Windows PCやAndroidデバイスなど、aptX送信対応機器を持っている場合は「AN-SS2」が有利でしょう。
さらに、あらたにIPX4相当の生活防水にも対応。水がかかる心配のある台所や、汗や雨の心配のあるスポーツやトレーニング時の使用にも適しています。
なお、本体カラーのバリエーションも「AN-SS1」ではブラック、ホワイト、ブルー、ローズゴールド、ミントグリーンと「AN-SS2」とは少し異なります。
「AN-SS2」は発売当初は「AN-SS1」よりも結構高い価格にはなりそうですが、この価格差に見合うだけの価値をユーザーが見いだせれば、「AN-SS2」は有用なモデルでしょう。
シャープのこの2モデルはいずれも、重量が88gで共通している韓国メーカーのOEM品がベースと言われています。とはいえ、ベースモデルとはかなり異なり、独自の高音質化や高品位化設計がいくつも施されているように見えます。特に「AN-SS2」では。
「AN-SS2」は88gの軽量にこだわりつつも、スピーカー部、Bluetooth部双方の高音質にできるだけこだわりたい人にとっては有力な選択肢になるように思えます(ウェアラブルネックスピーカー+SHARP)。