イタリアを、そして、世界を代表するスピーカーメーカーであるSonus faber(ソナス・ファベール)。現在の開発責任者は、創業者にしてブランド名そのものになっているフランコ・セルブリン氏の娘婿であるpaolo tezzon(パオロ・テッツォン)氏でした。
しかし、パオロ・テッツォン氏がこのほど、Sonus faberの開発責任者を降りたという内容が、国内オーディオニュースサイトで報じられています。
少数生産の単品オーディオメーカーの名ブランドは、天才的な設計能力を持つとみられる特定の個人の力量に大きく依存することはよくありました。一方、ブランドの製品が認められ、世界的な展開を図るようになると、創業者兼設計者が会社を去ってしまうことも少なくありませんでした。
Sonus faberに関しても、世界的なブランドになるにつれ、フランコ・セルブリン氏からパオロ・テッツォン氏に設計責任者が移行するという事態がありましたが、それでも、パオロ・テッツォン氏の手腕は高く評価され、創業者がいなくなった名門ブランドとしてはうまくいっていたように見えていました。
今回の事態の理由や裏側は簡単にはわかりませんが、世界的な工業製品の部品不足や、コロナからはじまって、ウクライナ情勢など、世界の不安定化によるさまざまな影響もあったのでしょうか。
Sonus faberだけでなく、単品オーディオ業界自体が、大きな転機を迎えているのかもしれません。