ソニーの4K液晶テレビの2020年モデルが順次発売開始されています。そのうち、スタンダードクラスの「BRAVIA X8500H」シリーズのうち49型モデルが4月25日に発売開始されました。
「X8500H」シリーズのラインナップと予想実売価格は以下のとおりです。
・KJ-49X8500H(49型)15万円前後 4月25日発売
・KJ-43X8500H(43型)13万5,000円前後 5月16日発売
「X8500H」シリーズは2019年発売の「X8500G」シリーズの後継。
「X8500G」シリーズと比較しての違いも交えながら「X8500H」シリーズの内容をご紹介します。
「X8500H」シリーズは基本的に「X8500G」シリーズのマイナーチェンジモデルで、はっきり言って、性能・機能面では違いはほとんどありません。
BRAVIAのリモコンには、各種ネット配信サービスにダイレクトにアクセスできる専用ボタンが用意されているのこれまでも特徴ですが、新モデルでは「TUTAYA TV」のボタンが追加されているのは違いです。
しかも、「X8500H」シリーズ発売時では「X8500H」シリーズのほうが「X8500G」シリーズよりも多機能な点があったとしても、「X8500G」シリーズに同様機能を追加するアップデートが行われることで、より2シリーズの違いは小さくなります。
ただし、今後、「X8500H」シリーズにも新機能などの追加アップデートが行われる際に、同様のアップデートが「X8500G」シリーズには行われない可能性もあることには留意してください。
「X8500H」シリーズの内容です。これらは全て「X8500G」にも共通です。
4K BS/CSおよび地デジ/BS/110度CSチューナーを2基搭載し、4KはHDR表示(HDR10/HLG/ドルビービジョン)にも対応。4K裏禄や、HDR表示への豊富な対応は、他社のエントリークラスの4Kテレビよりも優れている点です。
映像プロセッサーにはソニーの4Kテレビ用としては標準的な「HDR X1」を搭載。倍速駆動に対応し、残像低減技術は、倍速パネルとバックライト制御を組み合わせた「モーションフローXR240」を搭載。
超解像エンジン「4K X-Reality PRO」およびトリルミナスディスプレイ技術も引き続き搭載。バックライトはエッジ型でローカルディミング(部分駆動)には対応していません。パネルはVA型。
このあたりは価格を考えると妥当なところ。すでに完成度の高い定評ある技術ばかりですので、画質面では価格分の価値は間違いなく備えていることでしょう。
一方、同時発表の上位機「X9500H」や有機ELテレビ「A9S」「A8H」が対応する「IMAX Enhanced」には非対応。Netflix用に画質を最適化する映像モード「Netflix画質モード(Netflix Calibrated Mode)」も省いており、これらの要素のコストカットによってリーズナブルな価格を実現していると言えます。
ネット動画サービス(VOD)ではAmazon Prime Video、YouTube、AbemaTVなど各種に豊富に対応。Android TVによる多機能性もポイント。また、ドルビーアトモスに対応。これも従来どおり。他社のエントリー4Kテレビには搭載されないことが多いAndroid TVを使いこなしたいところです。
Chromecast built-in、Works with Googleアシスタント、Works with Alexaに対応。流行の音声アシスタント機能にもしっかり対応しています。
発売後のアップデートによってWorks with Apple AirPlay、Works with Apple HomeKitにも対応する予定(「X8500G」でもアップデート対応する可能性は高いですが、確実ではありません。ご注意ください)。
HDMI端子はeARCに対応。eARCに対応するテレビとしては2020年モデルのなかでは最も安価なことはポイント。ここは2020年モデルの再エントリー「X8000H」シリーズとの最大の違いであり、eARC機能の有無を重視するユーザーは注目しましょう。
総じて、従来の「X8500G」との差は小さいのですが、エントリークラスの「X8000H」は「X8500X」に迫る性能と機能を搭載したモデルチェンジを果たしているので、なかなか悩ましいところです。
いずれにしても、ハイクラスの高画質モデルとは画質面での差はあるので、機能性重視のハイコスパ志向のユーザーに適しているモデルと言えそうです(4Kテレビ+SONY)。