SONYはゲーミングブランドINZONEから27インチのフルHD液晶モニター「INZONE M3」を2022年12月1日に発売。オープン価格で税込みの実売価格は86,000円程度。
FPSをはじめ、eSportsとして採用されるような動きの激しいゲームジャンルを想定したフルHD/240Hzモデル。既発売の上位モデル「INZONE M9」と同様、同社テレビ“BRAVIA”譲りの技術で画質を高めつつも、ターゲットとなるゲームユーザーに好まれる視認性の高さや、画質設定の自由度を重視したとしています。
画面は視野角の広いノングレアのIPSパネルとエッジ型LEDを採用。色域はsRGB 99%をカバー、最大色表示10.7億色により鮮やかな色合いを表現可能。VESA策定のモニターのHDR表示性能を示す規格「DisplayHDR 400」も今後取得予定としています。
NVIDIAが規定した「NVIDIA G-Sync」とHDMI 2.1規格で規定された「Variable Refresh Rate」、VESAが規定した「Adaptive-Sync」のすべてに対応。
リフレッシュレートは最大240Hz、応答速度は1msで、FPSなどの動きの激しいグラフィックも滑らかに再現。VRR(可変リフレッシュレート)にも対応しており、映像のカクつきやチラつき(ティアリング)を抑制。
映像機能として、映像の明るい部分の白飛びを軽減しつつ、暗闇の視認性を向上する「ブラックイコライザー」を搭載。映像のフレームレートカウンターや、画面の中心点を把握しやすくなるクロスヘア表示機能も備えています。
映像入力としてDisplayPort 1.4×1とHDMI 2.1×2が用意されているほか、USB Type-B(アップストリーム)が1つ、USB Type-A(ダウンストリーム)が3つと、USB Type-C(DP Alt Mode対応)が1つ、ヘッドホン出力が用意されています。オートKVMスイッチにも対応。モニターに2つの機器を接続していても、1組のキーボードやマウス、ヘッドセットで操作できます。
2W×2のステレオスピーカーを搭載。モニター周りを広く使える三脚式スタンドを採用。
画面モードなどの設定は、OSDメニューによって行います。Windows用ソフトウェア「INZONE Hub」が用意され、各種設定変更や調整が可能。ゲームタイトルごとに個別に設定を保存することも可能。設定変更や入力切り替えは、モニター背面のスティックからも操作できます。
上位モデルの「INZONE M9」は27インチの4K/120Hz対応液晶モニター。2022年7月に発売当初の税込み実売価格約15.4万円で発売されました(2022年12月時点での実売価格は約12万円)。
両機は同サイズでデザインもほぼ共通、機能面もほぼ同じというまさに兄弟機。両機のおもな違いは以下の比較表に集約されます。
モデル | INZINONE M9 | INZONE M3 |
解像度 | 4K (3840 × 2160) | Full HD (1920 × 1080) |
リフレッシュレート | 24 Hz – 144 Hz | 24 Hz – 240 Hz |
バックライト技術 | 直下型LED部分駆動 | エッジ型LED |
色域表示 | DCI-P3 カバー率95%以上 | sRGB カバー率99% |
ピーク輝度(標準値) | 600 cd/m2 | 400 cd/m2 |
ダイナミックコントラスト比 | 80,000:1 | 1,000:1 |
その他 | 背面ライティング機能 | ACアダプターの小型化 低消費電力 DisplayPortケーブル付属 |
販売価格 | 約15.4万円 | 約8.6万円 |
両機を比較したうえで、「INZONE M3」は解像度よりもリフレッシュレートの数値が重要になるFPS系のゲームをおもにプレイするゲーマー向けで、解像度の高い「INZONE M9」はMMORPGやオープンワールドアクションゲームなどを主にプレイするゲーマーに向いていると言えるでしょう。
PS5との相性で言えば、PS5のフレームレートは120fpsが上限であることや、4K解像度と高コントラストいうことから「INZONE M9」のほうがより適しているでしょう。