ソニーのAndroidスマートフォン・Xperia 10 V 7万2800円
ソニーは2023年5月11日、Androidスマートフォン「Xperia」シリーズ・ミドルクラスの最新機種「Xperia 10 V」(エクスペリア テン マークファイブ)を発表。7月上旬以降に発売。価格は7万2800円。取り扱いキャリアはau、ドコモ、ソフトバンク、UQモバイル、楽天モバイル。
「Xperia 10 V」の内容を従来モデルの「Xperia 10 IV」と比較しつつご紹介
「Xperia 10 V」の内容を、従来モデルの「Xperia 10 IV」(2022年7月発売・キャリア版の発売当初価格6万9985円。2023年3月発売のSIMフリー版は発売当初価格6万円程度)と比較しての違いを交えつつご紹介。
「たっぷり使えて、どっぷりハマる。」をキャッチフレーズに、「Xperia 10 IV」」からは、おもにスピーカーとリアカメラ、バッテリー持ち、本体重量の改良が図られています。
「Xperia 10 V」の向上点①スピーカーのステレオ化
「Xperia 10 IV」」ではモノラル(1基)だったスピーカーが2基構成のステレオスピーカーにグレードアップ。ディスプレイの上下にそれぞれスピーカーを配置することで、横置き時にステレオ感が出るようになっています。音圧は「Xperia 10 IV」比で20%向上しているとしています。
「Xperia 10 V」の向上点②「Xperia 10 IV」比約1.5倍のディスプレイ輝度と画面サイズのアップ
ディスプレイは、先代モデル「Xperia 10 IV」比約1.5倍の輝度となった約6.1インチのOLED(有機EL)ディスプレイを採用しており、光が強い屋外でもより見やすく改善されています。
また、画面サイズも「Xperia 10 IV」の6.0インチから6.1インチへとわずかに大きくなっています。どちらも比率21:9のパネルでXperiaに特有の縦長画面です。
「Xperia 10 V」の向上点③背面のメインカメラの向上
本体背面のリアカメラは、配置順に上から16mm、26mm、54mmの3眼構成。
背面のメインカメラは「Xperia 10 IV」の「27mm、1200万画素 1/2.8型」から「Xperia 10 V」では「26mm・4800万画素(記録は1200万画素) 1/2.0型」に強化。暗所での撮影性能を約60%向上させ、ノイズが少ない美しい写真を撮影できるとしています。また、通常の明るさでも撮影性能がアップしています。
「Xperia 10 V」の向上点④通話時間のアップ
搭載バッテリーは従来同様に5000mAhの大容量。バッテリー容量は同じながら連続通話時間が20分アップし、約2930分となっています。
「Xperia 10 V」の向上点⑤5000mAh以上の5G対応スマホで世界最軽量
本体重量は「Xperia 10 IV」の161gから2g減って159gに。これにより、5000mAh以上の5G対応スマホで世界最軽量となりました。
「Xperia 10 V」の本体の大きさは約155×68×8.3mm、「Xperia 10 IV」」の約153×67×8.3mmからはわずかに大きくはなっています。
カラバリの変更
本体のカラバリは「Xperia 10 IV」のブラック、ホワイト、ミント、ラベンダーの4色から、「Xperia 10 V」ではブラックとラベンダー、セージグリーン、ホワイトの4色になりました。
「Xperia 10 V」では発売されたばかりのソニーのノイズキャンセリング搭載完全ワイヤレスイヤホン「WF-C700N」と統一感のあるカラーを採用したため、カラバリが少し変わったようです。
「Xperia 10 V」「Xperia 10 IV」仕様比較表
スペック | Xperia 10 V | Xperia 10 IV |
---|---|---|
発売時のOS | Android 13 | Android 12 |
ディスプレイ | 6.1インチ(フルHD+・OLED・Gorilla Glass Victus)、HDRサポート、トリルミナスディスプレイ for mobile | 6.0インチ(フルHD+・OLED・Gorilla Glass Victus)、HDRサポート、トリルミナスディスプレイ for mobile |
SoC | Snapdragon 695 5G | Snapdragon 695 5G |
RAM | 6GB | 6GB |
ROM | 128GB(microSDカード対応) | 128GB(microSDカード対応) |
背面カメラ | 4800万画素(f/1.8)+800万画素(f/2.2・16mm超広角)+800万画素(f/2.2・54mm望遠) | 2400万画素(f/1.8)+800万画素(f/2.2・16mm超広角)+800万画素(f/2.2・54mm望遠) |
前面カメラ | 800万画素(f/2.0) | 800万画素(f/2.0) |
動画機能 | フルHD(1920×1080) 60fps | フルHD(1920×1080) 60fps |
ズーム | 超解像ズーム、光学約2倍・ハイブリッド10倍ズーム | 超解像ズーム、光学約2倍・ハイブリッド10倍ズーム |
手ブレ補正 | 光学式手ブレ補正(OIS)+電子式手ブレ補正(EIS)のハイブリッド手ブレ補正 | 光学式手ブレ補正(OIS)+電子式手ブレ補正(EIS)のハイブリッド手ブレ補正 |
オーディオ | イヤホンジャック搭載、フロントステレオスピーカー、LDAC、DSEE Ultimate、360 Reality Audio | イヤホンジャック搭載、モノラルスピーカー、LDAC、DSEE Ultimate、360 Reality Audio |
通信機能 | Wi-Fi a/b/g/n/ac、Bluetooth5.1、5G、4G | Wi-Fi a/b/g/n/ac、Bluetooth5.1、5G、4G |
SIM | Nano + eSIM | Nano + eSIM |
バッテリー | 5000mAh | 5000mAh |
サイズ・重量 | 155 x 68 x 8.3mm / 159g | 155 x 68 x 8.3mm / 161g |
「Xperia 10 V」の価格・機能での価値はどう見る?
「Xperia 10 V」と「Xperia 10 IV」の違いを見ると、「Xperia 10 V」はスピーカー、カメラ、バッテリーの改良がなされている点が大きな特徴です。また、同じバッテリー容量であるにも関わらず、連続通話時間が20分アップしている点も魅力的です。さらに、5000mAh以上の5G対応スマホで世界最軽量となった点も注目すべきでしょう。
一方、「Xperia 10 V」の価格は7万2800円と比較的高めであり、他の中級スマートフォンと2023年5月時点で比較するとやや高価です。しかし、カメラやスピーカーの改良、世界最軽量であるという点を考慮すると、それなりの価値があると言えます。
また、ソニーのノイズキャンセリング搭載完全ワイヤレスイヤホン「WF-C700N」との統一感を持たせたカラバリも魅力的です。しかし、スマートフォン市場は非常に競争が激しいため、価格に対しての競争力があるかどうかは重要な点となります。
総じて、「Xperia 10 V」は中級スマートフォンの中でも、特にカメラやスピーカー、バッテリーの改良に力を入れており、軽量であるという点が大きな魅力となっています。しかし、SoCのグレードなどを考慮すると価格がやや高めであるため、他の選択肢と比較して購入する価値があるかどうかは個人の判断に委ねられます。
とくに同時発表された62,800円のAndroidスマートフォン・Google Pixel 7aと比較すると弱いのではないかと、発表時点から言われているのは気になるところです。
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