アストロデザインは、オーディオハート(Audio Heart)社製の椅子型スピーカー「TamaToon SA-1852」を国内発売します。オープン価格で税込みの実売価格は330万円。7月13日~8月11日まで、二子玉川の蔦屋家電+でSA-1852の実機展示も行われます。
外形寸法は1,400×1,085×1330mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は132kg。
これまで11.2ch対応チェアスピーカーの「VRS-1」「VRS-2」を発売してきたオーディオハート。今度は8K放送の22.2chにも対応するなどグレードアップ。
内側に24個のスピーカーを理想的な配置で内蔵することで、「最新のシアター設備にも匹敵する立体音響を実現する」としています。
また、「VRS-1」「VRS-2」同様、小さな半開放の空間内でユーザーに近接してスピーカー再生する方式により、リスナーには迫力十分のスピーカーサウンドが楽しめつつ、スピーカー再生で問題になりやすい近隣への騒音問題を回避できるほど本体外への音漏れが少ないというメリットが大きな特徴です。SF映画のようなデザインですが、これはエーロ・アールニオというデザイナーが1960年代に作った「ボールチェア」という有名な椅子をモデルにしたものです。
「VRS-1」「VRS-2」同様、ステレオや各種サラウンド、Dolby Atmosにも対応。
なお、本機は基本的にマルチchのパッシブスピーカーを内蔵しているだけなので、別途サラウンドデコーダーやアンプが必要です。最も一般的な使い方としては、各種サラウンドデコーダーを内蔵しているAVアンプ(アンプ搭載型)との組み合わせです。
また、アストロデザインからは22.2chデコーダー「MA-1851」も発売されていて、「TamaToon SA-1852」とHDMI入力対応のAVアンプとの組み合わせで22.2chサラウンドが楽しめます。
「VRS-1」が98万円で出た時にも驚きましたが、今回の内容・価格もまた驚きです。
8K放送の22.2chはホームシアター愛好家ならその存在は知っていますが、実際に楽しんでいる人はまだ少ないのではないでしょうか(8K放送受信可能な8Kテレビも必要なため)。
本機はただでさえ少ない22.2chシステムを用意しているユーザー向けの製品と考えれば、恐ろしくニッチです。
実際には22.2chにも対応できる「VRS-1」「VRS-2」の上位機というように受け取るべきでしょうか。
「VRS-1」「VRS-2」が売れているからこその本機の販売であり、案外、小さな空間でヘッドホンとは異なるパーソナルな空間での高品位サラウンドという需要はあるのかもしれません。