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Xperia 1 II はDSEE Ultimate、Amazon Music HDのハイレゾ再生可能などオーディオ機能充実!

ソニーの新フラグシップスマホ「Xperia 1 II」

ソニーは、フラグシップスマホ「Xperia 1 II(エクスペリア ワン マークツー)」を海外で発表しました。

今回は、イヤホンジャックが復活するなど、特にオーディオ面での充実が目立ったので、オーディオに関する内容を中心に、「Xperia 1 II」について見ていきたいと思います。

まずはイヤホンジャックの復活がトピック

まずはイヤホンジャックの復活。2018年に発売されたXperia XZ2以来、約2年ぶりのことです。iPhone 7からはじまった、イヤホンジャックの廃止の流れは、ソニーも含む大手スマホメーカーに広がりましたが、ここにきて、ソニーがその流れに待ったをかけるのでしょうか。

ソニーにそこまでの影響力は残念ながらスマホ業界おいてはないかもしれませんが、とにかく、ハイクラスのスマホにもイヤホンジャックは欲しいというユーザーの希望の星となることは間違いありません。

内蔵されるDACやヘッドホンアンプについての詳しい情報はありませんが、従来通り192kHz/24bit対応としています。どうやら、ウォークマンのようなデジタルアンプではないようです。また、DSD音源のネイティブ再生対応でもないようです。このあたりは、さすがに音質志向のウォークマンと住み分けする部分ということでしょう。

なお、オーディオ用に使える有線端子としては、USB Type-Cも装備。ここを通してのハイレゾ再生は外部機器と組み合わせることで、DSDも含めて自在にできるはずです。また、以下のようなUSB-C接続型のバランス接続対応DAC/ヘッドホンアンプを繋げば、イヤホンのバランス接続も可能です。

スピーカーや立体音響技術も充実

スマホでは多くを期待するのは難しい内蔵スピーカーですが、これも果敢に改善。Xperia 1/Xperia 5では本体を構えたときに片側が横向きに配置されていたスピーカーを「Xperia 1 II」では左右とも正面向きに配置。これにより、ステレオ感の向上とクロストーク性能の改善が図られたとしています。

当たり前の配置のように感じますが、非常に場所の限られているスマホにおいてはスピーカーの位置や容積は苦労するようです。ここは、ソニーということで、もしかしたら多少、見た目や大きさ、重量を犠牲にしても音質重視の設計を採った可能性があります。見た目やデザインには辛口の意見も出ているようですし…。

また、上下方向の表現力も備えた立体音響技術である、ドルビーアトモス音声にも対応し、これらのコンテンツを、内蔵スピーカーとイヤホン出力の両方で楽しめます。映画素材をよく楽しむ方にはうれしい機能でしょう。

映画の音はソニー・ピクチャーズエンタテインメント、音楽再生のチューニングはソニー・ミュージックエンタテインメントのエンジニアと、ノウハウをすりあわせながら丁寧に追い込んだとしています。グループ内の他の部署との連携性の悪さに定評のあるソニーだけに?これは驚き。と思ったら、ソニー・ミュージックエンタテインメントとXperiaの協業は今回のモデルが初めてだそうで、妙に感慨深いものを感じます。

Amazon Music HDのハイレゾネイティブ再生(Ultra HDネイティブ再生)が可能

そして、Amazon Music HDが配信するハイレゾ音源も、ダウンコンバート処理を介さず、ネイティブでストリーミング再生できるのも大きな特徴。従来のXperiaでは難しく、多くのAndroid端末でも不可能だった機能で、音質重視のスマホユーザーからは大いに歓迎されるでしょう。

ソニーが開発し、Amazon Music HDなどで配信されはじめている、オーディオ向けの立体音響フォーマット・360 Reality Audio音源が楽しめるように設計されているのもトピックです。なお、実際に国内向けの「Xperia 1 II」でAmazon Music HDで配信されている360 Reality Audio音源が楽しめるかはアマゾン側の対応次第ですので、ご注意ください。

Amazon Music HDのハイレゾネイティブ再生で驚くのは、これはソニーのAndroidウォークマンではまだ実装されていない機能だったからです。音質重視のはずのウォークマンを置き去りにして先に対応するとは…。

DSEE Ultimate搭載とaptX Adaptive対応も注目!

ソニーのポータブル機器や単品コンポの多くで採用されている、圧縮音源やCDレベルの非ハイレゾ音源をハイレゾ音源相当にアップコンバートする「DSEE」機能も強化。従来の「DSEE HX」から、「DSEE Ultimate」に進化。

特徴は。高い周波数帯域におけるダイナミックレンジの拡大で、AI技術により、高域の表現力や微細な音の再現性が向上下としている点です。DSEEは超音波領域にまでわたる高域補完も行っているようですが、その精度が上がったということでしょうか?

これも驚くのは、「DSEE Ultimate」が搭載されるのは、「Xperia 1 II」が初めてだ、ということです。これまでは新バージョンの「DSEE」が最初に搭載されるのは、オーディオ機器でしたから、いかにソニーがスマホに力を入れているかがわかります。

また、「Xperia 1 II」のBluetooth送信機能も大幅に強化。一般に送信機器側で音源に音質調整や補完などの手を加えても、その音を反映できるのは、有線接続に限られます(コウォンのDAPなど例外もあります)。

これまでのXperiaやウォークマンにおいてさえそうでしたが、「Xperia 1 II」では、「DSEE Ultimate」の効果をかけたサウンドをBluetooth送信できるとのこと。ただし、LDACなどのハイレゾ相当の伝送に限られるようです。

さらに、Bluetoothの対応コーデックも拡充。クアルコムのaptX Adaptiveも新たにサポート。ハイレゾ相当の伝送性能と、接続安定性を両立できるという注目の新コーデックです。これで、ソニーからもaptX Adaptive受信対応機器が出てきそうです。

※現時点ではまだ珍しいaptX Adaptive受信対応ヘッドホン

今後のウォークマン新製品にも影響か?

簡単に、今わかっている情報で、「Xperia 1 II」のオーディオ面の注目点を見てきました。とにかく、ウォークマンにも単品コンポにも搭載されていない新技術、新機能が多く、これまでのXperiaの新製品として、オーディオ面でもっとも驚いたモデルと言えるでしょう。

さすがに、イヤホンのバランス接続には対応していません。これはウォークマンで、ということでしょう。

それにしても、現行のAndroidウォークマンのユーザーが不満に思うような新内容です。「Xperia 1 II」に搭載された新技術・新機能を搭載したウォークマンも遠くないうち(といっても秋になるでしょうが)に、発売されるはずです。

ただ、ここまでの内容だと、もうウォークマンは要らないという人も少なからず出てきそうです(スマホ+SONY)。

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