AKGの「Y600NC WIRELESS」は、Yシリーズ初のノイキャン搭載Bluetoothヘッドホン。2020年3月13日に25,800円(税抜)で発売。シンプルでスタイリッシュなデザインに、ハイブリッド方式ノイズキャンセリング機能を搭載。
「Y600NC WIRELESS」の内容・特徴についてはこちらでご紹介ずみ。
本記事では「Y600NC WIRELESS」のレビュー・音質情報などをお届けします。
高音質かつモニター用途に使えるヘッドホンで有名なAKGですから、音質にも期待は持たれます。ただ、現在のAKGはサムスン傘下であり、本機もGalaxyとのコラボ製品という位置づけで、従来のAKGの音作りという方向性というだけではないようです。内容や価格的にも幅広いライトユーザーにも向けていますし。
音質的には聴き疲れのしにくい穏やかな傾向のようです。とはいえそこはさすがAKGで、レンジ的な余裕、低音がしっかりと出ているという基礎体力の高さを背景にした聴きやすさであり、十分に納得できる音質のようです。厚みがありリッチな音とも言えるようです。音については耳を余裕を持って包み込む大型のオーバーイヤー設計も関係していそうです。
音質傾向はBluetoothでも有線でも同様で、きちんとそのあたりの違いもうまく違和感のないようにまとめているようです。
音質が多少気に入らなくても、イコライザーをかけられる専用アプリ「AKG Headphone」があるので、好みの音に近づけることも可能でしょう。
イコライザーにプリセットはなく、ユーザーが自分で調節するタイプ。そのため、音に対する主体的な意識は多少必要です。自分で設定したイコライザーのパターンは複数記憶させられます。
一方、ノイズキャンセリング性能については、ソニーやボーズのような強力な騒音低減性能を謳うモデルとは差があるようです。ただ、音質への影響は少なめなようで、そこに好感を持つ人もいます。
ノイズキャンセリングのオン・オフがBluetooth接続時にできない、効果を調節できないといった点を不満に思う向きはあり、このあたりの使い勝手を気にしている方は注意したほうがいいでしょう。
例外として、付属のケーブルを使って有線接続した場合は本体の電源を入れなくてもリスニング可能なので、結果的にノイズキャンセリング機能はオフになります。
装着感についても、ゆったりとした柔らかいイヤーパッドであり、基本的には快適に使えるようです。側圧も強くはないようです。
本体をコンパクトに折り畳めるAKG独自の「3D-Axis」機構と付属キャリングポーチで、持ち運んでの使用も便利にできます。
総じて、音質と騒音低減、装着感のバランスに優れたなかなかに魅力的なヘッドホンとは言えるようです。
重要なのは、「Y600NC WIRELESS」はアマゾンのセールで普段とは異なり18,000円という安さで買えるときがあること。そうなるといっきにコスパが高まり、お買い得な実力機という評価になります。
「Y600NC WIRELESS」を買おうという人は、時期を待てるのであればセール価格を待ってみるのもよい作戦だと思います。