コペックジャパンは、同社が取り扱うAudioengineより、ブックシェルフ型アクティブスピーカー「A5+」のワイヤレスモデル「A5+ Wireless」を3月27日から発売。価格はサテン・ブラックペイント/ハイグロス・ホワイトペイントの2色が61,930円(税込)、ソリッドバンブーが69,850円(税込)。
アナログ入力専用のブックシェルフ型アクティブスピーカー「A5+」に新たにBluetooth入力を加えたモデル。
Bluetoothバージョン5.0に準拠し、コーデックはSBC/AAC/aptX/aptX HD/aptX LLをサポート。ワイヤレスでの接続可能範囲は最大30m。DACにAKM「AK4396」を搭載し、24bit DACアンプ内蔵によりワイヤレスでも高音質が楽しめるとしています。
とくに、最大24bit/48kHzのハイレゾ相当の伝送が可能なaptX HDをサポートしているのは特筆点。国内外の音質重視型のBluetoothスピーカーでも珍しい装備です。
Bluetooth入力以外はベースモデルと内容は同一。専用設計の3/4インチ・シルクドームトゥイーターとネオジムマグネット、5インチ・アラミドファイバー製ウーファーを搭載した2ウェイ・ブックシェルフ型バスレフ方式スピーカー。外形寸法/質量は、L側が27×18×23cm/7kg、R側が27×18×20cm/4.4kg。
Class ABパワーアンプを内蔵し、最大出力は150W(75W+75W)。
再生周波数帯域は50Hz – 22kHz ±1.5dB、THD+Nは<0.05%、SNRは>95dB (typical A-weighted)。
入力はBluetooth接続のほか、3.5mmステレオミニジャック、 RCA1系統ずつを装備。
Audioengineは日本での人気や知名度はいまひとつのようですが、海外では、音がよくコンパクトなアクティブスピーカーの定番メーカーとなっています。
特に、Audioengine A2+という横幅わずか10cmという超小型モデルの評価が高いようです。アナログ入力に加えて、USB-DACも内蔵しており、USB接続による高品位なデジタル接続が可能なのが魅力です。国内での税込み実売価格は33,000円程度。
なお、A2+は、A5+のようにBluetooth対応型と非対応型の2つがあり、Bluetooth対応のWirelessモデルでは、SBC/AAC/aptX/aptX LLをサポート。A5+では対応しているaptX HDには対応していません。
参考までにA2+のスペックも載せておきます。
サイズ:15cm(H) × 10cm(W) × 13cm(D)、重量(L側スピーカー):1.6kg 、重量(R側スピーカー):1.4kg。
ドライバー:2.75inch アラミドファイバー製ウーファー、3/4inch シルクドーム・ツイーター。
最大出力トータル60W(15W RMS / 30W 1チャネル最大出力)
2つを比べてみると、機能面や設置性ではA2+が有利ですが、サイズと出力の余裕からくるサウンド面の充実ではA5+が有利なのではないでしょうか?ただ、箱庭的な定位はA2+が上回ることは考えられます。
また、Bluetooth入力での高音質再生という点ではaptX HDにも対応するA5+Wirelessが有利です。ただし、aptX HDのメリットを生かすには、送信側もaptX HDに対応している必要があります。
Audioengineのアクティブスピーカーは、総じて、モニター系の演出の少ないナチュラルなサウンドが人気の理由で、実際にモニター用途に使っている人も少なくないようです。一方、音楽鑑賞用にも刺激が少なく適しているという人が多く、汎用性の高さも注目ポイントです。
A5+にもUSB入力が欲しいところですが、A2+のUSB入力も48kHz/16bit止まりのようですので、両方とも少なくとも96kHz/24bit対応のUSB-DACを内蔵した新モデルも期待したいところです。
また、A2+ WirelessのaptX HD対応モデルも欲しいところです。
いずれにしても、どちらのモデルも、高音質を真に狙うのであれば、ハイレゾ対応のUSB-DACやデジタルプレーヤーと組み合わせるのがよさそうです。
一方、手軽に使える高音質スピーカーとしては、Bluetooth入力も十分に魅力的で、実用的です(アクティブスピーカー+Audioengine)。